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この林哲司ソングも再評価して欲しい!

 これまで、何度か私の "note" で記事にさせてもらった林哲司さん。

 近年、海外でのシティポップブームにおける重要なソングライターの一人です。

 2020年、アメリカレーベルによるジャパニーズ・シティポップのコンピ盤『Pacific Breeze 2』の中で取り上げられた菊池桃子さんの「Blind Curve」をはじめ、杉山清貴&オメガトライブの楽曲や、竹内まりやさんの「SEPTEMBER」や松原みきさんの「真夜中のドア~stay with me」などなど、林哲司さんの曲は人気あるんですよね~。


「Blind Curve」1984.9

 作詞:秋元康/作・編曲:林哲司


 2021年には、その再評価の波に合わせて、『林哲司 melody collection』なるコンピ盤が、3つのレコード会社からリリースされるぐらい、手掛けた楽曲は多いんです。
 なので、これまで再評価された曲以外にも、素敵な曲はまだまだ眠っているのです。

    今回は、そんな林哲司さんの曲の中で、私が、ぜひ、再評価して欲しいと思ってる曲について "note" していきたいと思います。(いつものように個人的な好みですが…  😀)


+  +  +  +  +  +


岩崎良美さんへの楽曲

 まず、再評価してもらいたいのは岩崎良美さんへの提供曲です。
 「タッチ」のヒットで知られる岩崎良美さんなんですが、そのブレイク前夜、17th~19thシングルを立て続けに手掛けていたのが林哲司さんなのです。
 前述のコンピ盤(ポニーキャニオン編)にも収録されていたのですが、杉山清貴&オメガトライブと時期が被ってるせいか、サウンドもそれっぽくていい感じなのです。


「愛はどこに行ったの」1984.4

 作詞:康珍化/作曲:林哲司/編曲:大村雅朗


「くちびるからサスペンス」1984.7

 作詞:康珍化/作・編曲:林哲司


「ヨコハマHead light」1984.10

 作詞:康珍化/作・編曲:林哲司

 
 残念ながら大ヒットまでには至らなかったのですが、どれもいい曲なんですよね~。
 そして、このシングルの間にリリースされたアルバム『Wardrobe』は、すべて康珍化林哲司コンビによる楽曲で、アルバムとしても完成度の高い一枚でお薦めなのです!

『Wardrobe』1984.9

 今の流れでいけば、アルバム収録曲のこの「What's Love?」とか人気が出そうな感じはあるんですがどうでしょう…


「What's Love?」

 作詞:康珍化/作・編曲:林哲司



松本伊代さんへの楽曲

 さて、次に推したいのが、松本伊代さんへの提供曲です。
 脱・アイドル路線として、大人の恋愛を歌った通称「サヨナラ三部作」と呼ばれるシングルを手掛けたのが林哲司さんです。

「信じかたを教えて」1986.8.5 

 作詞:川村真澄/作曲:林哲司/編曲:船山基紀


「サヨナラは私のために」1986.12.16

 作詞:川村真澄/作曲:林哲司/編曲:船山基紀


「思い出をきれいにしないで」1987.3.21

 作詞:川村真澄/作曲:林哲司/編曲:船山基紀


 編曲は船山基紀さんなんですが、やはり脱・アイドルを意識した大人のアレンジが施されていて心地いいのです。
 また、この「サヨナラ三部作」が収録されたアルバム『風のように』についても、大半の曲を林哲司さんが手掛けていて、こちらも聴き心地抜群なのです。


『風のように』1987.12



プロデューサー藤田浩一への楽曲

 藤田浩一さんと言うと、杉山清貴&オメガトライブ菊池桃子さんのデビュー時からのプロデューサーとして知られています。
    この二組以外にもプロデュースした人たちがいるのですが、そのデビューの際には、必ず林哲司さんがいたりするんですよね。

 そんな藤田浩一プロデュースで、菊池桃子さんの後にデビューした方々のシングルを紹介します。


◎井浦秀知ひでのり

 なかなか憶えてる人はいないかもしれませんが、けっこうプロモーションが行われたんですよ!
 デビュー曲だった「風のPassword」はCMにも使われたりしたんですが、残念ながらヒットには至らず、その後、同じく林哲司さんが手掛けた「春のモーニング・トレイン」、「青春のOne way Ticket」と3枚のシングルのみで音楽活動を終了しちゃったんですよね。
 楽曲が良かっただけに残念でした。

「風のPassword」1985.11

 作詞:青木久美子/作曲・編曲:林哲司



◎池田政典

 続いて、私の中では、杉山清貴さんの弟分?みたいなイメージだった池田政典さんです。
 そのデビューシングルとなった「ハートブレイカーは踊れない」と2ndシングル「SHADOW DANCER」を林哲司さんが手掛けています。


「ハートブレイカーは踊れない」1986.8

 作詞:有川正沙子/作曲:林哲司/編曲:船山基紀


「SHADOW DANCER」1987.3

 作詞:売野雅勇/作曲:林哲司/編曲:船山基紀

 当時、人気だった吉川晃司さん路線で売り出そうとしていたのか、ダンサブルな曲に仕上がっています。
    今、聴くと林哲司さんのメロディよりも船山基紀さんのアレンジが勝ってる感じですね。
 ちなみに池田政典さんは、アニメ『きまぐれオレンジ☆ロード』の主題歌となった、NOBODY作曲の「NIGHT OF SUMMER SIDE」がスマッシュヒットします。



◎ジャッキー・リン&パラビオン

 後にも先にもこの1曲しかないんで、ほとんど記憶してる人はいないかもしれませんが、「女性版オメガトライブ」のコンセプトで企画されたバンド、ジャッキー・リン&パラビオンのデビュー曲です。


「Strangers Dream」1987.4

 作詞:売野雅勇/作曲:林哲司/編:新川博

 ドラマ主題歌にも使用され、新川博さんのアレンジによる、そのまんまオメガトライブ!って感じの仕上がりだったんですが… 残念です。


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 さて、個人的に再評価して欲しい林哲司ソングを並べてみましたが、昔の曲を再評価って、とてもいいことだと思います!
    また、その波に乗って、近年、林哲司さん自身の活動が活発になってるのは嬉しいことです。
 昨年、話題となった竹内まりや杏里さんの ”Peach&Apricot” も記憶に新しいですが、他にも様々な企画が進められています。

 特に、最近、気になっているのは、菊池桃子さんの新しいアルバムがリリースされるというニュース!
 当然、林哲司プロデュースなんですが、新曲もあるらしくて、ちょっと楽しみにしているのです。




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