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私たちがこの30数年で失ったものを問う(3)【Z世代が突き付ける当然の見解】

私たちは、この30数年で何を失ったのか。それを考えています。

前回はこちら。

このシリーズの第1回で、この30年で私たちが失ったものが、

未来は、きっと明るいという希望

ではないかと書きました。

今は、希望のない時代。そんな時代を生きる若者は、どのように時代をとらえているのか。

1990年代半ば以降に生まれた世代をZ世代と呼ぶそうですが、彼のアンケートの結果は、ある意味当然の結果となったようです。

興味深いのは、その理由です。

上記HPより

政治的な情報として、若い世代は保守化しているというのがあります。与党が衆議院議員選挙の選挙権の年齢を引き下げた一因とも言われています。

しかし、若者の思考はそんなに単純ではないと思っていましたが、この結果を受けて納得のいくところでもありました。

この30年のこの国の停滞を見れば、政治・経済の政策の「誤り」は明らかです。ただ、冷戦後の世界情勢の激変を考えれば、そう簡単に「正解」を出し続けることは、難しいことでもある。誤りはやむを得ない側面があると思っています。

なので大切なのは、誤りを「修正」することですが、この国の統治システムはこれが絶望的にできないのだろうと実感しています。

年功序列意識が高いこと、権威主義的価値を重んじる風土もあり、問題点を議論する風土が育ちにくい。問題を指摘したりすれば、権威を持っている人の顔をつぶすことになる。問題は、タブー視され、問題が深刻化すればするほど、責任問題が大きくなり、問題は触れることすら憚れるようになる。

今、テレビで話題の芸能プロダクションの問題は、これに当てはまっており、もっと前から、問題に向き合っていれば、いろんな意味で被害の傷は浅かったはずです。権力をもつ人間の責任を問うことができないことは、問題を深刻化させている。

このようなことがこの国のあちらこちらで起こっているように思います。

さらに、問題を隠蔽するための「スキル」が発達(?)していることも問題として大きいのではと感じています。

政治の面でも、一部のインフルエンサーたちが、若者を擁護するという建前で、高齢者の「優遇」を批判し、若者の感情を煽る「お仕事」をしているようですが、これも問題の本質に向き合っているとは言えない。もっとも、若者は冷静に今を分析しているのではと思いますが・・・。

Z世代の指摘する問題点の上位3つは、明らかに大人の責任であり、国家的には、自滅でもある。

彼らの未来への希望を大人は奪っている自覚から、社会問題を考えるべきではと思っています。

大人の責任感が問われている。その自覚をしっかりと持ちたいと思っています。




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