#003 アドラー心理学から考察するチーム作り
こんにちは。宮崎です!
今回はアドラー心理学のアプローチからチーム作りを考察したいと思います。
私がアドラー心理学を好む理由
あくまで個人的な見解ですが、フロイトやユングは過去から分析するのに対し、アドラーは過去はいいから、今この瞬間から幸せになればいいじゃん!
もっと大げさにいうと過去のトラウマなんて未来のなりたい自分には関係ないという、とてもプラス思考、楽観思考、未来志向なのです。
アドラー心理学とは
アルフレッド・アドラー。
「嫌われる勇気」という書籍で有名になった心理学です。
フロイトやユングと比べると、名前を知る人は少ないかも知れませんが、彼らと並んで心理学3大巨頭と呼ばれた人です。
アドラー心理学の勇気
アドラー心理学は「困難を克服する活力」を中心としています。これをアドラーは「勇気」と呼んでいます。
アドラーの定義する勇気とは、自己否定をせずに等身大の自分にOKと言えることを意味します。(自己肯定)
そして私がアドラーを好む一番の理由が次の理由です。
アドラー心理学の楽観主義、未来志向
アドラー心理学は、楽観主義、未来志向です。
「過去はすでに過ぎ去ったもので、今から未来に向けてできることは何か?」という未来志向で課題や問題に取り組みます。
起こってしまったことをいくら考え、解説しても、解決には繋がらない。非生産的。時間がもったいない。
どうせ同じ時間を使うなら、今の自分には何ができる前向きに、生産的に考えるのです。
アドラー心理学の共同体感覚
共同体感覚とは、人は「対人関係」の中で成長する。
仲間と協力しながら、社会に貢献するという感覚を意味します。
しかし忘れてはいけないポイント。
この周りに貢献するという行為は、自分自身が幸せでなければ上手くいきません。
自分が疲れ切って、悩みこんでいるのに、他者を幸せにする余裕なんかありませんからね。
そして、良い自分、いまいちな自分も含め、今の自分を受け入れる。これ重要です。無理に背伸びせず、等身大の自分にOKと言えること。
まずは自分自身と向き合い自分の幸せや自分自身を知ることから始める。
そして、自分自身と向き合うことができてから、他者(ここでいう他者とは家族を含む自分以外の人全て)を仲間とみなし、家族、会社、社会などに自分の居場所があると思う気持ち(所属感)を培う。
これが共同体感覚です。
共同体感覚によるプラス作用
さて、今回のチーム作りに着地していくポイントに近づいてきました。
共同体感覚を持つと、私たちは、
・相手の関心に関心を持つことができる(共感)
・自分はチーム(グループ)の一員だという感覚を持つことができる(所属感)
・仲間のために積極的に貢献しようとする(貢献感)
・関わる人たちとお互いに尊敬し合うことができる(相互尊敬)
・自分から進んで協力することができる(協力)
という、プラスの流れに乗ることができます。
素晴らしいですね!
ゲーム制作を例にしたチーム構成
チーム。私の本業であるゲーム制作で言えば、ゲームをつくるためのプロジェクトメンバー集団。
ゲームをつくるためには、
・プランナー(ゲームを考える、企画をする、ゲームバランスの調整をする)
・プログラマー(企画、仕様に沿ってゲームをつくる)
・デザイナー(2D、3Dのキャラクター、背景、UI、アニメーションなどをつくる)
・サウンドデザイナー(サウンドエフェクト、曲をつくる)
・ディレクター(現場のスケジュールやチームの総指揮をとる)
会社やゲーム規模にもよりますが、基本的には上記の人たちでチームが構成されます。
良いチーム作りに向けて
私の考える良いチームとは、
・スケジュールを守る
・質の良い商品、サービスを作る
そのために
・相手を尊敬し合い
・相手の立場を考え
・協力し合い
・仲間のために何ができるかを自分で考え、貢献し
・1つの目標(例:良いゲームをスケジュール通りにつくる)に向かってチームに貢献し
・自分がそのチームの一員であることに誇りを持つことができる
です。
これって、アドラーの提唱する共同体感覚そのものですよね!
共同体感覚の注意点
メリットは先に述べたとおりですが、勇気のところでお伝えしたように、あくまで自分自信と向き合うことができていることが前提で、共同体感覚に向かうことができます。
言葉を換えると、自分を押し殺してでも貢献するということはNG。
自己犠牲のない範囲での貢献であることが重要です。
まとめ
私は、ゲームクリエイター経験から学んだゲーミフィケーション理論、マーケティング理論、そしてアドラー心理学など色々な研究をしていますが、一見バラバラにみえるそれらの知識は互いに融合し、あらたな知恵となると信じています。
今回は、アドラー心理学の知識を使ってチームをどう良くするか?というテーマでした。
アドラーの思想は、チーム改善だけでなく、日々の生活、生き方にまで応用のきく、思想だと思います。
アドラーに限らず、無駄な知識は無い。
だから私は研究し続ける。
共同体感覚の考えで言えば、私の知識を使って、たくさんの人に気づきや問題解決になるきっかけを与えることができる哲学者になりたい。
人は、唯一文字と言語を持ち、先祖からその知識を継承することができるのだから。
今回はこの辺で。
最後までご高覧いただきましてありがとうございました!
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