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話し上手は聞き上手+得意を活かすことについて

1.はじめに


あなたは、聞き上手になりたいですか?


「話し上手は聞き上手」とは言うものの、何をもって「聞き上手」であるのか、その秘訣やコツは、なかなか明らかになっていないような気がします。


それはまた、生まれ持った才能?限られた人が持つもの?そう思っている人もいるかもしれません。

ただ、それは自分自身の普段の考え方であったり、習慣であったりを変えていくことで、次第に「聞き上手」になっていけるようにも思います。

いきなり筋力がつくとか、走る足が早くなるようなことがないように、これもまた、地道な積み重ねをしていくことで、改善していくものでしょう。


ちょうどこの記事をまとめようとしていたら、西野亮廣さんのVoicy:11月28日(日)の回に、リスナーの質問に答えるカタチで、「聞き上手」について語っていました→


要点としては→

・聞き上手は、いろいろな人から話しかけてもらえるし、聞くことによって、自然と自分の話す量も増えるので、割合「9:1」で聞く方に回る。

・「なるほど」、「確かに」、「そうですね」で相槌(あいづち)を打って、たとえその人の意見に反対であっても、まずは肯定から入る。

・まずは相手の話を聞いて、肯定して、そこから「ちなみにボクは、こう思うんだけど・・・」と、自分の意見(反対意見を含む)を伝える。

・それに、聞く方がモテる!!西野くんの前だと、自分が出せる!?あれ、西野くんの前だと、わたし、素直になれている!?と女の子自身がなるので、女の子の話を聞きまくる。


この、西野さんの話のいくつかを知るだけでも、聞くのが上手であるに越したことはない、話すより聞く側に回る方が得することが多そうだとわかってきます。

また、納得の「得」が、人徳の「徳」でなく損得の「得」であるのは、納得するにも得することが多いかどうか、損得勘定で考えて構わないという話もあるくらいなので、このnote記事をキッカケとして、聞き上手になることを、あなたの取り組むことの優先する方に繰り上げることをオススメします。


Voicyの放送、時間では16:46〜18:38のところで聞けます→



冒頭より、ここまで読み進めているということは、あなたが、多かれ少なかれ聞き上手になりたいと思っているということなので、以下の本編、今回のnote記事では、この聞き上手について詳しく解き明かそうと展開していきます。


ここで、簡単に内容の紹介。


新R25・渡辺将基編集長の解説による、「聞き方の極意」と「インタビューの極意」動画の紹介と内容の説明。

あとは、林修先生と森岡毅さんの対談を通じて、マーケティングの観点から見ての、「得意を活かす」ことについて。


今回の内容によって、今は話すのが/聞くのが苦手という方にとっては解決策のいくつかが見つかるように、また、苦手を苦手と意識しすぎることなく、むしろ得意なことを活かすための考え方を身につけることもできるでしょう。


これが正解かどうかわからないですが、ありあまる事例を取り上げつつ、ひとつの答え:アンサーを提示できるように、主に上記の切り口から展開していきます。


あなたは聞き上手になりたいですか?


どうぞ、最後までご覧ください。


2.話し上手は聞き上手


では、早速、本題に入っていきましょう。

新R25・渡辺編集長が解説する「どんどん信頼される「聞き方」の極意。悩んでたどり着いた5つのポイント」(新R25チャンネル)の内容を紹介していきます→


まずは、その極意である5つのポイントはこちら→

①相手に「この人は自分の話を聞いてくれている」と思わせる
②「相手が本当に言いたいこと」にアンテナを立てる
③相手の「感情」を掘り下げる
④否定せず、気付かせる
⑤ワンアクションにコミットする


では、ひとつずつ見ていきましょう!


