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介護のはじまり⑨特別養護老人ホームというところ

特別養護老人ホーム。略して特養。
母が入所したのは特養と呼ばれる施設です。

特養とは?

日常生活支援と介護が行われる施設です。 機能訓練は機能減退防止訓練程度で、積極的なリハビリまでは行われていません。

ネットより抜粋

そう。特養は積極的なリハビリは行わない。あくまで介護で日常生活を営む場である。レクリエーションも無い。リビングには常にテレビが点けてあるのでテレビは見れるし、自分の室内にテレビやラジオ、操作が可能なら携帯電話も許されている。

お風呂は週2回。最初の説明を受けたときは「週にたったの2回?」と驚いたが、週2回というのは身体の不自由な人にとって妥当なラインなんだと知る。お風呂に入る行為が要介護者にとっては負担になる場合もあるからだ。

そして3食プラスおやつをこなすだけで結構忙しいようだ。朝ご飯が終わったと思ったら昼ご飯になり、おやつを食べたと思ったら晩御飯である。これにお風呂や診察や散髪がイレギュラーで挾まれる。
なかなかのスケジュールだ。

母にはオプションで毎週の歯科衛生士さんによる歯磨き指導をしていただくことにした。誤嚥性肺炎を防ぐためにも歯磨き指導は大事だと思ったからだ。

母世代は歯磨きの重要性が知らされていなかった世代だ。つまようじをシーシーして終わりとかそんな世代。子どもに仕上げ磨きをしなかった世代だ。
まぁ、今だと信じられないよね。
歯周病や虫歯は怖い病気だ。私は歯周病になりたくないので歯磨き+フロスを欠かさないし、半年に1度歯石取りに行っている。ちなみに小さい頃は虫歯だらけだった。仕上げ磨きなんかしてもらったことない。


母の歯磨き指導は1回あたり1500円くらいになるので月4回で6000円ほどになる。
これと特養のかかりつけ医の定期診察を合わせると8000円くらいの医療費になる。母の難病指定の上限は月10000円であるのでだいたいこれでいっぱいになる。パーキンソン病の薬代がまるまる浮く計算になる。ありがたい。ジェネリック薬品が無い薬なので高いのだ。

とにかく特養は積極的なリハビリをするところではなく、日々の生活をするところだ。次に母が実家に戻るときは母が亡くなったときである。たぶん。
終の棲家としての施設なのだ。

母は特養に入ってから3食きちんと食べる環境になったので体重が少し増えた。
入所前は35キロくらいだったので少しでも増えて欲しかった。
高齢者にとって栄養=命だと思っている。

介護施設もいろんな特長を持ったところを最近ネットで見かける。
田舎暮らしのような衣食住を取り入れているところ、畑を耕したり、皆で食事の支度をしたり、カラオケやゲーム、日々の洗濯や掃除などもリハビリとして行っていたり。介護度に合わせて何らかの役割を担う。なんとも羨ましい。そんな昔懐かしい暮らしの環境に母を置くことができたなら。

ただし、特養の利用料でそれを実践できるのだろうか?そういう施設は介護付有料老人ホームの部類なんだと思う。
誰もが入れるわけではないし、地域差がある。

もう何が正解かはわからない。
自分ならどうしたい?どうされたい?

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