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世界幸福度ランキング2024発表

昨日、2024年の世界幸福度ランキングが発表されましたね!
フィンランドに1年間留学していた身ながらきちんとこのランキングのことを理解していなかったので、復習もかねつつ少しまとめてみました。


世界幸福度ランキングとは?

世界幸福度ランキングは、毎年「世界幸福デー」の3月20日に発表されている国ごとの幸福度のランキングです。国連のSustainable Development Solution Network(サステナブル・ディベロップメント・ソリューション・ネットワーク、以下SDSN)、アメリカの大手コンサルティングファームGallup社、そしてOxford大学のWellbeing reserach centerが共同で発表しています。
ブータン王国が"世界一幸せな国"として世界中から注目を集めるようになり、幸福度を社会状況や経済状況を表す指標として用いることが広まったことを理由に、2012年からこのランキングが作成されるようになりました。

昨年に引き続き北欧のフィンランドが世界1位にランクインし、これで7年連続の世界1位となりました。一方の日本は51位とOECD加盟国の中でも最低の順位に。
フィンランドで1年を過ごした私にとっては、この幸福度ランキングは関心のあるトピックのひとつです。

幸福度はどう算出されているのか?

思わず順位の高い低いに目が行ってしまいがちですが、そもそもこの幸福度はどう算出されているのでしょうか?
この国連が発表している幸福度ランキング以外にもさまざまな幸福度のランキングが存在しますが、その算出方法は大きく客観的評価と主観的評価に分けられます。客観的評価というのは、例えばGDPや福祉制度など、人々の幸福度に影響を与えそうな項目を用いて幸福度を推定する方法。一方の主観的評価は、直接的に「あなたは幸せだと思いますか?」というような質問をして、その答えによって幸福度を算出する方法。
今回国連が発表した幸福度ランキングは主観的評価にあたります。Gallup社が行っているCantril Ladder(カントリル・ラダー)という方法で個々人の幸福度を評価します。その質問は、こんな内容なのだそう。

<1>
Please imagine a ladder with steps numbered from zero at the bottom to 10 at the top.(一番下段に0が、一番上段に10が割り当てられたハシゴを想像してください。)
<2>
The top of the ladder represents the best possible life for you and the bottom of the ladder represents the worst possible life for you.(ハシゴの一番上段があなたにとって最善の人生を、ハシゴの一番下段があなたにとって最悪の人生を現しているとします。)
<3>
On which step of the ladder would you say you personally feel you stand at this time? (ladder-present)(あなたは自分自身がそのハシゴの何段目にいると感じますか?)
<4>
On which step do you think you will stand about five years from now? (ladder-future)(今から約5年後、あなたはそのハシゴの何段目にいると思いますか?)

幸福度ランキング上位から順に示されたこのグラフに書かれている数字は、国ごとに算出されたその回答の平均値です。ランキングは主観的評価によってのみ評価されていることがわかります。(この文章が「客観的」評価と誤っていましたが、正しくは「主観的」評価です。2024年4月25日、訂正しました。)

補足的に書いておくと、このランキングが
・腐敗に対する認識
・社会の寛容さ
・選択の自由
・健康寿命
・社会的なサポートの充実度
・GDP(1人あたりの国内総生産)
も集計しているという話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
先ほど書いたようにこの幸福度ランキングは客観的評価ではないので、これらの結果が幸福度の算出に用いられているわけではありません。これはカントリル・ラダーによって算出された主観的な幸福度が、この6つのどの要素によって特に影響を受けているかを調査するために集計されています。

このグラフを見ると、各国の幸福度が上記のどの項目によって特に決定づけられているかが示されていることが分かります。

所感

恥ずかしながら、フィンランドで一年間生活した身にもかかわらずこれまでこの幸福度ランキングの算出方法をきちんと理解しておらず、改めてこのランキングが主観的幸福度であることを知りました・・・。

で、このことをきちんと理解した上で改めてフィンランド人の友達と幸福度についての議論をしたときのことを思い返すと、結構フィンランド人は「自分たちフィンランド人は"幸せだと言われているから幸せなのだ"」みたいなマインドがあったような気がするんですよね。
フィンランド人に「なんでフィンランド人は世界一幸せだと思う?」とか「実際、自分たちは世界一幸せだと思う?」みたいな質問をすると、大抵「うーんどうかな、暗いし寒いし案外そうでもないかもww」みたいな返事が返ってくることがとても多くて。
だけど「社会福祉も充実してるし、教育水準も高いし、なんか世界的に幸福の国って言われてるから俺ら幸せなんじゃね?」みたいな、なんというか、"心から感じている幸福"というよりは、"頭で理解している幸福"に近い幸福マインドがあったなーと。
ひどい人なんか、「フィンランド人は周りに幸せな人がいないから、相対的に自分が幸せだと思い込んでるだけだ」とかいう人すらいたし。

で、だから当然フィンランドから学べることは学べば良いと思うのだけど、フィンランドと同じ国を目指しても必ずしも"心から"幸せな国になるとは限らないのだろうなと思うのだよね。
というか、もっというと、フィンランドみたいないわゆる幸福度ランキング上位の国と比べて卑屈になってることがむしろ日本を不幸せにしているような気もするので、「日本人って幸せだぜ!」って根拠もなく思えるような、なんかそういうマインドを作ることが結構大事なんだろうなと思ったりします。
謙虚で真面目な日本人にはそれってなかなか難しいことなのかもしれないけど、必要以上に他の国と比べて自信を失うよりも、自分の国の良いところを見つけて自信をつけた方がきっと前向きに進んでいくんじゃないかな〜。

【参考文献】
- World Happiness Report, "ABOUT", https://worldhappiness.report/about/ 
- World Happiness Report, "Happiness of the younger, the older, and those in between", https://worldhappiness.report/ed/2024/happiness-of-the-younger-the-older-and-those-in-between/
- Gallup,"Understanding How Gallup Uses the Cantril Scale Development of the "Thriving, Struggling, Suffering"categories", https://news.gallup.com/poll/122453/understanding-gallup-uses-cantril-scale.aspx 

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私はカントリル・ラダーの8段目くらいにいる気がするので、世界一幸せな人ってことで良いですか?

読んでくれてありがとう!またね!


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