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「復学したくない」と言われた@カンボジア


みなさん、こんにちは。カンボジアの国際協力NGOCBBにてインターンをしております。北海道教育大学の松田です。



先日、タングロサン村という村の村長さんから

「grade8で学校を退学した女の子が復学したいと言っている」

という連絡をもらいました。


以前、この村で住み込み探しに来た時に村長さんの家を訪ね、連絡を交換してあったため、村長さんから連絡をもらいました。


今日のnoteは、その女の子について書いていこうと思います。


歳は15歳。grade8で学校を辞めたそうです。


クメール正月明け(4月中旬)から学校に行かなくなったようなので、まだ学校を辞めてから3ヶ月くらいしか経っていません。

辞めてからの期間がそんなに経っていない場合は、親が子供に対して「まだ学校に戻れる」と思う気持ちが強いので、住み込みの話をしやすいです。


学校を辞めたのは、

「クラスの中で成績が悪く、恥ずかしかったこと」
「エクストラクラスの席がなく、受けることができず、授業がよく分からなくなってしまったこと」

が理由だそうです。


カンボジアでは、中学生以降になるとエクストラクラスという、日本でいう塾みたいなものに行きます。


学校の先生が、学校でそのまま授業を行うものなのですが、エクストラクラスを受けるのにはお金がかかります。(義務教育は、日本と同じようにお金がかかりません。)


しかし、この国ではエクストラクラスを受けるのは当たり前なことです。


学校の先生は、生徒たちがエクストラクラスを受けるのは当たり前なことだと考えているので、エクストラクラスで授業の内容を進めたりなどもします。ですので、エクストラクラスを受けることができないと、必然的に通常の授業についていくことができなくなってしまいます。

彼女もエクストラクラスを受けることができなかったため、学校の授業の内容が分からなくなってしまい、学校に行かなくなってしまったようです。


学校を辞めた理由などを話した後、
彼女に、「復学したいかどうか」を聞いたところ、
したくない」という答えが返ってきました。


どうやら、親が子どもに復学してもらいたくて村長さんに話をし、村長さんが私達に連絡をくれたそうなのですが、当の本人は「復学したくない」というのです。


色々話を聞いていくと、
「学校には行きたいけど、復学したくない。」
「復学はしたいけど、CBBでは一緒に暮らしたくない」
と言われました。


詳しく話を聞くと、「自分一人だけで学校に行く、CBBに行くというのが嫌だから」ということが分かりました。


カンボジアでは、女の子は一人で行動するのが苦手だそうで、学校なども友達と一緒に行くという慣習があるようです。

もし彼女が復学したら一人で学校に行かなくてはならないし、
CBBに来たら、カンボジア人の女の子は一人だけということが心配で、
彼女は「復学したくない」のだそうです。


本人の意思を無理やり変えることはできないので、
「もしCBBに来て、一緒に勉強したい、復学したいと思ったら連絡をください。」

と伝え、彼女の家を後にしました。


彼女がCBBに来るかどうかは分かりませんが、彼女のおかげでカンボジアの女の子のことについて知ることができたので、とても良かったです。

これからも、頑張って住み込みスタッフを探していきます!