①相手に「この人は自分の話を聞いてくれている」と思わせる

これは基本中の基本、しかし、これができているかというと、できていないことが多いかもしれません。

話している人にきちんと視線やカラダを向けて、また、うなづき、相槌(あいづち)、身振り手振りを加えて、相手が「あなたの話を聞いています」とわかるようにする。

鴨頭嘉人さんを思い浮かべるとよくわかるのですが、相手が、この人は自分の話を聞いていると思う、それが"明らかに"伝わるくらいまでにやることが大切で、少し大げさなくらいで構わないので、聞く体勢をつくっていきましょう。


②「相手が本当に言いたいこと」にアンテナを立てる

会話の設定として、たとえば、必ずしも仲の良くないA子ちゃんと出かけて、映画『鬼滅の刃』を観に行った話を、別の友人に話す例を挙げていました。

話を聞く側としては、話題になっている映画『鬼滅の刃』に反応し、共通の話題があったー!と、思わず映画を観て楽しかった?どうだった?と聞きたくなってしまいます。


ここでポイントなのは、会話の展開としては悪くはないのですが、聞く側の人自身の反応できること、あるいは、話したいことが、この場合では映画『鬼滅の刃』であるということです。

果たして、話をしている相手が"本当に話したいこと"かどうかとは必ずしも一致しているのでしょうか?


それはつまり、話し手としては、必ずしも仲の良くないA子ちゃんと映画を観に行ったことを掘り下げてほしいし、聞いてほしいので、映画の話は後でも良いし、むしろ触れなくても良いということです。

話している側の本当に話したいことが何なのか、この例で"A子ちゃんと行った>映画『鬼滅の刃』を観に行った"ことが見抜けるように、しっかりアンテナを立てて聞いていきましょう。


③相手の「感情」を掘り下げる

何かしら起こった事実だけでなく、それはどう思いました?その時、どんな気持ちでした?大変じゃなかったですか?などと、感情に目を向ける、掘り下げていく。

事実だけに触れているだけでは、こういうことがありました、そうなんですね、こういうことに興味があります、そうですかーと、まるであっさりとした一問一答のように、話に広がりも深みも出てこないものです。

話している相手も、あまり熱がこもらないかもしれないので、事実だけでなく、感情にも触れていくと良いです。


④否定せず、気付かせる

悩み相談を受けた時に、回答する側は、つい張り切ってアドバイスしたくなるし、思うより早くアドバイスしていることもあるでしょう。

たとえば、相談を持ちかけている相手が、何らかの失敗をしたという時に、どうしたら失敗はしなくなるかな?と反応し、その失敗をした相手が、自分で考えるように会話の流れを持っていく。


ある意味、頭ごなしに、そうではない、これはこういうことだ、だからこうしろ!というのは簡単ですが、それだと相手に伝わり切らない恐れがあります。

そうかな、どうかな、それもあるねと、時間をかけて誘導するやり方なので、大変は大変だけれども、相手が自分で気づいている分、自分のこととして深く考えられるし、納得する気持ちも強くなるだろうと考えられます。


⑤ワンアクションにコミットする

話を聞くことから派生して、だからといって、聞いてばかりの一辺倒では信頼を得られにくい。

話を聞きながら、信頼を得るということで考えてみると、特に、上司やマネージャーの立場にある人は、聞きっぱなしでなく、何かしらのアクションをするよ!と、コミットすることが大切かもしれないということです。

その提案に対して、会社に言ってみるよとか、社長に働きかけてみるよと、上司がアクションを約束する、実現&実行できるかわからないけれど動いてみる、ここが大切です。


これによって、部下としては上司を信頼する気持ちが増すので、また相談しよう、話を聞いてもらおうと、自ずと思うようになります。

身近な場合では、今度飲みに行かない?という時に、うわべの社交辞令や聞いて終わりにするのではなく、仮の日程や場所を決め、企画を立てるという具体的なアクションをする、そういうことも含まれます。


ひと通り内容を見た上で、もう一度、5つのポイントを挙げておきます。

①相手に「この人は自分の話を聞いてくれている」と思わせる
②「相手が本当に言いたいこと」にアンテナを立てる
③相手の「感情」を掘り下げる
④否定せず、気付かせる
⑤ワンアクションにコミットする


