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無慈悲すぎるランパード監督解任

つい先ほどチェルシーのランパード監督の解任が決定したニュースが届いた。

直近の10試合の成績は4勝5敗1分
プレミアリーグではトップチームと11ポイント差の9位

今夏の移籍市場でプレミアリーグで1番高額となる約310億円を費やして、ティモ・ヴェルナーカイ・ハヴェルツなど今季の人気銘柄を総取りする補強を行った。


その分フロントの期待はかなり大きかったと思われる。

そう考えると今の成績は満足できるものではないというもの理解できるが、シーズン途中にクラブレジェンドを解任するというのはなかなか厳しい判断である。

というのも、多い時ではスタメンの約半分が今年の夏に加入した選手という状況もあったチェルシーに今のレベルのプレミアリーグで即結果を出すというのは相当難易度の高いミッションに見える。

昨今のフットボールはどんどん進化していて、メンバーの戦術理解度がものを言う状況にあると思う。

実際に15/16シーズン、16/17シーズン、17/18シーズンまで前人未到のチャンピオンズリーグ3連覇を達成した頃のレアルマドリードはこの3シーズンの決勝のうち、メンバーが変わったのはたったの1人

ほとんどメンバーは変わらず、その個と集団の完成度でものを言わせまくった「強い」レアルだった。

18/19シーズンで優勝したリヴァプールもそうだった。
ひとつ前のシーズンでレアルの前にして惜しくも敗れたリヴァプールだが、その次のシーズンには再び決勝の舞台に立ち、優勝をもぎ取った。

19/20シーズンには30年ぶりのプレミアリーグ制覇を成し遂げた。
まさにこの時は負ける気がしない最強のリヴァプールだった。

この時は3人メンバーが変わってはいるが、変わったのはかねてから指摘されていたキーパーなどのポジション。

既に1年前のシーズンである程度出来上がったチームの的確なポイントをアップデートして、ヨーロッパの頂点に立ったイメージがある。



一方チェルシーはどうだろう。
過去3シーズンプレミア最高成績は3位
CLではベスト16と素晴らしい成績とはお世辞にも言えない。

そんな状況を変えるべく、アブラモビッチ会長は今夏多くの移籍を成立させたのだろうが、そう簡単にうまくはいかなかった。

ランパード監督就任当初はユース上がりの若手選手を積極的に起用し、サポーターをワクワクさせる戦いをしていたが、新加入選手を起用していく中でユース産の選手の出場機会も多少減ってしまったように感じる。

結局チームを急上昇させることはできずに、解任が決まってしまった。

多くの新メンバーを受け入れ、チームに慣らしながら若手も育てつつこの群雄割拠のプレミアリーグで即結果を出すというほぼ不可能なミッションを課せられ、解任という結果になったランパード監督。

個人的には若いチームでもあるし今シーズン限りは我慢してもよかったのではないかと思ってしまう。

と同時にこの世界はやはりシビアなものなんだなと改めて感じさせられた解任劇であった。

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