見出し画像

3歳まで子供にYoutubeを見せ続けた結果

子供が3歳を超えるまで、Youtubeに育児を依存していました。
万人に当てはまるかどうかわかりませんが、Youtubeへの依存・離脱・その後までをまとめています。同じようなことで悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
なお、ちゃんと育児ができている方が読むと気分を害すると思うので、読まないことをおすすめします。


私たち(子供の親)について

デジタルフレンドリーな世代

私は子供の頃から、遊びの選択肢にテレビゲームやビデオ鑑賞がありました。大学生になるとPHS・携帯電話を持ち始めました。そして、IT革命の流れに乗ってソフトウェア開発会社に就職し、コンピュータ・プログラマーとなりました。iPhone発売と同時にスマホデビュー。そんな世代です。

結婚・出産

そんなデジタルオタクだった私も遅めの結婚をしました。主人も同世代で、似たような趣味の人です。結婚後は、会社から帰ってきてからの過ごし方は、二人でゲームをするかYoutubeでした。そして、妊娠・出産をしました。

産後は本当に大変すぎぃいいい

自分のペースで睡眠できない

出産後一番最初に苦痛だったのは、1〜2時間おきに起きなくてはいけないことでした。妊娠中にいろんな人から「子供が生まれたら、3時間おきに起きないといけない」と聞かされていましたが、それは想像を超えるしんどさでした。
これまでは自分が眠たくなったら寝て、休日は昼過ぎまで寝るという暮らしをしていたので、余計に無理でした。

無謀なソリューション

言ってはなんですが、今まで勉強も仕事も人並み以上にはできていたので、そういうことができない人をバカにしていました。
しかし「産後に子供の世話をする」という、基本的なことを苦痛と感じるような自分は、人類として無能なんだと知り、大きなショックを受けました。そんな私が考えついたソリューションは「3時間おきに起きるのがつらいなら寝なければ良いじゃない?」でした。

ゲームもテレビもやめた

昔から「子供にゲームやテレビはよくない」と言われていたので、赤ちゃんと過ごすようになってからは両方やめました。自分自身、睡眠不足や疲労感が強く、ゲームやテレビへの興味が完全になくなっていました。今こうして書いていると、当時は産後うつを起こしていたように感じます。

静寂に耐えられなかった

子供が寝ているときは、家の中は無音でした。「うちってこんなに静かだったっけ?」と思うくらい静かすぎて…この静けさがどうも苦手でした。今まで自宅でも職場でも雑音がある世界にいたので、すごく物足りなく感じました。そして、ふと気づいたのです。「ゲームもテレビもだめだけど、そういえば、Youtubeが子供によくないとは聞いたことがないなぁ」と。

Youtubeの扉を開いた

よく考えてみれば、Youtubeは昔からあるものではないので、「昔から言われてきた子供にとって悪いもの」のはずがありません。また、Youtubeはゲームとテレビと別物ではなく、むしろその二つのハイブリッドのようなものです。
昔から言われてこなかったとしても、子供にとって悪いものにカテゴライズされるのは明らかだったのですが、このときは極度の睡眠不足で判断力がおかしかったのでしょう。「Youtube 子供 悪影響」とも検索せずに、Youtubeを見せ始めてしまいました。

子育てにYoutubeを活用し始める

充実しすぎ!子供向けチャンネル

うちのテレビは当時最新型のAndroid TVで、テレビのリモコンでYoutubeが見られる優れものでした。「赤ちゃん 動画」、「赤ちゃん 音楽」などと検索すると、ものすごい数の赤ちゃん向けのチャンネルが表示されました。出産するまでそんなキーワードで検索してこなかったので、こういうチャンネルがあることすら知りませんでした。

生後2〜3ヶ月目

とりあえず、「シナぷしゅ」や「SuperSimple」というチャンネルを流していました。「シナぷしゅ」は脳科学の研究者が監修しているようなので、赤ちゃんには良いのだと思いましたが、ぜんぜん見てくれなかったので「SuperSimple」ばかり見せていました。

Youtubeプレミアム

すぐさまYoutube広告の問題に直面しました。普通の広告ならまだ良いのですが、たまにものすごく強烈な広告が始まって「これは赤ちゃんにはよくない!」と思いました。また、数分おきに「広告をスキップ」を押すのが面倒だったので、Youtubeプレミアムに入りました。これで最初の1操作で、ずっとYoutubeを流せるようになりました。

車の中でもYoutube

土日は主人に車を運転してもらい気分転換をしていたのですが、車のベビーシートの窮屈さからか子供が不機嫌になりました。そこで子供用のスマホをとスマホの固定器具も買って、「SuperSimple」を車でも見せるようになりました。

ということで、常に Youtube

家でも車でも、子供の前には常にyoutubeが流れていました。特に画面を凝視することもなかったので、これがそこまで悪いものとも思いませんでした。

Youtubeを見せることで感じてしまった"成長"

サウンドロゴへの反応

動画が始まる前、チャンネルのロゴと一緒にテーマソングやサウンドロゴ(テレテレテテンテテン♪みたいな短い音)やが流れるのですが、それに反応するようになりました。それが始まるとニコニコして、私のほうを見るのです。そのときは「楽しいんだなー」と思っていました。

「一人遊びができる」にマルッ!

