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59回理学療法士国家試験直前予想問題:運動学計算問題

国試直前ですが、昨年予想して外れた問題を、59回直前予想問題として紹介します。

57回では以下のような問題が出題されました。

図の前腕と手を支える肘関節屈筋の力Fはどれか。
 ただし、Cos45°=0.71とする。(57回午前12)

1.約20kgw   2.約25kgw   3.約30kgw
4.約35kgw   5.約40kgw
                      答え4

あえて、この問題は解説しません。絶対に今年はでないからです。

この問題は上肢の問題ですが、今後同様のパターンで下肢の問題が出るのではないかと予想しました。

まずは基礎問題です。
【問題1】左図で回転軸にかかるトルクは100Nである。右図で回転軸にかかるトルクを求めなさい。ただしsin60°=0.866である。

【解き方】回転軸にかかる力は、あくまで回転軸に垂直な力になります。したがって、下図のように赤色→ではなく、青色→になります。国家試験で出題された場合、赤色→を囲む四角形を作って、中央のように60°の角度の頂点を下になるようにひっくり返した三角形を書きましょう。その方がsinθ、cosθの関係がわかりやすいからです。

するとsin60°=( 青色→)÷(赤色→)となって
      =f÷100N となり
 f= sin60° ×100N =0.866÷100N =86.6Nとなります。

【予想問題1:過去問】図のように、棒の先に7kg重の錘を付けた。
このときのAにかかるトルクはどれか。ただし、棒の重量は無視できるものとする(第49回午前20を改変)これは11年前の問題だからちょうど狙い目なんです。

1.7Nm  2.12Nm 3.14Nm  
4.21Nm  5.25Nm

【答え】

垂直にかかえるトルクは7×10Nなので、回転軸にかかるトルクは
   f = 70N×sin30° =70N x 0.5 = 35N  
    モーメントアームが40cm = 0.4mなので
    求めるトルクは 35×0.4=14Nmとなります。


【予想問題2】
イスから下腿を図のように下ろしている場合、膝関節にかかる力(N)を計算しなさい。11年前の過去問に足のイメージを追加しました。     

過去問とまったく同じですが、足の絵を加えたものです。答えは14Nです。


【予想問題3】下腿遠位に5kg重の重錘を装着し、膝関節を伸展して図のような位置で静止している。膝中心から重錘までの距離が40cmの場合、膝関節伸展筋にかかるトルクの増加量はどれか。ただし、1kg重=10N。

【解き方】重錘が5kgなので、垂直方向の力(赤→)は50Nです。
膝にかかる力は青→です。Bを頂点に三角形を書いて、右図のようにひっくり返します。

sin30° = F÷50Nとなり、
F=50N×sin30°=50N×0.5=25Nとなります。

求めたいトルクは25N×0.4m=10Nとなります。




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