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難民日本語セミナーレポート

 難民日本語教師初任研修を受講しています。その第1回レポート提出日が近づいてきました。どんなことを書いたか載せたいと思います!

1.はじめに
 私が難民日本語教育に興味を持ったのは、日本が第三国定住難民の受け入れを始めたニュースを見たことがきっかけである。それから日本が受け入れた難民の方々の日本語教育や生活支援をしている団体について調べ、私もいつかそのような仕事をしてみたいと感じたからである。一方で、日本の難民受け入れや外国人支援についてはあまりいいニュースを聞かない。難民認定の数が少なすぎること、偽装難民の問題、それらの問題を受けて日本人が外国人受け入れや難民支援についてあまりいい感情を持っていないことが取り上げられている。そのことから私はもっと難民問題について知りたいと思った。
 また、私はこれまで留学生の日本語教育、就労者の日本語教育に関わってきたが、それ以外の日本語教育に携わってみたいと考えたことも本研修の参加の理由である。自分の専門分野が欲しいと考えている。日本語学校だけが日本語教育の現場ではない。それ以外の私の日本語教育の専門分野を持ちたいと考え、今回の受講となった。今回のレポートでは、世界の難民事情、日本の難民受け入れ事情とその日本語教育について述べたい。

2.日本の難民申請が少ない理由について
 日頃目にするニュースから日本は難民認定が厳しく、少なすぎると思っていた。これは日本の悪い点であり、なぜ認定がスムーズにいかないのか、こんなに時間がかかり、かつ認定されないのかと思ってきた。今回の研修を受けてその理由について次のようなことがわかった。難民として認定されるには迫害されていうという証拠を非常にたくさん提出しなければならず、それを準備するのに時間がかかること。命からがら逃げてきている人たちはそもそもそんな証明など持たずに日本へ来ること。日本では「迫害」の認定範囲が狭いこと。これらの理由から非常に認定数が少ないとのことだった。私はこれらのことから日本の難民支援は他国と比べて全くよくないものだと思っていた。しかし、本研修で様々な先生方の講義を聞き、現状を知ることができた。

3.日本の難民受け入れについて
 日本の難民受け入れには問題点ばかりだと思っていたが、その理由として、認定数が少ないにはそれなりに理由があることがわかった。きちんと精査しているから一人ひとりに時間がかかるということであった。近年は留学生でも急にビザを難民ビザに変更したいといった問題が出ている。いわゆる偽装難民のような問題である。それらを防ぐためにはどうしても審査に時間がかかるということであった。すべての希望者を難民として簡単に認定していてはこのような問題が起きてしまう。そして本当に支援が必要な難民の方々はきちんと認定されているということがわかった。
 それから、私は、日本がアジア地域で数少ない難民条約締結国であること、アジア初の第三国定住難民の受け入れ国であることを初めて知った。現在は韓国も受け入れ国となっているが、アジア初の受け入れ国であるということは非常に意義深いことであると講義を通して理解した。第三国定住難民では、50時間の出国前研修が行われており、それは日本だけとのことだった。
 次に受け入れた難民の方々の生活支援や日本語教育支援についても、とてもきめ細やかな支援がされていることを初めて知った。条約難民日本語コース、第三国定住難民コース、子供の教育コースなどがあり、託児も行われている。その日本語教育の内容も、私がこれまで留学生教育や就労者教育で行ってきたものとは全く異なるコース内容だった。難民のバックグラウンドに配慮しつつ、日本で生活できるよう、実際の生活に即したコースであり、日本の生活や習慣を知れるような内容になっている。難民キャンプなどで生まれ、教育を一度も受けたことがないような人への語学教育の難しさがよくわかった。そのために行われているプレースメントテストなどが普通の日本語学校のものと全く異なるものだったことに驚いた。近年の状況からオンライン教育が行われており、警察のガイダンスや学習発表会もオンラインで行われているとのことだった。日本語教育だけでなく、相談員による指導や助言も行われ、とても充実したものになっていることがわかった。

4.まとめ
 これまでの理解編で学んだことは、世界の難民が現在も増え続けていること、難民を出している国も受け入れている国も途上国が多いこと、日本の難民受け入れの実情、日本語教室の実情である。私が一番思ったことは、日本の難民受け入れは悪い点ばかりではないということだった。認定数の問題や日本語教育や生活支援についても実際の現場の方々から講義を受けたことで悪いことばかりではないとわかったことが一番良かったことである。後半の実践編では日本語教室でどのような日本語教育が行われているのかをお聞きすることができるのでとても楽しみである。


☆こんな感じで出そうと思います!


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