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和のイメージは、取っておくとよい【群数列:青チャート基本例題】

生徒からの質問です。学校の宿題だそうですが、解答は配られず(生徒の学校は、青チャートは学校指定の教材ではないとのこと)、答えの数字もないそうで、手も足もでないとのこと。答えくらいは教えてもいいのかなと感じるレベルの問題でもありますね。

問題はこちら。

群数列の問題です。分母で群をつくるのは自然の流れでしょう。
まずは第210項が第何群に属するのかをチェックします。

群の番号と項数は一致しますね。第1群は1個、第2群は2個・・・なので、第n群はn個となり、第n群までの項数を考えます。

ここからnの候補となる数値を代入して、あたりをつけていきますが、本問はn=20でよさそうですね。

よって本問は、問題の方向性が変化します。

それは、初項から第210項までの和
は、
第1群から第20群までの和となるということです。

ここで、難しく感じる場合は、各群の和をイメージしておくといいのではと思います。
第1群は、1
第2群は、5/2
第3群は、5
第4群は、34/4=17/2
となります。
綺麗な整数にならないなというイメージだけでも取っておいて損はないでしょう。

ここから一般性にシフトします。
第n群の和を一般項として処理するといいでしょう。

やっかいなのは、分子の設定ですが、

と気づくと、あとは楽になります。

ここまでくると、イメージを取っておくメリットがあります。
n=1,2・・・と代入していくと、先ほどの数値と一致します。

あとは、これを第1群から第20群までの和として計算します。

となります。

複雑な構成なっていますので、一定レベルに達しないとチンプンカンプンだったかもですね。
質問に来たのは高2生でしたが、このような問題をじっくり考えるゆとりがないのは現在の高校生の宿命でもあります。

解法の暗記とかも厳しそうですね。

だからこその解答なしでの宿題だったのでしょう。出題された先生の「意義」は十分に理解できるところです。ただ、現実にはこのような問題にきちんとアジャストできる生徒の割合はどの程度なのかなとも思わなくもない。

難しいところですね。

解法パターンが徐々に陳腐化している昨今の入試のトレンドでは、自力で解けて欲しいのは、まちがいないところですね。


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