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健康診断の医師に感動して使う言葉の大切さを改めて思った日

このところ、なんだかとてもいそがしかった。

おかげさまでオンラインでのメンタルオーガナイズセッションのモニターも先日終えて、初めましてな方のお申し込みも早速いただいてセッション。
ゆるゆると過ごしていた日々に、急にキリッとメリハリがついた感じ。

毎年恒例の駆け込み確定申告も先日無事(?)終えて、
本年度中に受けないといけない健康診断も今日終えて、
この時期特有の気持ちの慌ただしさにも一区切り。


さて、今日の健康診断、
Googleさんの口コミを参考にしつつ、初めての病院に行ったのですが、これが大当たり!

受付からレントゲン撮影、計測、採血などはまあまあ可もなく不可もなく、設備も古いし、若干待ち時間も長かったし、
まあ、もっともっと対応のいい病院はいくらでもあるだろうな…という感じだったのだけど、
何がいいって、問診の先生の対応がめちゃくちゃよかった…!

診察室に入った時には、書類を横目にパソコンに向かい、論文か何かを書いていらっしゃるのかな?といった白髪の先生。
私が荷物を置いて椅子に座って「よろしくお願いします」と言ったそのあとまで、名残惜しそうにパソコンを打っていた先生に、第一印象として期待はしていなかったのだけど、その先生の言葉が素晴らしかった。


まずレントゲンの画像を簡単に解説してくれ、
「とてもきれいな、理想的なレントゲン画像です」

…ほぉ…!

問診票の自覚症状欄でチェックをつけていた「首こり・肩こり」を指差し、
「肩こりは、ストレッチをすると治ります。首とか肩だけじゃダメ、全身のストレッチをすると治るからやってみて」

私の指にパルスオキシメーターを取り付け、表示された酸素飽和度97%の数値を見て、
「99%まで上がるから、深呼吸してみて」
それで大きく2回目に息を吸ったところで98%になり、そのあとほどなくきっちり99%に。
日頃から呼吸が浅いのは自覚していたけど、たった数回の深呼吸だけでこんなに明確に酸素飽和度が変わるなんて知らなかったし目から鱗。
「時々意識してみて」と言いつつパルスオキシメーターをはずす。

そのあと先生は
「血圧も安定していていいですね。どうして血圧が安定しているかわかる?動脈硬化がないからです。血管については遺伝です。ご両親に感謝しないといけない。それから40年間あなたが動脈硬化にならないような生活をきちんとしてきたからというのもあります。とてもいい状態です」

「こうやって下瞼をめくってみて。(自分の下瞼の内側を見せながら)ここ赤いのわかる?これで貧血かどうかがわかるから、自分で鏡で時々見てみて」
(過去に貧血の診断を受けたことがあるため)

聴診器を当てて心音を聞き、
「とても理想的な心音です。大丈夫」


思わず「ありがとうございます」と私が言うたび、
「ありがとうはご両親に言わなきゃいけない」と返す。

まあほんと、親には健康な体に産んでもらって感謝ではありますが、
健康診断でこんなこと言われたの初めてだよ!!!???
普通「ああいいですね〜大丈夫ですね〜もういいですよ〜」みたいな…そんなじゃない健康診断って????

同じ結果を見ているはずの先生の、口にする言葉が違うだけで全然違う印象になる。
その先生は決して愛想がいいわけでもなく、ちらりとも笑顔も出ないし、静かに淡々とお話しになるのだけど一切の無駄がなく簡潔なのに、優しくてあたたかい言葉。
医師の言葉にこんなにも感動したのは初めてだ。

思わず先生の胸についた名札をしっかりと見てしまったし、
次回からも健康診断はこちらに通わせていただきます!!なんならGoogleで5点満点の口コミも書いておきます!!!というくらい大満足。


どういう言葉を使うかって本当に大切だなあ…と思いながら、咲き始めたばかりの桜や、道の端々に咲く色とりどりの花を堪能しつつ、気持ちよく家路についた春の午後。
とても幸せな気持ちにしていただいた。


少し話はとぶのだけれど、
先日ふと、「おめでとう」ってすごい言葉だな、と思った。

「おめでとう」というのは、相手の幸せを喜ぶ言葉だ。
「祝う」という行為は、相手の幸せを共に喜ぶ行為だ。

そこにものすごく誠実さとか情け深さとか優しさとかが凝縮されている。
人に対して「おめでとう」という言葉をかけてあげられるって、ものすごく人として豊かなことなんじゃないか。


数年前に、とある知人が「祝う」ことの何かに目覚めたらしく、日常を祝うとかなんとか、「祝う」をものすごく推していた記憶がある。
Facebookでそれを見ながら当時は「…何がそんなに…??」という心境だったのだけど、
今ちょっと、その気持ちがわかりかけているのかもしれない。

言祝ぐって確かに、素晴らしいことだ。

言葉って、情報伝達だけじゃなく、温度がある。


メンタルオーガナイズセッションをやっていると特に、誰かから言われた言葉や態度が、良くも悪くも人生に大きな影響を持って残るんだなあ…と、とても感じる。

時には明かりとなり、道標となり、
時には呪いとなり、しこりとなり。


私はどんな言葉をかけているかなあ。
人にどんな言葉を残せるかなあ。


言葉の温度を意識したいと、なんか改めて思った。

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