マガジンのカバー画像

『映像視聴室』

76
私の好きな映像に関する部屋です。映画についてのアレコレはもちろんですが、その他、ドラマやアニメ、昔のミュージック・ビデオ、テレビCMなど、気になる映像を紹介します。
運営しているクリエイター

記事一覧

80年代のフュージョン事情(CM蒐集家の部屋)

 自分の中高生の頃、様々な音楽との出会いの場として、CMは非常に大きな存在でした。  特にテレビの洋画劇場で流れる車関係や洋酒、タバコなど、大人向けのCMは、私の音楽趣向に大きな影響を与えてくれています。  今回は、そんなCMのうち、”フュージョン” が使われてたCMを振り返っていこうと思います。  最近はあまり耳にしなくなってしまったんですが、 ”フュージョン” と呼ばれるジャズから派生したインストゥルメンタルを中心とした音楽ジャンルがあります。  多分、日本では70~8

私の配信ドラマ事情(でも、ドラマは週一で観たい...)

 現在、我が家で通常使いしているビデオ・オン・デマンドによる配信サービスは3つ Amazon Prime Video 以前から自分がプライム会員だったので、サービス導入時から活用 ※映画やアニメなど幅広く配信されている。 Disny+ スターウォーズのスピンオフシリーズ「マンダロリアン」がどうしても観たくて、マーベル映画ファンの長男と共同出資して2019年から利用 ※ディズニーをはじめ、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムなど独占配信されているものが多い。 NETFLI

「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」に、SFの原風景を視る..

 3月から、妙に映画づいてる自分なんですが、金曜の夜に、話題のアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」を観に行ってしまいました。 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」  原作:浅野いにお  監督:黒川智之  アニメーション制作:Production +h.  原作マンガの方は未読ですが、タイトルのインパクトが大きいし、評判を知って、ちょっと興味を惹かれてたんで、ふら~ッと仕事帰りに観に行ったんですよね。  まあ、前半は ”想定内の物語”

新しい朝ドラのオープニングの件

 自分的には、毎シリーズではないけれど、それなりに観てるNHKの朝の連続テレビ小説、通称 "朝ドラ" の話です。  この4月からは、伊東沙莉さんの主演で「虎に翼」という朝ドラがスタートしました。  さて、新しい朝ドラというと、毎回、どんな主題歌が使われているのか気になるんです。  だから、1話目を特に楽しみにしているんですが、今回の「虎に翼」の主題歌は米津玄師さんでした。(おおっ)  いつかはと思っていましたが、いよいよ米津玄師さんの登場ですね。正直、米津さんには、あん

ミニシアター再訪(エリセが結ぶ過去との時間)

mini theater revisited  前回は、大規模映画館(シネコン系)を踏まえた記事でしたが、今回はミニシアターに関する映画記事です。  自分は80年代後半のミニシアターブームに乗って、20代前半ぐらいまではミニシアターによく通っていたのです。(その後は私生活が忙しくなって、いつの間にか通わなくなっちゃってましたが…)  最後に、ミニシアターで観た映画は何だったか?  タルコフスキーかデレク・ジャーマンあたりだったような…  でも、実際は、流行っていたウ

私を映画館に誘う映画監督たち

 配信ストリーミングが普及した現在においては、新作の公開を映画館でなく配信で行うこともあって、映画館で映画を観るというのは、より能動的な趣味になった感じですね。  私自身も、Amazon-Prime-Video や Netflix をよく使ってる人ではあるんですが、やっぱり映画館で観たいと思うことがあります。  もちろん、話題作を ”今、観たい!” っていう適時性もあるんですが、映画館の魅力はそれだけじゃないんです。 (其の一) 「大画面での映像に溺れたい!」 皆、まず

80年代の"裏"ハリソン・フォードの記録

 今回は、80年代に青春を過ごした私たち世代にとって、間違いなくトップスターだったハリソン・フォードについて "note" します。  アカデミー賞なんかには無縁な俳優さんなんですが、そのニヒルな笑顔とともに、数々の映画で印象的な役を演じてきました。  近年でも、2015年の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で 30年ぶりにハン・ソロ役  2017年の『ブレードランナー 2049』では 35年ぶりにリック・デッカード役  そして今年2023年の『インディ・ジョー

