記事一覧
「組織不正はいつも正しい」by 中原 翔
自分は会社で内部監査をやっているため、「不正」というものに関心が高いので、この本を読んでみた。
著者は、不正はその当事者自身は「正しい」ことをやっているが、結果的に不正になってしまうのはどうしてか?ということを調べ、それをこの本にまとめたということらしい。
読んで、正直に言うと必ずしも著者の意見に賛成できなかった。例えば、東芝の不正会計の場合、経営者がチャレンジという名の無理な業績の要求は、市
「英語は決まり文句が8割」by 中田達也
英語学習の本は世の中に山ほど出版されているので、その中で人の興味を引くにはタイトルが重要だと思う。その意味で、この本はうまいタイトルを考えたと思う。
実際本を読むまでは、定型文を覚えることで、英会話を行う程度の内容かと思っていたが、実際は少し違っていて、ある意味まともな内容だった。但し、「英語は単語で覚えるな!」とか「最小の努力でネイティブに近づく」という謳い文句は少し誤解を与えるのではないかと
「ウルトラ・ニッチ」by 浜田寿人
ホリエモンと共同でWAGYUMAFIAを運営する浜田寿人氏がどのようにしてWAGYUMAFIAを展開できたかについて書いた本である。
中小企業診断士として中小企業へ助言する戦略の1つに「ニッチ戦略」があるが、浜田氏が実践したのが神戸牛による「ウルトラ・ニッチ戦略」である。いかにして世界で知名度があり唯一無二の素材を思い切って付加価値をつけて販売するという戦略を説明している。
この本を読むと、単
「EMPIRE OF PAIN」by Patrick Radden Keefe
いつものことながら英語の原書を読むのは時間がかかる。ようやく読み終えた。この本はまだ日本語に翻訳されていない。ハードカバーが出版されたのが2021年で、まだ翻訳されていないということは日本では出版されないのかもしれない。内容が日本では関心がないということなのだろうか。
米国で販売されていたオピオイド系の鎮痛剤であるオキシコチンを販売していたパデュー・ファーマのオーナーのサックラーファミリーの物語
「ニッチ企業は理念で生き残る」by 大塚雅之
本の副題が、「地方メーカー2代目社長の経営改革」となっている通り、中小企業がどのようにして経営変革をしたかを社長本人が書いた本である。
我々中小企業診断士が中小企業の経営診断をした際に、「経営理念」の重要性を説明したりするが、著者はまさしく父親の会社を引き継いだ後に直面する経営課題の解決に、「経営理念」を基本として改革していった。
軽くさらっと読める本だった。評価は、4/5です。
「83歳、いま何より勉強が楽しい」by 野口悠紀雄
野口先生は精力的に新しい本を出しているが、本の題名につられて買ってしまった。本の帯に「いつはじめても遅くない 学びこそ、最高の贅沢」と書いているが、全く賛同できる。
この本では、「楽しいから勉強する 目的はいらない」「記憶力の衰えではなく、好奇心の衰えこそが大問題」「定年シンドロームに陥らないため勉強する」「講義を受けるのではなく、自分で学ぶ」等日頃から自分が思っている内容が書かれている。
評
「BIG THINGS」by ベント・フリウビヤ/ダン・ガードナー
大きなプロジェクトがどうして予算を大幅に超過し、納期も大幅に遅延するのはどうしてなのかについて、著者のデータベースを基に説明するが、非常に説得力がある。目次は以下のようになっている。
第1章 ゆっくり考え、すばやく動く
「じっくり計画」が成功の鍵
第2章 本当にそれでいい?
「早く決めたい」衝動に賢く抗う
第3章 「根本」を明確にする
目的がくっきり頭にあれば間違った道
「外国人と街歩き英会話」by 江口裕之
この本は今年3月に出た最新の本である。この手の語学本はニーズが限られており、なかなかバリエーションはないので、新作が出たらできるだけ買うようにしている。1冊約2千円で中身からしたら高くないと思っている。
この本の特徴は、分野別に19の章があり、各章に100のフレーズが掲載されている。そして一つ一つが短い文となっている。確かに日本の事象を説明する場合、ある程度の文章の長さになるが、暗記するという観
「英語で語るニッポン(増補改訂第2版)」by コスモピア編集部編
全国通訳案内士の資格を持っていてもペーパードライバーなので、うまく日本のことを英語で説明できないという悩みがあって、今年はそれを克服しようと思っている。
その中で最近買ったのがこの本で、昨年発売された新しい本である。本の表紙に書かれている通り、「食」「住まい」「教育・社会」「現代文化」「日本の習慣」「価値観」「伝統文化」「観光地」という分類で、詳細に日本のことを英語で説明した内容になっている。
「英語で説明する日本 発信力強化法とトレーニング」by 植田一三、上田敏子
来年の関西万博やインバウンド観光の盛り上がりを受けて、全国通訳案内士としての実践力を再強化したいと思い、いくつかの本を読み始めた。この本はその中の1冊である。
この本は、まださらっと1回読んだだけなので、本の表題のようにトレーニングし、書かれている内容を自分の英語で説明できるようになるためには、この本を何回も繰り返し読んで、暗記しなければいけないと思っている。
「日本事象」英語説明力の根本的な
「みっともない老い方」by 川北義則
60歳もそこそこ進んだ身ではあるが、改めて恥ずかしい老人にならないためにこの本で書かれていることを確認したいと思った。
各章は以下の通り。
1.こんな年寄りは嫌われる
2.60歳からの老いる作法
3.まだ枯れるには早すぎる
4.もっと冒険心をもて
5.死ぬときは死ぬがよろしく候
いろいろ参考になる内容でした。
評価は、5/5です。