以上、この「どんどん信頼される「聞き方」の極意。悩んでたどり着いた5つのポイント」を、実際の動画でご覧ください→


3.積極的に聞く側に回る。


聞くことは聞くのですが、それを積極的にやることで、より相手の本音を引き出したり、会話の主導権を握ったりすることにもつながっていきます。

褒めたり、踏み込んだりして、聞きながら、自分の知りたいことを知る、そういうこともできるようになるかもしれません。


田村淳さんの『35点男の立ち回り術』に、知り合った女の子とデートだなんだと二人きりになれた場合、どう振る舞うか、それは・・・というところに、聞き上手の極意がまた見え隠れしているので、以下引用です→


以前、売れっ子ホストの方と話していて一致した意見は、褒め上手になること、でした。とことん話を聞いてあげる。「そうそうそう」とうなずいてあげる。

ネガティブな気持ちになってしまっている女の子でも、話を聞いてあいづちを打って、褒めてあげて、「ポジティブな女の子」に一瞬変えてあげるんです。そうすると、その女性は「あ、人生が変わった」と思える。そのためには、その子の話を全部聞いてあげて、不満や悩みを出し切らせてあげる。全部吐き出してしまえば、お酒も入って、なんだかハッピーな気分になれる。

こう立ち回るとき、大事なのはあいづちです。「へえー、なるほどねえ」「すごいね、よく我慢していたね」「うわー、そんなことあったんだ、ボクならそこでメゲてるな」みたいなことです。

肯定と同意の言葉しか言ってはいけない。こういう修行?(笑)をやっていると、場数を踏むと「練習」になって、聞き上手になり、女の子の悩みのデータが集積されていきます。

(『35点男の立ち回り術』p.49より引用、表記一部変更、改行適宜)


『35点男の立ち回り術』田村淳/日経BP社

女性への声のかけ方については、こちらのnote記事を読む→



冒頭よりここまで来ると、聞き上手になることで、女の子の気持ちもわかるようになるし、きっと仕事の場面でも大いに活用していけるとあれば、公私の区別関係なく、何だか良いことしかないように思えてきます。

そして、聞き上手になる極意を知っていく上で、聞き方とのどちらが先でも良いですが、仕事に活かすということでは、合わせて、インタビューの極意も知っておくと良いでしょう。


では、ここでまた、新R25・渡辺編集長が解説する「【有料級!?】大物に切り込むには“コツ”がある。話を引き出す「インタビューの極意」6選」を参考に、インタビューの極意を知り尽くしていきましょう。


では、有料級!?の「インタビューの極意」6選とは、こちらの6つ→

①事前準備をしっかりやると、取材の現場で余裕が生まれる
②成功イメージを持つ
③相手を巻き込む
④話を掘り下げる・広げる
⑤勇気を出して切り込む
⑥場の空気をつくる


これもまた、ひとつずつ見ていきましょう!!


①事前準備をしっかりやると、取材の現場で余裕が生まれる

特段変わったことをする必要はなく、インタビュー相手の、過去のインタビュー記事、著書、SNSなどをひと通り見るくらいで、事前準備としては十分。

ただ、ここで大切なのは、このような事前準備をしっかりやることで、自信がつくということ。

自信を持ってインタビューに臨めるということは、つまり、その時々で臨機応変に対応できるし、緊張しすぎることもないことにつながっていきます。


また、準備のひとつとして、質問を書き出したメモや資料を用意して、手元に置く(かもしれない)けれど、インタビューの最中、実際にはほとんど見ることはないそうです。

しかし、これも自信を持つのと同様、それを準備しておくことで、何か予期しないことがあってもきっと大丈夫!と、お守り代わりになります。


②成功イメージを持つ

インタビューに臨む前に、「このインタビューがどうなったら成功か」、「この人のどういうところを(記事や動画で)描けたら成功か」のイメージを持つ。


渡辺編集長が、中田敦彦さん(以下、中田あっちゃん)にインタビューした時、エネルギッシュ、パワフルな印象のある中田あっちゃんに対し、逆に、大変だったこと、失敗したこと、苦悩したことを引き出そうと考えました。

普段とは異なる一面を引き出すことによって、このインタビュー記事や動画を見た人が、中田あっちゃんをより身近に感じることができ、そこから勇気を持つのではないか、事前にこういうイメージを渡辺編集長は描いたということです。

