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授業で生成AIをどう使うかを考える

Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。

そろそろ新学期が始まることもあり、授業のことを毎日、色々と考えています。

2023年は生成AIが学校にも入り込み始めた年であり、個人的にも色々なことを試しました。

今年はその様々な実践アイデアを踏まえて、さらに実践を進展していければなぁと思っているところです。

今回は一旦規約などの制限のことは脇に置き、実際にやるかどうかは別として、こんなことをやってみたらどうだろうなぁということをいくつか挙げてみます。

あくまでブレーンストーミングのような、制約なしのアイデアだけです。実際に正当な手続きを行い、高校の現場で実践するにはハードルがあるものも含みます。

ヘルプに併せてプロンプトを渡せるように

おそらく、そろそろ実践として生徒も実際に生成AIを動かしてみるというチャレンジを始める年になるのではないかと思っています。

その時に始めから「自由に使っていいよ」と言っても、大人が使い方に困ってしまうのと同じように、なかなかどうしたものか思い浮かばないケースもあるかと思います。もちろん、子どもならではの発想もあるので、そういうチャレンジの機会は確保するとして、はじめの一歩としての使い方は考えてみたいと思っている。

たぶん、困ったときに生成AIの力を借りたいと思う生徒は少なからずいると思っています。

だからこそ、ただのGoogle検索の代わりとして生成AIにチャットするのではなく、もう少し、それぞれの困ったことに併せて適切な答えを得られるような支援をできないかと思うところなのです。

つまり、生徒それぞれの助けて欲しいということに対して、「こういうプロンプトを使ってみたら」というようなことが出来たら面白いかなぁと思っています。

例えばある言葉の定義を生成AIにまとめさせるとしても、ハルシネーションの割合を下げることができるようなプロンプトを示したり、何かドリル的なトレーニングをする時に役に立つプロンプトを渡したり、そういう活用の仕方ができないかなぁと思ったりします。

自分が果たしてそんな膨大なプロンプトのリストを作れるかは知りません。あくまでぼんやりとして思いつきです。ただ、頑張って事例収集を勉強仲間や職員室でやっていけば結構なことができないかなぁと思うわけです。一人10個のプロンプトを20人で持ち寄れば200個ですから。

異なる生成AIを使って活動してみる

生成AIもChatGPTやCopilot(Bing)やBardなどに加えてCanvaなどでも利用することができ、それぞれのサービスでそれぞれの出力の仕方をします。

この微妙な揺れ動きを何か授業の題材にできないものかなぁと思うところです。

例えば、必ず3種類の生成AIを経由してから成果物を提出するとか、グループごとに異なる生成AIを使って、作品作りにチャレンジさせるとか。

今後、どの生成AIがスタンダードになっていくかなんて全然想像がつかないわけです。だからこそ、色々な機能やサービスの違いを横断的に体験する機会を持つべき何だろうなぁと思います。

自分のための生成AIを作る

国語の授業の本丸として自分が思うこととしては、やっぱりGPT Builderのような形で生徒自身が生成AIを調整していくような指示を出し、自分のニーズや求められたニーズに特化したものを作るようなことだろうなぁと思っています。

GPT Builderを使うには有料契約が必要なのでハードルが高すぎるのですが、せめてプロンプトを開発するみたいなことが出来たらと現実路線としては思います。

プラグインを使えばプロンプトのアドバイスを受けることができるものもありますしね。

欲しいことをちゃんと自分の言葉で説明して、どういう風に分解して説明していけば、論理的に通じるのかという試行錯誤に遊びがあり、学びがあるのだと思うわけです。

シンプルに子どもたちとアイデアを交換しながら、一生懸命にあーでもない、こーでもないと考えるのは楽しいことですからね。

生成AIが「言葉」を用いて命令を出す以上、国語科が出来る仕事って山ほどあるんですよね、間違いなく。実際にやっていてから、どういうところに位置づけられるのかを考えてみるのも大切なのだろうと思っています。

いつかそういうところにたどり着けたら良いなぁと思うわけです。

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