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映画「月」を観て

久しぶりに映画館に行きました。
ユーロスペースは初めて行ったんだけど、ラブホ街だし、いろんなイベントをするための施設が入った建物のなかのワンフロアだから入り口が分かりづらい。

「月」は7年前の障害者施設連続殺人事件を元にした作品です。
ネタバレを含みますので苦手な方は注意です。


いろいろ考えさせられた、
「人間」を人間たらしめるものってなんだろう、とか、
人間にとっての「幸せ」「不幸」ってなんだろう、どういう人生のことを言うんだろう、とか。
二階堂ふみのセリフに度々「この世界は嘘まみれ」みたいな「真実とは」「本当とは」みたいなのがあるんだけど、
俳優って、映画って、全部嘘なんだよなあ。
宮沢りえはかつて賞をとったことのある小説家じゃないし、
オダギリジョーは人形を使ったアニメ映画を作ってないし、マンションの管理人のバイトしてないし、
そもそもこの二人は夫婦じゃないし、とか。
それは考え過ぎか笑

宮沢りえ扮する元小説家は、デビュー作こそ売れたものの、新しい作品が書けなくなっていた。
それで「ネットでは終わった人って言われてる」「私はいらない人間である」みたいに自分で自分のことを責めるシーンがあるんだけど、
それで泣いてしまった。
私も自分をいらない人間だと思ってるから。

高畑淳子が施設に子供を預けてて、
その子供は意思の疎通ができないから殺されてしまうんだけど、
事件後に施設に来て絶叫する。
そこでも泣いた。
私は子供がいないけれど感情移入して。

「回転寿司屋で卵を食べるわけないって決めつけるな」っていうセリフは、
「重度の障害者に心がないって決めつけるな」っていうのの伏線?というかなんだろう、比喩というか、そういう意味だったのかなあ。

犯人の役を磯村勇斗がやったんだけど、
磯村勇斗じゃ綺麗すぎるだろと思ったけど後半になるにつれてだんだん犯人の顔に似てくるから俳優ってすごい。

事件のことも原作のこともよく知らないから、どこが事実と同じなのかわからないけど、事件の前に磯村勇斗が政治家に障害者の殺人予告して病院に入院させられたから、
事件が起きない世界線なのかと思った。
犯行の直前に金髪に染めてたけど実際もそうだったのかなあ、なんの意味があるのかなあ、とか。

DVDが出たらもう一回観たい。

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