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年上/年下

今回は余りまとまっていないけれど、お題について思ったことを徒然に。

前から分かってはいたし気になってはいたけれど、今回の旅で思い知らされたのが「日本の先輩後輩文化の難しさ」。英語で説明することも難しいし、何より背景に潜む文化を理解してもらうのはほぼ不可能に近い。
今回来てくれたTは、学生時代の後輩でかつ体育系文化部という上下関係の縛りが強いところだったのもあって、自然とその関係性が持続されていたのだけれど、現地の人に「どういう友達なの?」と聞かれたときの説明が難しかった。何回かその機会はあったけれど、多分ちゃんと理解してもらえてはいないと思う。

ただ、今回のような件でもない限り、最近は年上/年下を考えることはあまりなくなったなと思う。実際、こちらで会って仲良くしてもらっている人は、キッカケでもないと年齢を聞かないし、聞いてもあまり態度が変わるわけでない。
仕事柄、留学生にアドバイスをすることもあるけれど、それも年上だからというよりは立場的にそうしていることが多い。根がお節介なので、つい口出しをしてしまうこともあるのだけれど。
私自身、相手が年下であっても(年上であっても)、人間として好感を抱いている人の話はよく聞くし、時にはアドバイスをもらうこともある。知らないことを知っている人は尊敬するし、話を聞いて面白いなと思えばたくさん聞きたくなる。
逆に多少いいことを言う人でも、年齢や立場ばかりに拘る人とは自然と距離を取るようになってしまう。

二十歳を過ぎれば同じ人間だから、と口癖のように言っていたけれど、最近は二十歳前でもすごく素敵なエッセンスを持っている人はいるのだな、と思うようになった。その意味では、若い彼らと出会えるこの仕事をさせてもらって本当に良かったなと思う。
逆に七十、八十を過ぎた方でも、私の人生に新しい刺激をくださる方は多い。この国ではそんな誰もがそんな縛りを気にせず活き活きと輝いているのだ。
「Age is just a Number」(年齢なんてただの数字でしかない)
「Never too Late」(何事にも遅すぎることはない)
この国に来て学んだ二つの言葉を胸に刻んで、人生で年下の方が多くなっただろう今、時に顔を出す「年上根性」に自戒を込めつつ。


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