sako

これまで旅した国のこと。 INIのメンバーが紹介した映画や本やドラマのこと。INIに出…

sako

これまで旅した国のこと。 INIのメンバーが紹介した映画や本やドラマのこと。INIに出会い、オタクとして数年ぶりに息を吹き返したところ。

最近の記事

「わたし達はおとな」難しくて身勝手だった覚えたての恋愛

「わたし達はおとな」をNETFLIXで観た。 気にはなっていたけれど、モラハラ男の映画だと聞いていたので、過去の痛い記憶がほじくり出されてしまうのが怖くて、観るのに覚悟が必要だった。 結果、主軸となる問題は自分が経験したこととは違ったので、客観的に観られる場面が多かったが、もう思い出したくもない過去の誰かと重ねてしまう場面もあった。とにかくリアルで生々しくて苦しい映画だ。 ⚠ネタバレと感想⚠ この映画は特別で珍しい物語ではなくて、本当にどこにでもあるような話。よくいる男と

    • 「PAST LIVES (パストライブス)/再会」 現世ではさよなら

      じんわり味わい深い作品だった…少ない台詞の中に、懐かしさや、寂しさや、ほんの少しの期待みたいなのがぎゅっと詰まってた。 うまく言えないけれど、映像の作り方が美しいなぁと思った。単純に映像が美しいというのもあるけど、人物の配置とか、背景と人物の切り取り方がとても素敵。恋愛映画としても秀逸だし、アジア人のアイデンティティについて描かれていたのも好きだった。 あらすじ ⚠ネタバレと感想⚠ 24年後に再会したノラとヘソンの2人の何とも言えない距離感の絶妙に歯がゆい感じがひしひし

      • READY TO POP INI 2ndアリーナツアー 

        外仕事で吸収し単独で見せつけた11人の成長 追加公演の京セラドームを残してすべてのアリーナ公演が終わりましたね! 今更だけど、感想を残しておきます! 前回のツアーの最後の曲「SPECTRA」から始まる今回のセトリ。 新曲が増えて、初めて披露するパフォーマンスも多く、定番曲は大正解のアレンジしかなくて、VCRやセットはゲームの中にいるような設定に統一感があり、とにかくずっと楽しかった! 何より、初めてRTP公演に入った日、みんなの成長に涙が止まらなかったんです、、パフォー

        • 「エンパイア・オブ・ライト」私を受け入れてくれる場所

          ロケーション最高のイギリスの海沿いにあるクラシックな映画館を舞台にした作品。エンパイア劇場のロケーションも、内装も、映写室で編集したフィルムを上映する描写も、どれも映画好きにはたまらない演出。エンパイア劇場の内装の美しさが際立っていた。 映画館には思い入れがある。大学生の頃、渋谷の映画館でアルバイトをしていた。映画好きな仲間と同じ空間で働いたあの日々は、ただ楽しく幸せな時間だった。 あの頃、「映画館に行きたい」と思うタイミングは、観たい映画があるから、人気の大作が公開され

        「わたし達はおとな」難しくて身勝手だった覚えたての恋愛

        • 「PAST LIVES (パストライブス)/再会」 現世ではさよなら

        • READY TO POP INI 2ndアリーナツアー 

        • 「エンパイア・オブ・ライト」私を受け入れてくれる場所

          「ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン

          INIの髙塚大夢くんが主人公ルスランの声優を務めた「ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン」を観てきました。 フロイニで大夢は「自分の声だということを忘れて、ルスランだと思って観てほしい」と言っていました。 とはいえ、私はINIのオタクだし大夢の声を堪能したくて、大夢だと思いながら鑑賞しようと楽しみにしていて、大夢だと思って観るつもりでいたのです。 でも、実際観たら、大夢じゃなくてルスランだった! 最初のルスランの第一声から、「あれ?大夢だよね?!」と思ったし、

