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どんどん成長する子供に、親がしてあげられる事は何だろう?

GW最終日の午後6時。

普段ならもう帰宅している筈の時間に、私は長男のスイミングスクールの体験レッスンの見学をしていた。

普段通っているスクールの見学席は、2階から見下ろす感じなので凄く遠い。
それに対して、体験でやってきたスクールはガラス1枚隔てて目の前にプールがある。

泳ぎ出す瞬間の背中を見て、私は何故か突然涙を流していた。

迷わしい選択


「スイミングスクールの体験」と言っても、実は今通っているスクールと同じ系列の他店舗の体験だった。

乳児の頃、最寄りの店舗ではベビースイミングが平日しかやっていなかったので敢えて土曜日にレッスンがある隣町の店舗に通い始めた。

しかし、長男がこの春からスイミングで進級して時間帯が変わってしまった事で「そろそろ最寄りの店舗にお引越ししても良いのでは?」という話になった。

と言うのも、最寄りの店舗なら平日の夕方にマンションの目の前までスクールバスがお迎えに来てくれる。

ただ一つネックなのは、平日の17時半~18時半という時間帯。
バスで帰宅する事には19時になる。

20時消灯を目指す我が家にとっては、中々シンドイのだ。

とは言え、毎週土曜日になると中途半端な空き時間ができる事に悶々としている。

長男は土曜日が中途半端であっても、今通っているスクールのお友達と別れたくないと言って乗り気ではない。

でも最寄りの店舗に行けば、もしかしたら知っている子がいるかもしれない!

という事で体験へ行く事にした。

アウェイな場所に緊張しているのは私


「同じ系列」と言っても、吸収されたり合併したり…があった様で雰囲気は全然違う。

プールと見学席の距離感以外にも違いが沢山あった。

普段通っている店舗は、50代位の女性コーチが6割位(パートさんらしい)一方で体験に行った店舗は、30代~40代の男性コーチばかりだった。

更に生徒の数は普段のスクールの半分以下だった。

普段、長男の通うクラスは在籍が30人近くてプールサイドに座るだけで物凄い迫力がある。

でも体験に行った店舗は10人程でコーチとの距離が凄く近かった。

練習中はコーチと沢山会話をしていた。
トイレに行って戻る時にシャワーを浴びようとしたら隣にいたコーチからシャワーを顔にかけれるという悪戯をされてみたり。

その度に長男はとても楽しそうに笑っていた。

私は、雰囲気の違いに1人でドキドキしてしまった。

自分の子、だけど別の人。


いつもより近くで泳ぐ長男を見て、私は自然と涙がこぼれていた。


私は小学生の頃に、中耳炎でスイミングスクール入会を断念した事があり学校の授業以外で水泳を習った事がない。

そのせいとは言わないけれど、「クロール風」な泳ぎはできても、背泳ぎとか平泳ぎは一切できない。

一方で、長男は7歳にしてクロール、背泳ぎ、そして今平泳ぎの練習をしている。

こうしてどんどん私を超えていくんだ。

そんな風に思えてきた。


普段のスイミングだって平泳ぎをしている所を見ている。
体操だって、私にはできない8段の跳び箱や逆上がりをする様子を見ている。

だけど、今日はこうしてガラス越しにすぐ子供の背中がある。
近いのに遠い。

だから余計に「能力の距離」を感じるのかもしれない。

「この店舗に通うようになったら、近くで見られて良いな」と一瞬思ったけれど、それは違った。

この店舗に通う=平日に子供一人でスクールバス通い
となる為、私が見学する機会は皆無になる。

そうだった。
私はどうやら寂しいのだ。

子離れできない母親でみっともない…と思いつつ。
自分の子供が泳いでる姿をもっと見たいのだ。

でも平日の夕方に、次男も道連れにして見学する事は非現実的だ。
こうして、どんどん「別々の時間」を過ごすようになり、私の知らない人とコミュニティを作って、巣立って行くんだな…。

そんな事を、スイミングの見学で急に考えてしまった。

私にできる事は?


レッスンを終えた長男に感想を聞いてみたら
「楽しかった~!」とご満悦だった。

それでも転籍をするか?については「今は分からない」と答えが出なかった。

私も乳児の頃から通ってきた馴染みの店舗から離れる事が寂しい。
保育園を卒園した今となっては長男を一番長く見てきてくれた「他人」でもある。

でも、「何の為に時間とお金を使って通っているのか?」というシンプルな目的に照らし合わせてみたら、選択ができるかもしれない。


今まで自らの意志で「辞める」経験をしてこなかった長男へ、私が唯一教えてあげられる事は「選択の手順」なのかもしれない。

親としてではなく、人生の先輩として。

〈あとがき〉
見学中、自分がどうして泣いているのかよく分かりませんでした。
今日このnoteを書き始めた時も、ハッキリわかっていませんでした(笑)
それでも書き進めると答えらしきものが見えてくるんですよね。
noteを書く事って、少ないヒントを元にゴールを目指す冒険みたい。

今日も有難うございました!



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