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模試は、使い分けてナンボというお話。

今回は、模試についてお話したいと思います。

九州の塾講師の立場として、参考にしている全国模試は2つです。

ベネッセが主催する進研模試(駿台と組んだベネッセ・駿台模試も含む)と河合塾が主催する全統模試です。

これまで知らなかったのですが、進研模試が当てにならないという説があるようですね。

東京のオンラインの個別指導塾さんのYouTubeチャンネルがそれが扱われています。

この中で、登場する進研模試の過去問対策は、どの学校もやっています。私も、この動画で指摘されておられるように、そもそもの模試の意味から考えると無意味かなと思います。

元々、私は模試は母集団で価値を考えるべきだと思っているので、模試から出てくる数字は使い分けています。

難易度的に九州大学以下の大学を志望している受験生は、進研模試を重視します。

進研模試の問題は標準的な問題が多いので、問題のクオリティ的に九大以下のカテゴリーの大学の出題と合っていると思うからです。また、九大以下の難易度の大学は現役合格者が多いので、母集団的にも合っていると思います。偏差値という数値にはあまり価値は置かず、判定や志望者の内の位置関係を中心に見ています。逆に全統模試では、問題の難易度が上がるので、データとして参考にしにくいと思っています。

九州大学以上の難易度では、全統模試を参考にします。

全統模試は、問題の難易度的に上がるので、難関大・難関学部を狙う受験生として解けないと苦しい模試という位置付けです。高い成績層の母集団を抱えており、また、概ね一定の分布に収れんするので、偏差値の絶対的数値としての安心感があります。医学部受験の場合、偏差値62.5を確保することを、最低限の数値として目安にしています。また高い受験生の母集団を抱えているという点では同じの駿台模試の場合、九大や医学部(旧帝大の医学部を除く)では目安にはならないという立場を取っています。問題が難しすぎて、九大や医学部のコア層より上にずれているので、合否を分ける問題の出題でないと言えるのかなと判断しています。

そもそもトップの東大から偏差値が付くFランク大のちょっと上まで存在する受験層を一つの模試で、つまり一つの物差しで測ることはそもそも無理があります。

受験生が進研模試無意味説を唱えること自体が、自分の立場を高いところにいることを強調するポジショントークであり、若いうちからそんな差別的な思考を身に着けるのは、あまりいいことではないのではと思います。

話が少し逸れましたが、模試は使い方次第だと思います。また、あくまで勉強の進捗として活用することを、目標にするべきですし、模試の特長も意識するべきだと思います。



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