やり直したばかりですもん。
私は、児童養護施設、少年院出身の青年の自立サポートをする団体、NPO法人スマイルリングで活動しています。少々ヤンチャな彼らとの日々を毎日投稿しています☺️
“お母さん！『ヤクザと家族』は、僕たちが見てはいけないものです”
昨日、そんなLINEを送ってきた少年院出身の彼。
“あらっ、そうなの⁈映画観てきたの⁈どうして⁈どんな内容だった⁈”
その映画を彼女と観てきたという彼と電話で話し、話を聴いた。
彼はその映画を観ていて、とても“怖くなった”のだそうだ。過去の過ちから、大切なものを全て無くしてしまうのでは無いかという恐ろしさに身震いしたのだ。
『自分の過去を知らない人が、自分のやった事や少年院出身と知ったら…。そんな事を考えたら、怖くてたまらないんです』
『過去を知っている人の中にも、今の自分を見て“真面目になったね”とか、“更生したね”とか言う人がいるけど、そうじゃないんです。今、やっと“やり直し始めたばっかり”なんですもん』
『少年院を出てから１週間は、怖くて怖くて本当にこれからどうしようかと思いました。怖くて、横断歩道も渡れなかったんです』
『少年院から出てからがキツいんです。もう二度と、悪い、向こうの世界には戻りたく無い。でも、悪いことをしないで生きるのって、本当に難しいなぁって思って。普通に生きるのが凄く難しくて』
『だから自分は、やり直し始めたばっかりで、悪いことをしないで、一日一日を毎日生き続けてるだけなんです。まだまだ自分が“更生した”とは思ってません』
一生懸命、そう話してくれた。
少年院を出てもうすぐ１年経つ彼は、彼を支える人達との出会いがあって、生まれて初めて体験する、“好きな人、とても大切なもの”ができた。
でもそれは、まだまだ不安定なものなのだ。
彼はこれからも沢山の不安と闘って生きていくし、自分のしたことをしっかりと償いきっていかなければならない。
“本当にそうだね。始まったばかりだもんね”
今もまだ、寝ると悪夢しか見ないと言う彼が、いつか安心して夜と朝を迎えることが出来、強くて優しい大人になった時、きっと彼と同じような闘いに挑む青年たちを励ます存在になるだろう。
でもそれはまだまだずっと先のこと。ゆっくりゆっくり歩むのだ。
大切な愛しい彼と、一緒に歩む。
何故か、ヤンチャな子ほど可愛いもんですね😁
彼らの応援をお願い致します🙏✨
NPO法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき☺️
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