          「ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン

          ウクライナ旅行。おとぎ話のような美しい街キーウ

          ウクライナのアニメが日本初上映 私の推しグループINIの髙塚大夢くんの声優デビューが決まった。おめでとう大夢👏 日本初上映のウクライナのアニメーション映画「ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン」のルスラン役。2023年9月22日公開!楽しみ! この映画の日本語吹替版の制作と全国公開をクラウドファンディングで達成されたことについては、こちらの記事に詳しく書かれている。 こんな風に熱意を持ち行動された方がいたからこそ実現する日本公開。 MINI(INIのファンのこと

          ウクライナ旅行。おとぎ話のような美しい街キーウ

          キューバ旅行。広告のない街で感じた人々の持つ光

          2019年5月。5泊7日のキューバひとり旅の話。 景色が変わる前に 旅先を考えるとき、いつも頭を過ぎっていたのが、海外旅行好きの人たちに、「アメリカと国交正常化したら、街並みが変わってしまうから早く行ったほうが良いよ!」とよくオススメされていた国、キューバ。 東京で暮らしていて、物質的に豊かでも、幸せだと胸を張って言えないことに対するモヤモヤを抱え、世界一幸せな国と言われるブータンにヒントを求めた2017年の旅。 この旅を経て、欲張らないシンプルライフが幸せの秘訣なん

          キューバ旅行。広告のない街で感じた人々の持つ光

          「エゴイスト」変容する愛の形と壁に貼ることしかできない婚姻届

          軽い気持ちで、前情報なしに、宮沢氷魚が観たくて観に行ったら、とんでもなくくらってしまった。切なすぎて、苦しすぎて、「もうこれ以上やめて、もう何も起きないで…」と祈っていた。 鈴木亮平は本当にスクリーンの中で生きていて、一瞬一瞬、全てが浩輔でしかなかった。 あらすじ ⚠️⚠️⚠️ネタバレ⚠️⚠️⚠️ 変容していく愛の形 愛にはいくつかの種類があると言われている。 浩輔と龍太の2人の間に最初にあるのは、エロス(情欲的な愛)だ。外見から惹かれあって性的に求め合う。段々と心

          「エゴイスト」変容する愛の形と壁に貼ることしかできない婚姻届

          「そばかす」おとぎ話を書き替えていく

          今日も私の推しグループINIのフェンファンが観たと紹介してくれた映画の話。 あらすじ 三浦透子が演じる主人公の蘇畑佳純は恋愛感情や性的欲求を持たない「アロマンティック・アセクシャル」。 アロマアセクの登場人物が出てくるドラマ「恋せぬふたり」や「モアザンワーズ」を見ていたので、個人的にはそこまでテーマとして目新しくはない印象だった。けれど、私が最初に「恋せぬふたり」でアロマアセクという言葉を知ったように、この映画で初めて知る人もきっといるはずで、こうやってエンタメ作品を通じ

          「そばかす」おとぎ話を書き替えていく

          「ケイコ 目を澄ませて」雑音に耳を塞ぎ、優しさに目を向ける

          INIのフェンファンが観たと言っていた映画の話。 私はいかにも邦画な静かな作品が好きなので、観ようかな〜と気になっていた作品をフェンファンから観た報告してくれることがあって嬉しい。私も大好きだよ、岩井俊二とか是枝裕和とか今泉力哉あたりの監督の作品が! 思った以上に淡々とした日常映画だった。少し退屈だけど、なんだか引き込まれてしまうのは、岸井ゆきのが素晴らしいのは勿論だけど、映像やカメラワークの良さもあったと思う。終わった瞬間よりもじんわり後からすごく良い映画だったなぁと思え

          「ケイコ 目を澄ませて」雑音に耳を塞ぎ、優しさに目を向ける

          INI -BREAK THE CODE- アリーナツアー 11人の1年間の集大成

          INI 1stアリーナツアーおつかれさまでした!誰一人欠けず完走できて本当によかった!立ち会えたことが嬉しくて、この年末年始を大好きなINIと過ごせて幸せだった。 11人がデビューから1年間、自分たちと向き合い成長し、築き上げたものの集大成として、INIらしいパフォーマンスを存分に見せよう!!という意気込みを感じる構成だった。 「HERO」「Yummy」「Runaway」等の踊らない曲がセトリに入らなかったことも、とにかく11人の今だからこそ出せるエネルギーを届けることにフ

