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ヘルシンキが緑一色に染まった1週間

ヨーロッパにはEurovision(ユーロビジョン)という、国対抗で歌・パフォーマンスのランキングを決めるイベントがある。日本でいう紅白の国対抗みたいな感じ。

今年のフィンランドはKäärijäというラッパーのCha cha chaという曲が国内予選で選ばれたのだけど、かなり前評判がよく、Eurovisionでも良いところにランクインするんじゃないかと言われていた。そしてその最大のライバルは、お隣スウェーデン。スウェーデンはEurovisionでは最も強豪国といわれているらしく、しかも今年の代表は過去に優勝経験のあるLoreen。

前評判通りフィンランド・スウェーデン共にEurovisionのセミファイナルを通過し、ファイナルはこの2カ国の対決になると言われていた。どうやらフィンランド人は自国の代表についてもかなり正直に意見を言うらしく、評判が悪い年はフィンランドの代表だろうとはっきりけなすらしいのだけど、逆に今年はかなりフィンランドのEurovision熱が高かったから、Käärijäへの期待は本当に高かったんだろうね。ファイナルまでの間はあらゆるもの・場所がKäärijäのトレードマークである緑に塗り替えられていたり、フィンランド人の友達は緑のものを見つける度にKäärijä色だ!!と言っていたり、文字通り街中がKäärijäムードに包まれていた!

ヘルシンキ市のインスタグラムでさえKäärijä応援ムード!
そしてこの像は、ヘルシンキ中央駅の巨人像にKäärijäの衣装が着せられているところ

そして結果はというと、スウェーデンが優勝、フィンランドが準優勝…。なぜかっていうと、Eurivisionは審査員と一般投票を組み合わせて結果を決めることになっていて、フィンランドは一般投票では圧倒的な票を獲得したものの審査員表がスウェーデンに劣り、総合点で負けてしまったのです。
そのときのフィンランド人の怒りはすごくて、みんな「理解ができない!」という感じ。Eurovisionは色々政治的、権力的なあれこれがあるそうで、審査員票もあまりフェアにスウェーデンに入れられたわけではないんじゃないかというのが言い分。正直私もフィンランド贔屓ではなくKäärijäは圧倒的に良かったと思うし、逆にスウェーデンは確かに良かったけど優勝するほどの魅力があったかと言われると疑問だから、審査員票で優勝が叶わなかったのはとても悔しかった。

でもそれからしばらく経ってみて、というかその逆ギレ効果?あってか、Käärijä推しの雰囲気はさらに強くなった気がするから(Käärijäがフィンランドに帰ってきてコンサートを開いたり、グッズがあっという間に売り切れたりしている)、そういう意味ではKäärijäは本当の意味でヒーローになったのだと思う!!
Eurovisionの熱が冷めてもKäärijäの人気が続いて欲しいし、Cha cha chaみたいにみんなを巻き込んで盛り上げてくれる曲をこれからも作り続けて欲しいな!
こんなフィンランドがEurivisionに熱狂する年にフィンランドにいられたのはラッキーだったな〜!

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Käärijä熱狂の後遺症で未だに緑のものを見つけるとKäärijäを思い浮かべてしまう

読んでくれてありがとう!Kiitos!


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