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預かり状

何を何時
背負ったか
背負わされたか
気づかぬまま日々を暮らし

時たま訪れる
森の公園で気づく

木々に囲まれただけで
その嫌な気持ちが失くなることを

大地に根を張る木々が
風や水や太陽のひかりだけではなく
そのわたしの背負う
嫌なものまでも
養分として吸い取ってくれる

もしくは
預かってくれるのだ
木々を見上げ、差すひかりの中を
彷徨い歩くだけで

嫌な気持ちを捨てにいく森
かわりにいいものをもらって帰る

森になにをしたわけでもないのに
挨拶をしたわけでも
預かり状をもらったわけでも
わたしの吐露を聞いてもらえた訳でもない
でもただ森に訪れただけなのに

こころ洗われて
清々しい気持ちで帰ることが出来る
木でも鳥でも蝶でも花でもないのに

その一部になれた気がして

家へと帰る

様々な記憶、負の気持ちを
引き受けた
森は今晩
苦しまないだろうか?

もし森が苦しんでいないのなら
またここに来てもいいだろうか?

背負った嫌なものを預ける為に