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新卒3年目DS、転職1年目を終えて

はじめに

※記載内容は全て個人の見解です。
こんにちは。タイトルにあります通り、データ分析を生業として社会に放たれ3年目、2021年11月15日にメガベンチャーへと転職を果たし1年(と少し)を迎えました。
今回は、そんなわたくしのこの1年を振り返り、何をやってきたか・転職してどうだったかを綴っていこうと思います。

今何やってるの?

よくある広告系のデータ分析です。ユーザーのセグメンテーションを中心に、アロケーションの最適化やクリエイティブの最適化なんかも携わっております。広告営業とのコミュニケーションからモデル構築(私自身そこまで強くないのであまり踏み込んでいませんが、時折エンジニアリングも)まで幅広くやっています。

結局転職してどうだった?

私の場合、今のところ現職に付けて大いに満足しております。
その理由は次に示す通りです。

1. イシュードリブンな環境でインプット/アウトプットの質が上がった

私の担当領域では、1つのエンドクライアントに専任のデータサイエンティストとして並走していく役割を求められました。また、2022年春頃からはこのクライアントに対する広告予算獲得の拡大が叫ばれ、広告営業とも密に連携することを求められました。コミュニケーションコストが上がった一方、私自身のビジネス理解が進んだことで、彼らの課題感をより同じ目線で見られるようになりました。これにより、仕事がインプット⇄アウトプットの触媒になり、それぞれの質が上がったように思います。私にとっては、こうしたイシュードリブンの実践的な環境を提供していただけたことで、データサイエンスを活用するものとしての重要な、今後のキャリアにつながりそうな経験ができていると感じられる点は有意義に思います。

2. それが会社の枠を超えた実績の獲得に繋がった

1でも少し触れた通り、現職での業務を通してビジネスにおけるデータサイエンス活用の課題感と、それに伴う(絵空事でない)データサイエンスそのものの発展余地が見えてきたことで、外部でのアウトプットの質も向上しました。その結果、2022年まず1つ以下の実績を残すことができました。

2022年9月〜11月にかけて行われた、Meta社主催のhackathon、「Meta APAC Robyn Hackathon 2022」にて、Best Overallを受賞しました。
このhackathonでは、参加者にはMeta社が開発しているMarketing Mix Modeling(*1)ライブラリ「Robyn」の開発(モデリングやoptimization、evaluationなどで革新的なアプローチや、ダッシュボードなどのユーザビリティに関する改善を提案する)が求められました。
この頃、業務でRobynを使った各施策の予算最適アロケーションの提案レポート開発に従事しており、ビジネス導入に向けてクライアント、広告営業とディスカッションを重ねている最中でした。その中で度々指摘されていた、RobynでのMarketing Mix Modelingにおける現時点での「限界」と、それに対してわたくしが抱いていた拡張を直接ぶつける絶好のチャンスだと思い、hackathon参加・プロジェクト提出に至ったというわけです。
正直時間が足りず、十分なテストができないまま提出期限を迎えてしまったので、「せめてFBがもらえれば今後個人で開発していくためのヒントにもなるしいいか。」くらいのテンションだったのですが、このように評価していただけたのには驚きましたが、私が提案の中で示した課題感はそれなりに社会的価値があったということかもしれないなということで、そこは少しだけ自信になりました。
この経験は、会社の中で業務に貢献する、そのために必要な視点を養うに留まらず、現職での経験を経て獲得した視座が、会社の枠を超えた場所でもそれなりに価値あるアウトプットをもたらしたという意味で、私にとって「転職による飛躍」になったと感じました。

終わりに

わたくしは決して、転職を全面肯定したいわけではございませんが、自分の直感的なキャリアビジョンに対して「転職」するという行動を選び、その先で上記の通り1年いろいろと積み重ねるということを選択しました。
結局転職するも、独立するも、今の環境に留まるも、「そこでどんな行動を取るか」でしかなく、「転職してよかった」みたいな評価なんて後付けでしかないように思います。ただ一つ言えるとしたら、この1年それまでとは全く異なる世界を見ることができ、それが結果的に自分にとってはポジティブなものであったので、そういった「行動のきっかけを与えてくれるのに適した環境はどこか」という視点で環境選択をするのは、一つの解なのかもしれません。
ということでわたくしとしては、転職だなんだというのは一区切りして(とはいえ今後も行動の選択肢として「転職」を有効活用しつつ)次のステージに進んでいこうかと思うのでありました。

*1: Marketing Mix Modeling(通称MMM)は、各チャネル(施策)の投下予算および広告のimpression/clickによるKPI(売上orコンバージョン)への影響をモデリングしています。Robynでは、モデリングの結果をもとに現状を分析するだけでなく、最適な投下予算のシミュレーションをすることもできます。

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