コンプレッサー for bassists ていうか本当に欲しいベースアンプとは

個人的には、この年末から新しい事業に関わることになり、その準備に取りかかっていて余暇が減りました。noteは日の終わりに考えを記し、記憶が飛んでも振り返ることのできるようにと始めた習慣です。というわけで利己的に使うのが基本のスタンスです。今日も、この瞬間に思うことを書いていきます。

F1ラスベガスGPは酷い幕開けでしたね。下水溝の蓋が走行するマシンのダウンフォースに耐えられず浮き上がり車体を壊しました。バカみたいなお祭り騒ぎで盛り上げておいて、実走行が10分しかできないサーキット(公道ですが)。似たようなトラブルは、私が思い出せるだけで近年に2回あって、管理者の知能を疑います。

F1のチームには上位・下位の差を埋めるために予算制限が設けられています。今年のように、ただ1台だけが勝つ状況を生み出したのは予算制限であり、追う者が開発できないために差が縮まりません。しかしアメリカ人が権利を買った(所有する)「F1」の滑稽なほどの無駄遣いは、ここラスベガスで極まりました。アメリカの嫌いなところが余すところなく示されています。それでもレースウィークが終わると、良いGPだった、成功だったという所感を公式に出すのでしょう。ラスベガスのエネルギー消費はいかほどなのだろう。アメリカ人のためのアメリカ人による自動車レースの「最高峰」という名のエンタメ。今後忙しくなればF1を見る時間を断捨離するでしょう。

本題。今日うっすら考えていたのは、昨日の続きで、コンプレッサーはペダルボードにあるんじゃなくて、アンプヘッドにビルトインされるのが理想型ではないかというアイディア。Hartkeを話題にしたけれど、家にあるEICHにも備わっていて、もちろんいつもコンプを入れて使います。ワンノブで設定しやすく、音にも満足しています。WarwickのLWA500にも付いていて、もちろん使います。思えばいつも(アンプ内蔵コンプを)使っている。そういうことだったのか、と腑に落ちました。ボードに入れないわけだ。

繰り返すと、ヘッドの入力ゲインで、ベースがアクティブだろうがパッシブだろうが適正なレベルにマッチされていますから、コンプはスレッショルドだけ弄ることができれば好みの音にできます。圧縮を強めれば当然音量が下がるので、マスターボリュームを上げればいい。

コンプレッサーの動作によって音色が影響を受けることが知られています。ローが抜けたりハイが落ちたりといった、帯域のどこかで欠落がおきがちのようです。ペダルコンプに、そうした「劣化」を補填すべくEQが付いているものがあります。ギター用の3ノブの典型では、コンプ、ボリューム、トーンなどと記され、一つ目はスレッショルドかゲインで圧縮の開始点を決め、二つ目は圧縮で下がったボリュームをブーストして取り戻し、三つ目は音色変化を補う、あるいは味を付けるためのものとして用意されます。

この音色補正の部分に力を入れている機種も散見され、例えば近年廃業して、他社によって復活を遂げたカナダのDiamondなど、ティルト型のトーンコントロールが工夫となっています。シーソーのように低域を下げて高域を上げるか、その逆にするかを可変でき、その中心周波数も選択できるようになっています。復活後の最新型では、あたかもbartolini TCTにMCTを足したかのようにミッドを独立してブーストカットできるようにしています。もはやこれって、全くのプリアンプですよね。

ふとこれに気付き、逆に理想のベースアンプを想像することができました。

ゲインノブがあり、パッド(高出力の楽器に対応し-10dBとか感度を落とせるスイッチ)とピークインジケーターがある入力段。ベースに適切なアタック・リリース設定がなされたコンプレッサーに入り(バイパス可能)スレッショルドがコントロールできる。できればリダクション量を示すLEDなどあればありがたい。その後EQセクションを通りマスターボリュームによってプリアンプのアウトプット量を調整する。音声信号用にトランスを備え、できればバランスアウト用とパワーアンプへの送り両方にそれぞれあるといいです。DIアウトはポストコンプ/プリEQの位置とポストEQで選択できる(コンプはオン・オフできるので)。パワーアンプは8Ω200Wを保証するDクラスの汎用基盤を用いる。こんな感じで。

EQセクションは本当はノッチフィルターが2バンド欲しいです。Qの鋭い奴を。それをミドルとしてシェルビングのローとハイ、合計4バンド。我が儘言えるならライン送りとパワーアンプの間にオクターブ刻みのグライコがあればなおいい。30 63 125 250 500 1k 2k 4kまででいいか。8バンド。もちろんバイパス可で。

って書いてるとまぁまぁHartkeみたいになってくるよね。Trace Elliotのコンプ載せたヘッドもありましたし。こういうガチのプリアンプセクションにDクラスアンプで中出力に抑えてラックマウント2U、みたいなのが欲しいです。昨今スピーカーキャビネットが小型化しているからラック積むと左右がはみ出てしまうんですけどね。でも運搬を考えると、やっぱりラックが安心なんですけど。今日は妄想を書いて終わりにします。


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