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今年もやっぱり山梨の桜 国宝薬師堂、葡萄の大善寺の桜 20.04.03 10:00

慈雲寺から、南に戻る。勝沼ぶどう郷を通り越して甲州街道まで戻ると大善寺が有る。
大善寺は葡萄寺として有名。奈良時代の行基の創建というから周囲の寺院とは歴史が違う。歴史が違うから、本堂の薬師堂は国宝で本尊の薬師如来は葡萄の枝を持っている。。

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奈良時代の創建なので、甲斐国の歴史をつぶさに見てきている。
鎌倉時代、室町時代と甲斐源氏の武田氏の領土である山梨はわりと平和な日々を送った。本堂の再建が行われたのもこの時期だそうだ。

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そんな武田氏も戦国時代の後半武田信玄が亡くなるとあっけなく滅んでしまう。
織田徳川連合軍に叩きのめされた武田勝頼は居城の要害新府城を捨て小山田氏を頼って大月の岩殿城に向かう途中大善寺に立ち寄り、戦勝を祈願したそうだ。結果は祈願はなんの役にも立たず。小山田氏に裏切られ数日後には目と鼻の先の天目山で一族共に自害して果てた。

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幕末、戊辰戦争では近藤勇が率いる甲陽鎮撫隊が甲府城を抑えるために江戸から押し出してきたがいち早く到着した板垣退助率いる官軍に甲府城を取られて大善寺付近で戦闘状態に。結果、新政府軍にコテンパンにあって江戸に逃げ帰っている。

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葡萄の薬師如来様は当然だけれども戦には弱いみたいだ。


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長い石段の上にある大善寺の薬師堂はさすがは国宝の佇まい。
境内の桜の木も沢山ではないが彩りを添える。
こんなご時世だからか参拝客はかなり少ない。
疫病のコロナ禍だから薬師如来はお願いにはもってこいじゃないかと思うのだけれども、大善寺の祈祷の心もとなさは皆の知るところなのだろうか?

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階段下の社務所から庭園を見ることも出来るのだけれども、流石にちょっと
建物の中に入るのは遠慮しておくことに。

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参拝客は少ないが、少なくても桜は満開。
歴史の山寺は、春を祝いでいる。





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