子供の成長を判断する項目として「ひとり遊びができる」というのがあります。子供にYoutubeを見せている間はひとりで遊んでくれたので、その項目をクリアできました。

Youtubeって素晴らしい

先輩ママから「子供がいると何もできなくなるよー」とは聞いていましたが、Youtubeさえあれば、私は家事もできるし、スマホもいじれるし、ネットもできるし、出産してから失っていた自分の時間を取り戻せました。「Youtubeがない時代のお母さんたちは、大変だっただろうなー!考えられないわ〜」と思っていました。

それでも成長はスムーズだった

Youtubeを流していても、首すわり、寝返り、ひとり座り、はいはい、つかまり立ちは、標準の範囲内で問題ありませんでした。ここで明らかな遅れがあれば、自分の育児手法を見直せたのですが…。

昼寝をしない

なぜか、赤ちゃんが昼寝を全くしてくれず、夜も21時くらいまで起きていました。唯一寝てくれるのは、昼間ベビーカーに乗せて、外を散歩したときだけです。散歩のときはYoutubeを見せていなかったのですが、このとき「Youtubeを見せなければ寝る」というパターンがあったことに気づけませんでした…。やはり疲れていたようです。

保育園開始でYoutubeは減ったのか?

ごく普通の一般企業勤めなので、1歳で育児休暇は終了となりました。
私の出産後1ヶ月ほどでコロナウィルスが流行り始めていて、児童館などに一切行っていなかったので、初めてほかの赤ちゃんに会わせる場所が保育園になってしまいました。

0〜1歳児クラス

慣らし保育の初日からごきげんで、ハイハイして先生の手遊びの輪に加わったりと、無難に過ごしました。他の子に比べて特別どうこうというのもなく、先生からもおかしいといった指摘はありませんでした。

保育園 or Youtubeの生活

朝の準備中はYoutubeを見せ、保育園から帰ってきてお風呂でもYoutube、夕食ができるまでもYoutube、寝るまでまたYoutubeという生活を送っていました。保育園に行っていない時間は、すべてYoutubeをかけていました。

コロナ休園で、Youtubeオンリーの生活

入園して1ヶ月経った頃、コロナウィルスが猛威をふるいはじめ、保育園の休園が頻発するようになり、自治体からも家庭保育の要請がありました。そのため、2020年1月〜3月の3ヶ月間を家庭内保育に切り替えました。
この頃になると「SuperSimple」は飽きていたので、おすすめ動画に出てきた「ボンボンアカデミー」、「うたスタ」、「キッズチャンネルぐるぐる」などを見せていました。童謡や手遊びのチャンネルだったので、「これで保育園と一緒だろう」と思っていました。コロナ休園中は、朝から寝るまでずっとYoutubeでした。

1〜2歳児クラス

進級のタイミングで、また保育園に登園し始めました。このころ早い子だと「おはよう!」と挨拶してくれていましたが、うちの子は挨拶はしませんでした。これは個人差だろうなと思っていました。

体力がバケモノなのかな?

保育園での運動量をもってしても、昼寝はしなかったようです。連絡帳には「お昼寝0分」と書かれている日がほとんどでした。昼寝をしなかった日でもうちでも夜も22時23時くらいまで起きていました。私に似て、すごい体力の持ち主なのかなと思っていました。

子供がYoutubeを好きになる

おねだりするようになる

これまでは親の都合でYoutubeを見てもらっていたのですが、このころから「てでび!(テレビ=Youtubeのこと)」、「ちゃっぷ!(チャンネルのこと)」と言って、Youtubeを催促するようになりました。また、このチャンネルや動画の好みがはっきりしてきて、再生した動画が気に入らない場合は、「やだ!」と主張するようになりました。

(大人にとって都合が)良いチャンネル探し

子供がじっと集中して見てくれて、私が次の動画を選ばなくても済むチャンネルを探し始めました。以前から見せていたような童謡・手遊びの歌のチャンネルは飽きてしまったのです。そこで今度は「ピンキッツ」、「ベイビーシャーク」、「Super JOJO」、「リトル・エンジェル」といったストーリーのあるものも見せるようになりました。

知育ならよいのでは?

私がここまでYoutubeに育児を依存してしまったのは、自分の時間を作りたかったのもありますが、動画のタイトルやチャンネル概要欄には「知育」という文字があり、悪いものとは思わず、むしろ良いものと思っていました。
内容も色の名前とか簡単な言葉や覚える歌だったり、トイレにいこう、独り占めしてはだめ、といった情操教育のようなものだったので、NHKの教育テレビのYoutube版のようなものだと思っていました。

モンスターチャンネルとの出会い

おすすめ動画に「babybus」というものが表示されるようになりました。そのチャンネルは「キキとミュウミュウ」というパンダや、犬の警察「ラブール警部」などが出てくるものでした。
このチャンネルはとにかくコンテンツが豊富で、ネタ切れで同じ動画が自動再生されることもなく、常に新鮮でした。内容は危険なことへの注意喚起や変質者に遭ったときの対応など、少しクセが強めで大人の私でも引いたくらいなのですが、子供は食い入るように見ていました。

ここから先は

11,412字 / 1画像

¥ 500

家計は火の車です。