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スランプちゃんの脱走計画

スランプかもしれない。そんなことを考える。

とりあえず言い訳させてほしい。
まず、3週間体調を崩した。今も本調子ではない。会社に行くだけでクタクタだ。何かを書きたい想いはある。けれど、自分の書いているものすべてが、つまらなく見えて仕方がない。どうしたものかしら。苦肉の策で、一気に文章を書くことにした。

スランプの一つに、推敲してもしても、したりないというものがあると思う。何度文字を書き直しても、納得のいくものが出てこないのだ。こんがらがった頭が、よけい絡まっていく感じ。モヤモヤが止まらないのだ。仕方がないので、ひとまず一気に書き上げることにした。

途中ふと、書いたものを見直してみる。
…雑。やだやだ、誰にも見せたくない。

正直、腕がなまったのだ。
体調を言い訳に、何にも書いてこなかった。
悪いことはしてない。健康と引き換えに、ほんの少し伸びてきた書く能力を、ドブに捨てたのだ。作家の先輩に叱られるかな。でも叱られないほうが、なんだか悔しい。

先日、作家の先輩に「1万時間の法則」というものを教わった。何ごとも1万時間 取り組めば、それで食べていけるようになるらしい。その言葉を聞いて、とっっっっっても自分に腹が立った。私は、なんにもできていなかったからだ。1万秒もできていないかも、と思って計算してみる。お、1万秒は3時間弱だった。その程度なら書いている。でもそんなことが分かっても、気休めにもならなかった。

何ごとも、ある程度できてしまう人がいる。私もその一人だと思う。
学校のテスト、美術、文章。体育はさておき、特に学力面で叱られることはなかった。けれど、そこまでなのだ。

目を見張るような結果を出すところまでの人間には、なれていない。突き抜けた結果を出せる人は、どういう人間か。1万時間、それ以上取り組む努力ができる人だ。私は、そういう点では甘ったれている。ほどほどの努力と、たび重なる奇跡のおかげで、何とか生き延びているだけなのだ。

…ちょっと待って、文章が支離滅裂なんだけど。

雑な文章を書かない方法は知っている。事前に、内容を箇条書きにして、整理するのだ。でも、今の私はきっとその段階でつまずいてしまう。書くことが決まらなくて、手が止まってしまうだろう。今回は1つ記事を書くことの方が大事だ。なりふり構ってはいられない。

ひとまず、1,000文字くらい書けた。
すこしホッとしている。こんなボロボロの状態でも、文章が書けるのかと感心する。でも私が書きたいのは、素敵な文章だ。こんな日記の延長みたいなものじゃない。

あなたが読んで、ホッとするような、読んでよかったと思える文章を書きたいんだ。

でもそれを書くには、こういう雑な文章を1から書いたり、何度もなんども書き直したりしていくしかない。こんなに苦しいなら、文章なんて書かなければいいのに。でも、私は書くことにとり憑かれてしまった。なんでかなあ。苦しい時に手を差し伸べてくれたのが、いつも本だったからかな。文章の魅力を知ってしまったことに、後悔はない。苦しくて仕方がないけれど。とにかく、書き続けるしかないのだ。

きっと私は、あなたが待ちくたびれた頃に、胸を張れる作品を書き上げるだろう。それまで泥臭く書き続ける。私にできることは、それしかない。やるしかないのだ。

あなたは優しいだろうけど、待たなくてもいいからね。
その視界に、剛速球で飛び込みにいくから。


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