こんにちは！！SLACK FOOTWEAR　デザイナーの安田です。
やっと「2022 Spring&Summer」の新作が発売になりました。
もう既にご購入されて頂いている方も多く嬉しい限りです。
今回は「DUALOS PRM（デュアロス　プレミアムスエード」をご紹介したいと思います。ちょっと長くて話が熱いかもしれませんが是非読んでください（笑）

「誕生秘話」

実は2019年に初代DUALOSが発売していました。
今回はさらに洗練されたブラッシュアップモデルになっています。

この時はブランドもまだ２年目くらいだったので本当に無我夢中で色んなスニーカーのバリエーションを増やそうと必死でした。
今は、定番モデルが育ってきたので人気のあるモデルはメディアにもご紹介されたりと軸がしっかりしてきたと思います。
シンプルを追求するブランドコンセプトでデザインしてきたSLACK FOOTWEARの中でもこの「DUALOS」はギリギリラインの位置にいた結構な異端児だった事を思い出します。

カラーリングはパーツによって大きく分断されたように切り返し、カラーブロッキングを左右非対称にする事でどの角度から見ても同じスニーカーに見えないようにしました。
手に取ってスニーカーをぐるっと１周回して見ても１個前に見た残像を打ち消し、怪人２１面相のような表情の沢山ある面白いスニーカーになるようにデザインしました。

展示会でもバイヤーさんの反応も良かった！！
やはり世の中にあまりないデザインの「物」にはそれなりの輝きがあった。
2019年ってつい最近のことのように感じますが、今に至るまでに世の中が一変しました。「コロナ」がファッション業界を大きく変えました。

サスティナブルという言葉が浸透し、余計な物を買い控えるなど、先行き不安な世の中で外にも出れず、お店も営業時間が短くなっていく中、まずは体の安全を願う時間が増えました。リモートで仕事するなんて今まで考えたこともない発想でしたが、外に行かないという事はスニーカーを履かないという事にも直結しかねないそんな時代が訪れました。

当然、バイヤーさんも今までは面白いデザインの物を要求してくることが多かったけどそんな余裕もなく定番アイテムで売り上げが見込める物を地盤にしていく傾向が多く見られました。

そしてDURALOSは継続モデルとなる事なく1度ラインナップから姿を消してしまいました。

デザインの思いとしてはただデザインをするだけではなく実は大きな戦略を乗せてデザイン構成しているんです。

「スニーカーショップで売れるためにはどうすれば良いか？？」

僕はスニーカーショップ巡りは大好きで休日や旅行先でも沢山のスニーカーショップを見てきましたがスニーカーの陳列方法が左足の横向き陳列が多く見られました。もちろん棚に両足綺麗に置いてくれるお店もありますが、その陳列方法の中でどう目立つか！！そこに着目してカラーブロッキングを考え出しました。
横から見ても２種類のカラーを使っていることが理解できて、上から見たらさらに見たことない切り返しになっていることがこのスニーカーの魅力です。
回転式のリボルバーのようにカラーが点在するパターンのスニーカーがここに誕生したのです。

デザインソースはオールドのスケーターシューズ。ガチンコでスケートをしたら色んな箇所がボロボロに風化していく。それがかっこいい文化も承知ではあったがスケーターシューズを綺麗にコーディネートに取り入れてほしいという気持ちがありました。今はオリンピックも大活躍したのでスケーター人口も倍増したと思います。僕も昔から大好きなので各社のスケーターシューズは履きに履いてきましたが
実際にスケーターではないのでファッションに特化したスニーカーにしたい！！そんな思いを込めました。
通常はベロに厚手のクッションを入れたりするのですが全く入ってなかったり、ラスト（木型）もスニーカー特有のものではなく、つま先に「捨て寸」と呼ばれる空間があるような革靴のラスト（木型）を使うことでフォルムがシャープに見えたり…
とにかくカッコいいスニーカーを自信を持って作りました。

「夢から野望へ」

僕は「夢」は沢山ありますが「理想」はあまりないです。
夢は次第に「野望」に変わることが多々あります。
「野望」に変わった時は経験上「夢」が近い将来に叶うサインだと思っています。

そう！！この初代「DUALOS」は1度消えましたがまたいつか復活する時代が来る。

いつか復活させるという「夢」が僕の中で「野望」に変わった瞬間がありました。ずっと付け狙っていたんです。またこのスニーカーが世に放たれるのを。

そして復活を遂げました。さらなる進化をして…

「復活の狼煙」

2022年その時がようやくやってきました。
初代の面影はそのままに更なる進化を遂げて世に放たれます。

大きな変化

①ソールの厚みの変化
プラットフォームソールと言われる厚さ３５ｍｍのソールに変更しています。
このソールは身長を高く、脚を綺麗に見せてくれます。地面からくる突き上げの衝撃も緩和してくれて更に大人の魅力を引き出してくれます。

②ライニングの機能性
ライニングとはスニーカー内部の素材になります。今回のモデルはネオプレーンと言われるスポーティーな素材です。足入れする時はスルッと入り、汗をかいてもサラッとした肌触りの素材にしました。

③オーリーガードの屈曲性の向上
オーリーガードとは小指付近に位置する半円状のパーツです。
スケーターシューズではよく見かけると思いますがオーリー時にデッキと大きく摩擦すると言われる小指付近をガードするためにラバーパーツを用いて保護します。
しかしDUALOSはスケーターシューズではないのでスエード素材に変更しました。プラットフォームソールの厚みと屈曲ラインに更にラバーが存在すると屈曲が良くないという理由もあります。

④履き口のクッションを排除
更にスニーカーをスッキリしたフォルムにさせるためにクッションを完全排除しました。パンツからソックス、そしてスニーカーまでの縦のラインが綺麗に見えるためのちょっとした努力になります。

「そしてコラボレーションへ」

「夢」が「野望」へ変化を遂げ、そして夢を叶えるとそこには「強運」が降り注ぎます。
これも経験上、何かに導かれるようにボーナス特典がくっついてきます。

SLACK FOOTWEAR✖️WHY NEW YORK？　とのコラボレーションモデルが誕生しました。

↓コチラに関してはもっと熱く長く語ってしまってますが見て頂けたら幸いです。

SLACK FOOTWEAR✖️WHY NEW YORK？

上記のスニーカーは現在先行予約中です。
2022年5月5日まで予約ができます。

と言うわけで深い深いストーリーが縦につながり今こうして販売しています。
自分にとっては最高と言って良いスニーカーができました。言い切ります！！
気になった方は是非履いてみて下さい！！

★SLACK FOOTWEAR

革靴のテクニックと現代的な機能素材を融合し、新たなデザインを模索する、東京発のスニーカーブランド。革靴ブランドとスポーツメーカーの両ステージで経験を積んだ、デザイナーの技術とノウハウを踏襲した、制作へのこだわり。手工業と機械工業の工程や構造をブレンドし、これまでにない履き心地と着まわし力を備えたハイブリットな一足を提案する。