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自家現像 ~必要にせまられて~(実行編)


いざ現像

いきなり127フィルムで試して失敗しては目も当てられないので(実際、脱線したの項で35mmフィルムを1本駄目にしている)まずは35mmからだ。期限切れフィルムを1本撮影してあるので、これを使う。

また無理のある作業

ダークバッグを用意すればいいものを、窓から遠いしカウンターで遮られているからと、台所の片隅で暗室作業をやろうとする。目が慣れてくると意外に明るい。手元が微かに見えてきた。リールは巻きやすいが、駄目だこれは。次はダークバッグを買おう、と反省する。

現像タンクはkingのベルト式。短いフィルム(現像店で切ってくれた物しかなかった)で練習したのだが、長くなると意外にこれがうまく入らない。金具が外れるのを見つけ、ベルトを外してフィルムを巻き込む。めちゃくちゃだ。次は、今回のフィルムで練習してからやろう。

脱線するの項で取り上げた現像機の恒温槽で、現像液を温め…… と思ったが、面倒臭くなったのでビーカーに湯を張り、現像液を温める。随所で面倒臭くなりすぎである。

ジャブジャブ

現像液と定着液を20℃まで温め、現像タンクに現像液を注いで5分程攪拌・現像。定着液に入れ替えて10分程また攪拌。

停止液は? 買い忘れた。ダークバッグと一緒に買おう。あと、富士QW用の2リットル保存瓶と停止液用のビーカーもだ。必要最小限の機材で始めたと言いたいところだが、富士QWとAgガードはなぜか買っているので釈明ができない。

リールに巻いたままビーカーに沈め、流水で10分程洗う。現像液・定着液はひとまず保存。使えなくなったら、捨て方を市に聞かねばならない。

できた?

仕上がったネガを見てみる。ひとまず、半分しか現像できていないとか、そういうことはなさそうだ。しかし、何やら像が薄い。しかもフィルムがあまり透明になっていない。現像時間・定着時間が足りなかったようだ(現像液の温度が低かったかもしれない)。カラーネガに白黒写真が映っているのはなにやら面白い。

ん? 途中から何も映っていない。光でも入ったか。

フィルムスキャナでスキャン。白黒モードがあるので、カラーネガのベース色を補正しなくていい。便利だ。そして、途中から映っていない理由が分かった。現像タンクが到着して、早く現像してみたかったので無理やり夜に撮影した写真だ。そもそも撮影条件に無理があったらしい。

できた

画像1

期限切れフィルム+ぐだぐだ作業のせいで、現像のコンディションが分からない。とりあえず像が見えたので、初めての現像としてはよかったものとする。

しかし、市販の現像液というものは便利だ。決まった時間漬ければ像が出る。試行錯誤して像を得ていた時代の先人たちは、比べ物にならない程大変だっただろう。


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