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引退後、以前のような旅行ができるか?したいか?

2000年4月、インド・カルカッタの安宿街サダルストリートでチャイを飲みながら現地の人と話していた。

もうすぐ日本へ帰る。
いつまたインドへ帰って来るんだ?
1年後。

そう答えながら、1年後はさすがに無理でも、これから日本に帰って働くなり、何らかの社会参加をして、引退した後、いわゆる老後に、インドを含めた世界各地を無期限で再び旅行したい、できれば、とは思っていた。
カルカッタの空を見上げながら、またこの旅の空の下へ帰って来たい、と願った。

旅行記1994~2000(78)インド・カルカッタ(2000.4)

あれから23年が経とうとしている。
自分と、自分を取り巻く状況は、変わった。

帰国後も若干の紆余曲折があったが、何とか正社員としての就職もできたし、家庭を持つこともできた。帰国前には想像もできなかった。

旅行記1994~2000(81)京都~奈良(2000以後)

50代になり、分かってきたのは、60歳で引退することは不可能。今の勤務先の定年は60歳だが、延長はできる。しがみついてでも延長したい。そうしないと、その先の生活が成り立たない。
65歳でも、まだ無理そう。70歳までは働かなければならないだろう。
20代・30代と長い旅行などしていて年金は免除申請を出していて、年金額が少なく、年金受給開始を75歳まで繰り下げようかと考えている。

こうなってくると、引退後の年単位の旅行なんてかなり難しそうに思える。

今だに、借家住まいでもある。
借りている家が駅に近い便利な場所にあり、庭があったりと住心地が良く、家の購入も考え何十軒と見たが、転居に踏み切れず、時が経ってしまった。  
引退後も今の家に住み続けるには家賃の問題や老朽化の問題もあり、やはり家の購入はこれから何とかしなくては、と思っている。

家が駅に近いので車も持たなかったが、家族がコロナになったりして、ないと困ることがあり、遅まきながら買うことにした。これで維持費などの出費が増える。

23年前の自分からすると、贅沢な悩みだとは思うが、気付けば身動きが取れなくなっている。

日本は賃金が上がらない国、海外に比べて安い国、などと最近は言われているが、比較対象が欧米先進国に限られているだけで、アジア諸国へ行けば、まだまだ日本と物価の差があり、月10万円あるかないかの年金でも暮らせるだろうことは分かっているが、家族も居るので、日本でも住居を維持しながら、と考えると、途端に難しくなる。

引退後、以前のような旅行ができるだろうか。
また、今の自分は、ほんとうに以前のような旅行がしたいのだろうか、との思いもある。

noteに書きながら、この問題を考えていきたいと思う。

so6(@so6.travel90s) • Instagram写真と動画


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