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この世のおばあちゃんが愛おしい。


おばあちゃんってとてつもなく愛おしい。
この「おばあちゃん」とは、身内のおばあちゃんだけではなく、日本中・世界中のおばあちゃんを指しています。

私は最近、2冊の本を読みました。
「102歳、一人暮らし」(石井哲代さん)
「94歳、自撮りおばあちゃんやりたい放題のひとり暮らし」(西本喜美子さん)
という本。

基本ミステリー小説しか読まない私ですが、たまたま本屋さんで見つけて、一瞬で読み切ってしまいました。
改めて、私よりも長く生きてきた方たちに尊敬・憧れを感じました。本当にかっこいいんです。

私は、最近自分が詰めた予定や大学の授業に苦しめられることが多いです。多忙が苦しい。
今までは予定を詰めることで充実感を得ていたのに。

この2冊の著者であるお2人は、とっても充実した生活を自ら作り出しているんです。石井哲代さんは、一人暮らしで。西本喜美子さんは、写真で。
とっても素敵。
私も将来はおふたりみたいな過ごし方をしたいなあ。周りの環境に感謝して、自分で幸せを見つける感じ。大人の暮らし。かっこいいな〜、、、

私の今の暮らしって、将来の私にとってプラスになってるかなあ。
そんなことばっかり考えてしまいます。

この2冊の本には、無駄な言葉がひとつもありませんでした。だから、とっても読みやすかった。難しい言葉なんて使わずに、カッコつけずに、素直にありのままに表現することが1番心に届きます。

私は中学三年まで曾祖母がいて、小学生の頃までは一緒に暮らしていました。口喧嘩(私がちょっかいかけてるだけ)をしたり、ひいばあちゃんが言っていることにいちいち文句を言ってみたり。私は酷い曾孫だったかも。もっと大切にしておけばよかった、と今は思います。

高校入試をして、合格が決まった時。私は母に連れられて、ひいばあちゃんが入院している病院に行きました。寝たきりで息が荒いひいばあちゃん。かなり痩せていて、私が知っているひいばあちゃんじゃなかった。
私の母がひいばあちゃんに向かって、
「○○(私の名前)が高校に受かったよ!」
「あの△△高校よ!!嬉しいねえ」
と話しかけていた。意識は無いので返答はない。

私が合格した高校は地元の進学校。私の母も同じ高校出身なのだが、ひいばあちゃん(父方)は母が嫁いできた時、母が△△高校出身であることをとても誇らしく近所の人に言っていたらしい。
母の声、私の合格、聞こえてたかな。私は、ひいばあちゃんの痩せ細った姿に号泣していて、何も話せなかった。もっと元気な時に、合格報告したかった。
次の日、曾祖母は亡くなった。

一緒に住んでいた頃は、喧嘩ばっかりしていたし、私はひいばあちゃんのことを褒めたことなんて1度もなかったけど、そういえばひいばあちゃんは私のピアノをよく褒めてくれていたな。いつも私が求めてばっかりだったんだと今更気づく。

長く強く生きてきたことへの敬い、おばあちゃんの尊さを改めて実感しました。

いつかは別れが来てしまう祖母、両親、将来結婚した相手のご両親、この世の全てのご長寿さんたち。尊敬、憧憬、感謝を込めて関わっていきたいです。

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