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東大(理系)に行くためには、高1で数学Ⅲ(C)を終えないといけないのであれば・・・【地方の受験生は、地方在住のメリットを生かす思考を】

たまたま流れてきた↓の動画。

CASTDICEは、高頻度で情報を発信されておられることもあり、普段から、首都圏との入試の考え方の違い、距離感を理解するために拝見しています。

少なくとも100本以上の動画を観ているのは間違いないので、あまり発信情報でおどろきませんが、今回の理系なら高1で数学Ⅲ完了というのは、びっくり情報です。

これが当たり前に受け入れられる背景には、やはり首都圏では中高一貫が常識になっているからでしょう。

公立の超進学校がまだまだある西の文化からすると、高校入学から高校数学を習い始めるので、この常識は、流石に不可能なことだと感じます。

今、高校から課題を出されている新高1生は、式の展開とか因数分解とかやっているわけですから、その1年後、バームクーヘン積分?常識っしょという高校生はほとんどいないでしょう。スケジュール的に無理な話ですから。

とは言うものの、首都圏の常識では、「東大(理系)に行きたいなら、高1で数学Ⅲ(C)完了は当たり前」なのであれば、それはそれで受け入れるべき情報ということなのでしょう。

では、東大に行くためには、石にかじりついても独学で高1で数学Ⅲ(C)を終えないといけないのかというと、そうでもないのではと思います。

首都圏での戦い方がそうであるのであれば、それ以外の地域の高校生は、戦略・戦術を変えることが大事だと思います。

常識はコミットするものではなく、分析し、戦略を判断するものだと思うからです。

地方に住む高校生は、首都圏の高校生よりも選択肢が多様である点を生かすべきでしょう。

そのメリットは、東大に対して相対的な立場を取れるという点です。つまり、東京ありきから思考をスタートさせる必要はないことは、地方受験生に選択肢の自由度があるともいえるからです。

自分の将来の人生設計において、学びや、その後の就業において、居住地に近い旧帝大でも十分ならば、無理をして「東大合格の常識」に合わせる必要はありません。東大に進学するメリットがどの程度あるのかをよく精査し、どうしても東大でないといけないのかどうかをまずは判断すべきです。

東大が日本最高峰の大学であることは言うまでもありませんが、それが個人レベルで最高峰の大学かどうかは、その人の人生の価値観でしかないからです。

先取り学習は、私も推奨していますが、さすがに「高1で数学Ⅲ(C)完了」はやりすぎで、そもそも高校数学のカリキュラムもガン無視するような「常識」の方がどうかしています。

このような「常識」が定着すると、東大生への世間の評価は分離していくかもしれません。
先取り学習の恩恵で東大に入れた首都圏の高校出身の「ちょっと優秀な東大生」

絶望的なハンディがありながら、それを乗り越えた地方の公立高校出身の「超絶優秀な東大生」

という感じです。

そうなると、そもそも東大ブランドも世間的な評価も多様化するのかもしれません。

私立大学では、就活の時に、入試のチャンネルをさぐられるということが徐々に浸透しているようですが、今後東大では、地方の公立高校出身者は、それ以外の東大生よりも優遇されるという未来がやってくるかもしれませんね。



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