慰労と美的経験―「新しい日常」下の「祝祭」の危うさについて
昼ごろ、同じマンションに住むママ友から「屋上に上がる鍵を貸して欲しい」とLINEで連絡があった。なにやら「ブルーインパルスを子供と見たい」とのこと。へえ、そんなことがあるんだ、くらいにしか思わず、鍵を貸したあともリモートの会議を続けた。やがて飛行機が飛ぶ轟音が聞こえてきたけれど、仕事中だったから窓の外を見ることさえしなかった。すると別の場所で仕事をしていた家族から、ブルーインパルスが飛行する様子の動画が届いた。やはり、へえ、と思っただけで、特に再生もせずにいた。なぜ男は戦闘用