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2023年の振り返り[映像作品編]

[ゲーム編]に続いて[映像編]。映画、アニメ、ドラマの3つに分けて、2023年に新たに触れた作品について振り返ります。ですので2022年以前の作品も含みます。


映画

RRR

映画館で見た作品その1。息つく暇もない濃密な展開でした。二人の主役――ラーマとビームが袂を分かったときは固唾を飲んで見守りつつ、でもどこか心の底ではハッピーエンドになるに違いないと信じていたように思います。演出も外連が効いていて最高のエンターテインメントでした。

Guardians of the Galaxy Vol. 3 (GoG3)

映画館で見た作品その2。コメディありシリアスありのシリーズ3作目(Marvel Cinematic Universe映画としては32作目)。前作でスターロードことピーター・クイルのエピソードは一区切りついており本作の実質的な主役はロケットでした。でしたがヨンドゥ好きの私は、かつてヨンドゥに助けられたピーターがみなを助けるために逃げ遅れ宇宙に放り出されるシーンや、ヤカの矢を受け継いだクラグリンが活躍するシーンがお気に入りだったりします。

映画大好きポンポさん

映画製作をテーマにした映画。主人公ジーンにある映画を好きな理由を尋ねられた天才監督ポンポさんは「90分で終わるところさ」と答えます。その言葉どおりこの映画は90分で終わります。あたかもこの作品もそう作られたかのようにジーンは初監督作品を完成させるために撮影済みのシーンを切り詰め続けます。もちろんこの映画はそうは作られていないでしょう。アニメ作品に作画されなかったシーンは存在しないのですから。というのは言い過ぎで削ぎ落された絵はいくつもあったのかもしれません。そして90分一直線につなげようとしたときに初めてシーケンスの不足に気が付くのかもしれません。物語を紡ごうとすると。

アニメシリーズ

ぼっちざろっく (ぼざろ)

ぼっちちゃんのぼっちっぷりが他人とは思えません。いえ私は彼女のギターのような多くの人を惹きつけるようなものを何も生み出せません。ぼっちちゃんは輝いています。私はもうダメです。

吸血鬼すぐ死ぬ 第2期 (吸死)

ニコニコ動画で見ました。毎回オープニングのY談おじさんが登場するところで性癖開示弾幕が流れます。これだけでもうおもしろいです。本人はまったくボケているつもりはないし実際に言動もごくごく紳士的でお声もダンディー(CV大塚明夫さん)だけど絵面がひどいゼンラニウムがツボ。

アンデッドガール・マーダーファルス (アンファル)

原作小説を特殊設定ミステリィとして好んでいるのですがアニメでは真打津軽にすっかりやられてしまいました。ひょうひょうとした振る舞いにおどけた長広舌がたまりません。しかも強い。原作小説の続刊とアニメ第二期を楽しみに待っています。

PLUTO

Netflixシリーズで原作は『鉄腕アトム』の「地上最大のロボット」を『MONSTER』や『20世紀少年』の浦沢直樹さんがリメイクしたマンガです。原作マンガは連載当時単行本で読んでいたのでカットにはしばしば見覚えがあったのですが印象に残るシーンが全く違って驚きました。ロボット刑事ゲジヒトの姿は映画『ブレードランナー』を思い起こさせますし、ロボットには実行不可能なはずの殺人を犯したブラウ1589は『羊たちの沈黙』のレクター博士のようです。またロボットと人間のあいだの溝は、生成AIへの憎悪を隠さない人がいる今減税の方がリアリティが増してしまいました。自分はSynthesizer V (歌声合成ソフト) に触れて、音楽を奏でたい戦闘ロボット・ノース2号に同情を寄せるようになっていました。

悪魔くん

Netflixシリーズとして作られた新作続編です。ティム・バートン味が感じられる新悪魔くんのキャラクターデザインが素晴らしく好みです。メフィスト三世とのバディ要素を楽しむもよし。初代悪魔くんとの親子関係を楽しむもよし。敵役ストロファイアの悪魔くんへの偏執を楽しむもよし。もちろん昔のように気軽にも楽しめます。あとゲ謎にはまっている人は10話だけでも見た方がよいです。

GAMERA -Rebirth-

Netflixシリーズの新作です。ハイクオリティなCGで怪獣がたくさん出てくる! よく動く! それだけで大満足です。

ドラマシリーズ

Wednesday

ティム・バートン監督のNetflixシリーズ。エミリー・ザ・ストレンジを彷彿とさせるビジュアル・性格のウェンズデーが最高です。強く賢く美しい。孤独にも他者との違いにも悩まない。そしてそれらに酔っているわけでなく彼女にとって自然なふるまいなのでしょう。何が自分に大事なものがはっきりしていて、でも回が進む中で友達(と言って差し支えないでしょう。きっと多分)もできて、憧れさえ抱きます。シーズン2の配信を待ち遠しく思います。

おわりに

ニコニコ動画かNetflixで見ているのはテレビの決まった時間じゃないと観られないところや録画管理が苦手だからなのだと思います。テレビはまったく見なくなってしまいました。興味があっても配信がないと見られないとさえ言えます。

2024年は『ダンジョン飯』の配信があって幸いです(これから見ます)。あと文化考証としてSF作家の柴田勝家さんが関わっている『メタリックルージュ』が気になっているところです。

映像作品編はこのあたりで終えたいと思います。思ったより長くなってしまいました。ついに完結した『ダンジョン飯』原作に話をつなげてマンガの振り返りも書くつもりだった自分の浅はかさよ。

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