          INI -BREAK THE CODE- アリーナツアー 11人の1年間の集大成

          ブータン旅行。幸せの秘訣を知りたくて

          2017年10月。幸せについて考えた4泊7日のブータンひとり旅の話。 なんでブータン? 「次の休みはどこに行こう?」いつもそんなことを考えながら働いていたパンデミック前。行き先は、一人でも安全そうで、観たことがない景色が見られるところ、という基準で選ぶことが多かった。 キリスト教やイスラム教やヒンズー教の国を旅したことはあるけど、チベット仏教の国に訪れたことがなく、チベット仏教の国の景色が見てみたいなと思っていた。特に私が惹かれたのは、カラフルなチベット仏教の旗が山の上で

          ブータン旅行。幸せの秘訣を知りたくて

          「ちょっと思い出しただけ」東京の街と思い出が重なるとき

          匠海がフロイニのINI Tunesで紹介したクリープハイフの「ナイトオンザプラネット」という曲を基に作られた映画の話。 クリープハイフの尾崎世界観さんとのラジオ対談で、匠海は「ちょっと思い出しただけ」をyoutubeの広告でたまたま見て気になり、映画館に観に行ったと話していた。今まで好きなジャンルの映画というのは特になかったけれど、この映画を観た時に、「こういうのが好き」と思ったらしく、前に「愛がなんだ」という映画も好きだと話していたので、いかにも邦画って感じの映画が好きら

          「ちょっと思い出しただけ」東京の街と思い出が重なるとき

          「More Than Words」カテゴライズできない関係性の先にあるもの

          フェンファンがフロイニで、最近ハマったドラマとして紹介していた「モアザンワーズ/More Than Words」の話。 自分の生活とは離れているけど、この人の気持ち分かるなぁと、所々共感できて、泣いたと言ってた。(涙もろいフェンファンかわいい🥺) 美枝子と槙雄と永慈の3人が出会い、槙雄と永慈が付き合う。幸せな3人の関係性が、親や社会の介入でどう変化していくのか。ざっくりそんなストーリー。 まずフェンファンが言っていたように、ワンカットで撮られた映像が映画のようでとても素敵

          「More Than Words」カテゴライズできない関係性の先にあるもの

          「私の解放日誌」 囚われた心に向き合って。

          Netflixで観た「私の解放日誌」。今の社会で人々が心の中に抱える窮屈さとか、鬱屈した日常の空気感がリアルで、とても味わい深いドラマだったので感想を残しておきたい。大きな展開は少なく、心の変化を丁寧にゆっくり描くので、好き嫌いは分かれそう。 ⚠️⚠️ネタバレあり⚠️⚠️ 田舎から毎日長い通勤時間をかけ、ソウルで働く3人兄弟の、変化のない退屈な毎日から始まるドラマ。家族や兄弟や同僚がいても、孤独を感じ、疲弊している。 「解放」というのは面白いテーマだなと思って見始めた。

          「私の解放日誌」 囚われた心に向き合って。

          <THIS IS WATER>推しが読んだ本

          2022/6/24放送のたじと威尊のフロイニで、威尊が最近読んだと言っていた本の話。 作家デヴィッド・フォスター・ウォレスが大学の卒業式スピーチで語ったことを纏めた本。(副題:思いやりのある生きかたについて大切な機会に少し考えてみたこと) このスピーチは、魚が水を意識していないという話から始まる。 そしてリベラル・アーツとは何か、自由に生きることとは何か、について語られる。 魚は生まれた時から周りにある水がデフォルト設定で、水が何かを知らないように、私たちも、さまざまな

          <THIS IS WATER>推しが読んだ本