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可愛い文字と表現と。

 正月なので、インスタでやたらと勧められていた「可愛い文字を書く講座」をやってみた。
 十数年前の正月にユーキャンのペン字講座を始めた時は、お手本をなぞるという行動がものすごいストレスで、万年筆のインクがなくなると同時にやめた。
 (酔っ払うと力が抜けるせいかうまく書けるのだけれど、丁寧な字を書くときはだいたいが素面だ)
 今回はおとなしくお手本をなぞり、せいぜい丁寧にやっていたのだけれど、いざ文章を書こうとすると、手がどんどん先に行こうとする。
 丁寧にマス目を埋めようとする頭と、どんどん次の文字を始めようとする手の攻防をやっているうちに、万年筆の先が乾いたのかかすれた線すら出なくなったので全部投げてパソコンを開いた。

 結局のところ、自分にとっての文字は手段に過ぎず、かわいい文字で素敵な文章を書くことを目的にするタイプにはなれないのだろう、ということだけはよくわかった。
 あと、高校時代から使っているシグノのブルーブラックは、雑に書こうが書いている途中で長考に入ろうが、常に一定のテンションで書き続けられるという点でものすごく優秀であることもよくわかった。



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