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群数列の目のつけどころ【青チャート:東京薬科大(類)】

今回は、高2生からの質問です。
群数列の問題ですが、苦手にしているのは、高2生だけでなく、受験生にも多い単元です。理由はいくつかあると思いますが、
その一つが「不等式が突然でてくるのはなぜですか?」というものがあります。
何をしているのかを理解できれば、不等式を必ずしも使う必要はないかなとも思います。このあたりも踏まえた解法で解いてみましょう。

今回は青チャートの問題です。

(1)
群数列の解法のポイントは、特長を探すことが大切です。本問は、

群番号と初項の数字が一致していることが特徴です。あとは、公差1の等差数列ですので、

となります。

(2)はややトリッキーな問題です。99はいつ登場するのか?
さあ?いつなんでしょうね・・・という緩い入り方は案外重要です。
(1)同様に群数列は観察が大事ということもあり、ぼんやりと眺める感じで特長を探します。
そうすると、末項は、奇数だなと気づきます。さらに、群の項数も関係がありそうだと気づくでしょう。
例えば7は、第4群に初めて登場します。第7群の初項で登場するより早いと気づきます。さらに7の数字は、第4群の初項4から始まって項数4つなので、
4+4ー1で7ではないかと仮説が成り立ちます。
これが9でも5+5-1と言えそうですので、これで何とかなりそうです。

後半は、

とできそうです。

(3)が先の不等式が??となる問題です。
第nー1群までの項数の次が第n群の初項となりますから、まずはこの和を調べます。

このあと、数字を追いかけて群番号を特定してもよいと思います。無理をして不等式にせずともいいと思いますし、このあと慣れてきたら不等式の方が楽に感じるかもしれません。苦手意識がある段階では、実際に数字を入れてみてあたりをつけるほうがいいのかなと思います。

あとは第63群の初項が1954番目であることに留意して

とできそうです。

ちなみに、この青チャートの問題、例題との接続問題として設定されていますが、あまり例題の要素が引き継がれておらず、学習者を混乱させている印象もあります。
このあたりも青チャートが難しいとする説を説明しているのかなと感じなくもありません。



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