「マンガ原作アニメ」今昔

 悲しいけど、自分の趣味に使える時間というのは有限なんですよね。  私の場合、読書、映画、音楽、そして note と、やりたいことはたくさんあるのです。  昨年は、読書と note に使う時間が多かった私なのですが、 今年は アニメ にけっこうな時間を使っています!  まあ、アニメ とは細々と付き合っていたのですが、ちょっと離れてたんですよね。  観てるのは、話題になった映画作品、例えばエヴァやジブリ、新海誠作品や細田守作品ぐらいで、TV作品の方はほとんど観てないんです

映画『バグダッド・カフェ』にかけられた魔法について

 『バグダッド・カフェ』は1987年に制作された西ドイツ映画です。(原題:Out of Rosenheim)  日本でも80年代後半からのミニシアターブームの中で話題になった "いい映画" のひとつなんです。  この映画を好きな人は多いんですよね~  『ニュー・シネマ・パラダイス』なんかと同じで、あんま悪口を聴いたことがないような気がします。  かく言う私も、大学時代に観て以来、その独特の映像やストーリーにファンタジーを感じた一人です。  まあ、今になって私が語る必要も

大人の時間はビリー・バンバンの歌声とともに…

 アルコール類のCMについては、いろんな意見があるので、特に度数の高いものになると、流す時間帯や雰囲気等、自主規制の部分も含めて、気を遣いながら制作されているのかな… と思っています。  なんか、そういうお酒のCMって、落ち着いて "大人の時間" っていうのが強調されている感じですよね。  そして、そのCMで流れる曲も、アダルティな雰囲気なんですが、テーマとしては、人生を生きてきた上での ”思い出との時間” が描かれてることが多いような気がします。  例えば、サントリーウ

アラン・スミシーの『ハートに火をつけて』と、デニス・ホッパーの『バックトラック』

   ちょっとマイナーな映画作品の記事です。   アラン・スミシー:Alan Smithee  この名義を知っている方は、私と同世代ぐらいの映画ファン(特にB級映画多め)の人だと思います。  ただ、知っていても、その作品を観たことがある人は限られてくるのではないかと思います。   このアラン・スミシーという名義は、アメリカ映画で2000年頃まで使用されていた架空の映画監督の名前なんです。 いろんな事情で、監督が自分の名前をクレジットすることを拒否した場合、代わ

日本アニメの大航海時代:後編(80年代アニメ事情)

 80年代アニメについて記事を書いています。  今回は後編ですが、前編以上にマニアックな話になりますので、ほんと、ご容赦ください!(←抑えきれんのか?!) +  +  +  +  +  +  前編で紹介できなかった残り2つのラインに沿って紹介していきます。 ■ ガイナックス(GAINAX)ライン まずはガイナックスのラインについて…  1984年、20代を中心とした自主映像制作集団が、自分たちの映画を作るために立ち上げたのが "ガイナックス" です。  そして19

日本アニメの大航海時代:前編(80年代アニメ事情)

 いろいろ80年代関連の記事を書いてる自分なんですが、今回は80年代のアニメについて "note" していきたいと思っています。  ちょっとマニアックな話になるのはご容赦ください!  最近のアニメはホントすごいですよね!  日本映画界において、次々と興行収入100億円を超えるメガヒットを飛ばしているのはアニメ映画ばかりです。  また、地上波アニメも鬼のようにクオリティが高いです。  もはや映画レベルと言っていいほどの作品が放送されているのですから、ほんと制作スタッフの方々に

思い出のアカデミー賞(第62回アカデミー賞)

The 62th Academy Awards  毎年、「ゴールデングローブ賞」が発表されると話題となり始めるのが、今回で95回目を迎える「アカデミー賞」です。  まあ、「アカデミー賞」は "カンヌ" や "ヴェネツィア" などの国際映画祭とは異なり、基本、アメリカ映画であったり、アメリカで公開された作品を対象とした賞です。  選考でもアメリカの世相を反映した映画が選ばれることも多いんで、私にとっては、作品賞よりもノミネート作品の方に推しがあることもしばしばなのです。