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【リバース1999】サザビーの元ネタを徹底考察

今回はリバース1999に登場してくる、綺羅びやかなドレスを纏った錬金術師少女、サザビーの元ネタについて考察してみました。

◆動画でみたい方はこちらまで↓

まずサザビーの名前を聞いて大抵の人が思い浮かべるのは赤い彗星が乗っていた、あの赤いMSだと思いますが、勿論それとは無関係で
サザビーの名前の由来は、世界最古のオークションハウス――
サザビーズだと思われます。

サザビーズは1744年3月11日にサミュエル・ベイカーがロンドンに設立しましたが、大きな実績を出したのが1913年で、フランス・ハルスの絵画を9,000ギニーで販売した頃を境に、オークションハウスとして成長していきました。
ゲームにおけるサザビーも商人一族の長女という設定と類似しています。

次に彼女がよく言っている『テュポーン』ですが、これは彼女のお気に入りのキャラクターの名前らしいです。

一見何のキャラクターなのかわかりませんが、サザビー曰く彼はネズミなのだそうです。
そう言われてみればなんだか見覚えがあるんじゃないでしょうか?
大きな耳に白い手袋、ブカブカのパンツ、そして革靴――
ほら、聴こえてきたでしょう。あの人を馬鹿にしたかのような鼻で笑った声を――

そう国際的人気キャラクターミッキーマウスです。
彼は1928年11月18日に公開された短編アニメーション『蒸気船ウィリー』にて初出演しました。
その精密なアニメーションとコミカルな動きによって一世を風靡し、サザビーもまた13歳の少女らしく彼に夢中になっていたようですね。

ちなみにサザビーがテュポーンを『オートアイランド』の英雄と言っていましたが、彼女は自動車を『オートアイランド』という独特な言い回ししております。テムズ川にも『オートアイランド』が浮いていると言っていることから船も車と同類に認識しているのがわかります。
なので蒸気船に乗っていたミッキーを、彼女は『オートアイランド』の英雄と言っているわけです。

しかし彼女は何故あのネズミをテュポーンという名で呼んでいるのでしょうか?
テュポーンといえばギリシア神話に出てくるラスボスで、ジュピターもといゼウスと死闘を切り広げますが、”商人の神ヘルメス”の助けを得てゼウスが優勢となり負けてしまうというお話があります。

なんでここでヘルメスの名前を出したかわかるか?
そりゃここまでの話が茶番だからだろうが。

しかしそのテュポーンとミッキーは似ても似つかなものです。
ですが『蒸気船ウィリー』を実際に見たらその理由はわかりました。
初期のミッキーはよく胴が蛇のように伸びる演出が多く、この点はテュポーンの下半身が蛇である点と合います。

この考察であればサザビーの命名法にも合致します。

右がウィリーだが彼が邪悪なジュピター?


では次に謎になるのがサザビーの錬金術としての元ネタです。
サザビーズと錬金術は関係ないように思えますが、調べてみると関連するものが一つありました。
それはポーツマス文書というものです。

これは1936年にポーツマス氏が出品した出所不明で著者名も伏せられた329冊もの本でしたが、それを経済学者のジョン・メイナード・ケインズ購入。
そして彼はその本の著者が誰か知り、世間に公開します。

その人物の名はサー・アイザック・ニュートン。
彼のことは理科の時間にちゃんと先生の話を聞いてた良い子なら知っている名前でしょう。
万有引力や慣性の法則で知られる超天才的な数学者でもあり、植物学者と知られていましたが、彼はその実は人類最後の錬金術師だったのです。
彼はこうしてサザビーズオークションに遺品を出品された事により一夜にして科学者ではなく、オカルトマニアだったことが露呈していしまいました。

ニュートンの錬金術師としての経歴を話していきます。
彼の父親は変人だったとされますが、エメラルド・タブレットの写本など持っていた事から錬金術に通じていた人物だと思われます。
そしてそれに中てられたニュートンも若い頃から錬金術に心惹かれていきます。
しかしその時代に於いて錬金術はご法度で、変わりに彼は数学や光学に没頭しました。しかしそれでも錬金術師の夢を捨てきれず、造幣局に入社後、他人に一切口外する事なく錬金術に没頭していきます。

