網膜剥離日記6/うつむき終了後

 さて自宅でのうつむき療養期間が終わったと言っても網膜剥離自体が完治したわけではありません。俯せまたは右側臥位での就寝と一日4回の点眼は継続だし、何より左目はまだガスが残って見づらい状態。ここから1週間後の受診と、さらにその2週間後(うつむき療養終了から3週間目)の経過観察があります。

 うつむき期間終了から一週間目の試練は謎の喉の痛み。
 というか、右奥歯辺りから喉にかけて腫れたような痛み、という方が正確かもしれない。虫歯のような痛みだけど歯というより奥歯の向こう、親知らずが生えるあたりの歯茎に痛みがあり、咬み合わせもおかしくなって右の顎関節が痛く大きく口を開けられない、そして喉の右側がなんか腫れたように痛い、という状態でした。右頬をずっと下にしていたことで歯が当たって、頬の内側に傷も出来ている感じがする。
 眼科医に訊ねても「歯医者はまだちょっとねえ……長時間の仰向けと、何より振動が良くないから……」と言われてしまい、一応行きつけだった歯医者に電話をかけて状態を説明し「網膜剥離やってるので長時間の仰向けと振動はちょっと……」と伝えたところ、「どうしても気になるなら大きな病院の顎歯科か、喉の痛みが気になるなら咽喉科を受診してください(ウチではどーもできません)」というお返事。
 やむを得ないのでドラッグストアでうがい薬を買ってきて、右頬と右の喉を重点的にうがいしてるうちに痛みはだいぶ楽になり、咬み合わせもマシになってきました。咬み合わせは体を起こしている時間が長くなったせいかも知らんけど。
 とはいえこれは単に歯磨きが下手な上にちょくちょくサボる私の虫歯が悪化しただけのものかもしれないので、歯磨きを毎食欠かさずちゃんとやる人には無縁のことかもしれません。

 一週間めの受診では経過良好とのお墨付きをもらいましたが、まだ仰向け寝と歯医者の許可は出ず。
 そしてやってきました2週間目の試練は左膝の痛みと右足裏の痛み。
 右側臥位をやっているので右半身がむくみ、左足の方は常にやや浮いている状態だからかとにかく左膝と右足裏がずっと痛い。階段を降りる時なんかもう悲鳴上げそう。とはいえ反対向きにはまだ寝られないので甘んじてこの痛みを誤魔化し誤魔化し付き合い続けるよりほかにない。出来るだけ腿を伸ばす系のストレッチとかもしましたけど大して効果があったようには感じなかった。
 これもねえー……私が寝ていたのが粗末な煎餅布団で元々体への負荷がまあまあ高かったせいであって、エ〇ウィー〇とかしっかりしたベッドで寝ている人には無縁という可能性がある。もうとにかく早く仰向けか左向きで寝たくてたまらなかったし、折しも急に冷え込んで来たので、こたつに入ったまま仰向けで寝落ちてしまいたい欲求と必死に戦っていました。

 2週間寝たきりで落ちるだけ落ちた体力ももちろんまだ戻っていません。何がビックリって階段4階分降りただけで息切れした時は驚いた。おい上りとちゃうぞ、下りやぞ。重力に逆らってもおらんのやぞ。
 これは本格的にヤバいと思い、急ぎの用事がない日は帰りの地下鉄駅を一駅分歩くとかしてその日から意識して歩く量を増やしました。ら、一週間程度で15階から2階くらいまでは息切れなく降りることができるようになったので効果はあったと思う。

 が、体力が戻ってくるなりやってくる生理。
 デブすぎてインスリンの作用によって生理が来ない月もあった私が、体力作りのために歩くようになったら余計な脂肪が落ちて久しぶりにだいぶ出血する生理がやってきました。
 あのねえ!? 体力戻ったって言ってもまだ万全じゃないの! せいぜい8割とか9割なの! 貧血はスリップダメージだから!! 体力万全じゃない時に来られると致命的なんですよ!? と自分の肉体にぜーぜー文句を言って過ごしました。ホンットにヤバかった。休みの日だったから良かった。

 そして3週目の受診。この頃には目の中のガスも視界の4分の1程度でほとんど通常通りの視界。ただしそのわずかに残ったガスで光が屈折するためか、きれいに見えている視界が時々ダブったりしてまだロードバイク通勤には踏み切れません。満員電車、ものすごいストレスなので早くガスが全て抜けてほしい……。
 この受診で生活上の注意点が全て解禁となり、歯医者も仰向け寝も解禁になりました! やったー!!
 ……調子に乗りすぎて夕飯を食べ過ぎ、腹痛で真夜中に目を覚ましたりもしていました。どうしようもない。



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