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【岩手県平泉町】みちのくひとり旅4日目 世界遺産の中尊寺参拝 23.11.20_09:00

 一関から平泉へ移動してきた。

 当然お目当ては中尊寺ということになる。

 2024年、中尊寺は建立900年を迎えるらしく、上野の国立博物館で大規模展が予定されている。

 金色堂の仏像は大挙上野での展示のために移動させられるらしいので、今ここで見ておかないと・・・という使命感。

 事故はまったくないとは言い難いし、そもそも、元の位置に元の方向で置き直されるのか?とか思ったり。

 信用していないわけじゃないけれど・・・ねぇ。

 

 中尊寺は、天台宗の東北大本山の寺院。

 奥州三十三観音霊場の番外札所。平泉の浄土建築の世界遺産の中心的存在。
 開山は円仁となっているが、実質的な開基は藤原清衡。
 前九年、後三年の役で上手いことをやって、奥州を手に入れた藤原氏の初代当主だ。

 中尊寺は聞きしに勝る巨大な寺院。

 若い頃何度か来たけれど、チャラチャラと回っただけだった記憶が。
 今こうしてゆっくり見て回ると、その落ち着きと堂宇の歴史に圧倒される。

 毛越寺、瑞巌寺、立石寺とともに、四寺回廊というものもあるそうだ。
 円仁が開山し、芭蕉が訪れた寺院を廻る巡礼コースらしいのだが、まぁ色々と考えるものだ。

 それでも今日は芭蕉の気分。
 平泉で五月雨やとか、夏草やなどと句を読んだ芭蕉ではあるが、彼は一関からの日帰り往復だったらしい。
 バスも鉄道も使わず、当然徒歩で・・・
 さては爺さん大して街を見てないな・・・は容易に想像ができるというもの。

 それでもそれなりの句を読めるってことは見事だ。
 夏井先生も驚きだろう。

 しかも、彼が訪れたのは雪を嫌ってだろうけど春の頃。
 秋の紅葉の見事さを見ることなしに歩き去った。

 旅の行程をネットで調べることも、後から写真を見直すこともできなかっただろうから、その能力には驚かされるが。

 

 ということで、中尊寺の境内は見事な紅葉。

 金色堂と博物館に入るには、800円の拝観料が取られるが、後は駐車場代が400円ほどかかるのみ。

 境内散策はほぼ無料という太っ腹ぶりは藤原氏以来の伝統か?

 藤原氏も源義経などという厄介者を引き受けたために、いや、結局頼朝は腹黒いからどのみち滅亡の憂き目は免れなかったのかもしれないが、滅亡の上断絶。
 その時兵火に中尊寺を巻き込まなかったことは偉いが、金色堂以外は1337年の火災で堂宇は焼失してしまっているそうだ。

 その後江戸時代には仙台伊達藩の庇護となり、また、寛永寺の末寺となっていたはずなのだが、日帰り旅行の松尾芭蕉に荒廃ぶりを嘆かれたのは有名。

 明治になって、本堂が再建、金堂にコンクリの覆い堂が建てられ若干批判をされたり(笑)

 国宝の金堂以外にも文化財は多数。

 隅々見て回るとくたくたになるほど。

 帰りに中尊寺から望む平泉の町に虹が出た。

 中尊寺・・・やっぱすげーわ。




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