ここでサザビーとニュートンの類似点を上げていくと――
・サザビーの本源にポーションと書いてあるが、植物学者兼錬金術師という点が合致。
・ニュートンは馬が引く力で馬車が動いているという観点から、慣性の法則を発見しましたが、これはサザビーのアルティメット『それらをぜ~んぶ混ぜて!』に出てくる馬車と合致します。
・ニュートンの世界観表す言葉に、「私は時折、すべすべした小石や奇麗な貝殻を見つけて子供のように夢中になってきたが、私の目の前には依然として真理の大海が発見されずに横たわっていた」と晩年に言い残していました。
これはサザビーの童心や、世界への好奇心に当てはまるのではないでしょうか。

つまりサザビーの本源に書かれている”ポーション”はニュートンの事なのではないかと私は考えました。


次に大事なのはサザビーのミディアム(中媒)となっている”エメラルド”という言葉です。
これは先程ちらっと言葉を出しましたがエメラルド・タブレットが当てはまります。

エメラルド・タブレットとは錬金術師にとっての聖書のようなもので、そこにはニュートンが求めていた賢者の石やエリクシールの作り方も書かれています。またポーツマス文書の中にはニュートン自身が英訳したエメラルド・タブレットの紙が発見されました。

それでは最後の錬金術師であるニュートンを魅了したエメラルド・タブレットを書いたのは誰なのでしょうか。

その人物は最初の錬金術師と謳われているヘルメス・トリスメギストス
と呼ばれている神人です。

彼は全ての錬金術を把握しており、賢者の石を唯一手に入れたとされる神話的存在です。
その偉大さから彼の名は『3倍偉大なヘルメス』と名付けられました。

3倍? まさかそんなはずはないかもしれませんが、サザビーのスキル『3倍使用量!』と一致するのは偶然でしょうか?

おっと、ここまで話が長くなると流石にこの考察も無理やり繋げてきたかのように思えてきたでしょうが、大丈夫です。
今まで繋いできた点は線となって、後もう少しで全ては繋がり円になります。

ヘルメス・トリスメギストスの名に既視感を覚えた人もいると思いますが、彼は何と言っても商人の神ヘルメースと同一視されている存在です。
ここに来てオークションハウスのサザビーズに縁のある存在が出てきましたね。

そしてそのヘルメースについてですが、産まれてすぐにアポローンの飼っていた50頭を盗んだという逸話があるのですが、これもサザビーがよく牛の話をしている事と合致するのではないのでしょうか?

その後アポローンは激怒しヘルメースを問い詰めますが、なんやかんやあって仲良くなります。そしてその時アポローンがヘルメースに友好の証として渡したのがケーリュケイオンの杖です。

このケーリュケイオンの杖ですがドルーヴィス嬢がもっているワンド『アナザーワールド』とどことなく似ておりますね。

羽の部分や螺旋構造が一致している

話を戻しますが、アポローンが杖を渡した後、ヘルメースの雄弁さから彼を商人の神と呼びました。またその一件を知ったゼウスはヘルメースには嘘と泥棒の才能があることを見抜き、ヘルメースを自身の配下に置きます。

その後またなんやかんやあってギリシア神話はラストバトルを迎えます。
テュポーンはゼウスの手足を切り落とし優勢に出ていましたが、ゼウスの息子でもあるヘルメースが手足を取り戻したおかげでゼウスは完全復活。結果、テュポーンはゼウスに敗れましたというのがギリシア神話のお話です。

ではここからヘルメースとサザビーの類似点を上げていくと――
・ミディアムのエメラルドはヘルメス・トリスメギストスが作ったエメラルド・タブレットの事と思われる。
・ヘルメースは商人の神と呼ばれていたことからサザビーズとの関係性に繋がる。
・サザビーもヘルメースも牛にまつわる逸話を持っている。
・テュポーンについても関連性

まとめ――
名前の元ネタ=オークションハウス:サザビーズ
服装の元ネタ=エリザベス1世
テュポーン人形=ミッキーマウス
本源(ルーツ)=ポーツマス文書/アイザック・ニュートン
中媒(ミディアム)=エメラルド・タブレット/ヘルメス



流石にここまで類似点を上げれば元ネタの説としては上出来ではないでしょうか。

しかしながらあくまでこの考察は私が考えたものなので
信じるか信じないかは貴方次第です。





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