妖艶、日本最高齢の桜見物です。

山梨県北杜市の実相寺境内に咲く桜は山高神代桜と名付けられ樹齢2000歳と言われている。日本最高齢の桜という触れ込みなのだが、去年も2000歳、一昨年も2000歳だったことは黙っておいてあげよう。

樹齢が本当に2000歳だとすると、実相寺が後にできたことになる。立派な桜のもとに人が後から寺を建てたって、なんだか不思議な関係だ。
空気澄んで水清き南アルプスの山麓によくぞまぁ見事な桜。日本武尊が手植えしたという伝説は眉唾だけれど、樹齢2000年と言われればたしかにそんな気がする妖艶美です。

山高というのは地名で、もともとは城跡だったのだとか。武田信玄の寄進で寺ができたという話は少しいかがわしい。山梨では何かと言うと武田信玄だし。

白壁に囲われた境内は3000坪にのぼる広大なもので、境内は水仙や他の地域から移植したそれぞれの名代の桜の子孫が今が盛りと咲き誇っている。天国ってこんなところなのではなかろうか？おかしな呪文にかかったような気分になる。

到着が日暮れの時間だったので、又特別な雰囲気を味わえた。ただ、神代桜の勢いは年々下がっているような気がして仕方がない。いい年だからここから盛り返すとは思えないけれども、日本最高齢の桜の樹命の終わりが迫っている気がしてならない。それでも、こちらの人生の終わりのほうが圧倒的に早いだろうから、まだまだその姿を楽しむことはできそうだが。

この後、鰐塚の桜も見ようと思ったのだけれども、日が暮れると急に冷え込んで・・・甲府の桜が見応えあったのでついつい時間が押してしまって疲労困憊。鰐塚は又来年ということで、平成最後の山梨の桜、これにて見納めです。

山高神代桜の実相寺はこのあたり