他人と自分の境界線 ~後輩の指導を通して~
最近後輩の指導をすることがあるのだが、どこまで求めていいのか分からなくなる。
自分の中では妥協できないクオリティーがあり、ついついそこまで引き上げたいと求めてしまう。
例えばメールの文章一つ相談されたとしよう。
一人一人のスタイルの違いがあるのはわかりつつも、「プロの仕事しようぜ」精神で添削してしまう。
自分だったらこう書く。世の中的にはこう書く。
指導の中でついつい自分視点の感想で「本当に本気で考えたの?」とか思ってしまう。
1つ1つ指摘して直していったメッセージを送った後、嫌な先輩だなと自己嫌悪になる。
「全然それで良いよ」と受け入れてしまうのは簡単だ。
関係性も崩さないし相手からも「優しい」印象になるだろう。
それでも妥協できない。
これを何回も繰り返してると自信も無くなって来る。
これは自分が気に入らないから指摘してるのかもしれない。
相談された時には解決した「答え」を教えるのではなく、解決方法を覚えてもらえるように教えたい意識はある。次は自分で解けるようにするためだ。
1回目に解決方法伝えてみてそれでもうまくいかないと、ついつい場当たり的に答えを教えてしまう。
おそらく相手も成長しているのだろうが、また同じようなこと聞かれると「このあいだ言ったことおぼえているのか?」と疑ってしまう。
そういう時はどこが分からないのか聞いてみるのだが、
悩みながら思っていることをそのまま話すので、こちらにも伝わりにくいことが多い。
自分はどう相手に対応していくのが適切なのか。
色々考えてみる。
1.文章に書き起こしてもらう。
何を話しているのか自分でも分かっていないとき書き起こして整理してもらうのも1手だと思う。テンプレを渡して書いてもらう。
・今考えていることを分解
-解決したいこと
-分かっていること
-悩んでいること
etc
2.悩んでいることを1問1答で分解していく。
よくあるのが何を答えて良いか分からないシーン。
「そうだね。」で終えていいのか、意見が欲しいのか、伝えたいだけなのか。それを分解して聞いてみる。
・連絡/共有/相談/提案のどれか。
・話したいテーマは何か。
・答えて欲しいことは何か?
etc
3.同じこと聞かれても、もう一度丁寧に教える
成長には時間がかかることを理解する。
自分だって昔は怖くてできなかった。繰り返し教えてもらって今があることを理解する。
スポーツの名監督がポテンシャルある選手に対して「辛抱強く指導した」エピソードは聞いたことあるように、才能があっても染み付いていくのには一定期間必要であると理解しておく。
4.「分かった」と言った後に説明してもらう。
その瞬間には分かった気持ちになって、後から実行できないのは多い。
そういうことを防ぐために、あえて最後に説明してもらう。
・元々の悩みと、今回得た答え。
・何をいつやるか(行動プラン)
・優先順位
etc
まとめ
現在進行形で悩んでいることなので特に綺麗なまとめはない。書き記すことで自分の指導方針を振り返ることはできて良かった。
上には書かなかったが自分の上長に相談して見るのも手としてある。
目線が違う人からの見え方、指導方法を教えてもらう。
一番大事なのは強い言葉や諦めの姿勢を見せないことだし、時に相手からも学ぶことがあるのを忘れないこと。
後輩側も続けて直されて不貞腐れることもあるだろうが、そこで怯まず丁寧に対応していきたいものである。
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