この成功イメージを描いた場合では、どんなことが大変だったか、具体的に何が大変だったのかの体験や気持ちを聞くべきで、YouTubeがどう、オンラインサロンがどうこうと質問するべきではないことも明らかになります。


やるべきことと同時に、やらないことも明らかになるので、やるべきこと=成功イメージから逆算した質問をたくさん考え、最終的に聞きたいことが聞けるように、質問の順番を組み立てたり、段取りを考えたりすることができます。


③相手を巻き込む

インタビューをする側が、インタビュー相手とのやり取りで良い取材にしたい、もしもそれを強く思っているなら、その気持ちを素直に伝える。

具体的には、このインタビューで目指している成功イメージや、読者・視聴者に届けるために、インタビューをするこちら側としては、どういうことを聞いていこうと思っているのか、相手に対する期待を込めて伝える。

それによって、インタビュー相手のことを、この取材の当事者として巻き込むことができるというわけです。

また、一緒にこのインタビューを良いものにしようと伝えつつ、インタビューする側の配慮としては、"相手に楽しんでもらう"意識を持つことが大切です。


④話を掘り下げる・広げる

この項目では、大きく分けて3つのパターンがあるそうです。


ひとつめは、良い話を引き出そうとか、力んで緊張していると、単調にインタビューが進んだり、変な間になったりしがち。

この場合、なぜ、どうして、きっかけなどの言葉を駆使して、発言の背景を掘り下げていく。

たとえば、前澤友作さんに対して、「前澤さん!経営者としての強みは何ですか?どういうところですか?」を聞き、それで、「どうして、そういうことができるようになったんですか?」(背景部分)としつこく聞く。

こうかもしれないな、と考えながら言葉が少しずつ出てくるから、それがある種のリアルさにつながって、とても読み応えのあるものになるので、読者・視聴者にとって納得しやすい内容になる。

何でそう思うんですか、どうやってそのプロジェクトをやるんですか?など、理由にあたる部分や、そのようになった原体験があるかを丁寧に聞いていく。


次に、「どういう行動ですか、誰ですか?」と、より具体的に聞くようにして、話を広げていくというパターンがあります。


さらには、言葉が出てきづらい人には、仮説を当ててみるというパターンもあります。

「たとえば、こんな感じですかね」とヒントになりそうなことを投げかけ、それだ、それだと、相手のコメントを引き出す手助けをするというもの。

たとえば、「これまであった失敗体験を教えてください!」と投げかけて、なかなか答えが出てこないような場合、「たとえば、最近、人間関係で困ったことってありましたか?」と、質問と答えのヒントになりそうなことを、それぞれに投げかけていく。


漠然とした、抽象的な質問では答えにくいので、適度に具体的な、ある程度、いくつかの答えが出やすい質問をすることも意識してみると良いでしょう。

これもまた、その場その時で臨機応変に対応するより、事前準備の段階で、いくつかの仮説を持っておく、事前準備をしっかりしているから、対応できるパターンであるとも言えそうです。


⑤勇気を出して切り込む

勇気を出して切り込むことで、こちらが、インタビュー相手にとって特別な存在になり得るので、たとえ思うようにいかず、ボコボコに圧倒されるようなことがあっても、ひるまないことが大切です。

ここでの、勇気を出してする質問も、特別に特殊な質問ではなく、しかし、こんなことを聞いて良いのかなということ(たとえば、年収や仕事におけるコツ)に、踏み込む類のものです。


もしも勇気を出して質問をするぞと思っている場合、勇気を出すコツとしては、インタビューの冒頭で、相手に先にリスペクトを伝える、好きである、尊敬していると、先に伝える。

先に信頼関係をつくっているとか、つくろうとしている姿勢を表すことで、これが土台となって、キツい質問でも愛あるツッコミだと思ってもらい、それによって勇気を出すハードルが下がっていきます。


⑥場の空気をつくる

「絶対に、場の空気は自分がコントロールするんだ。主導権を渡さない」という強い意志を持つことが大切で、良いインタビューのためには、場の空気に飲まれないように心がける。

渡辺編集長の実際のやり方としては、たとえば、広告関係のクライアントがいる場合には、インタビューの会場に前乗りして雑談をたくさんして、相手から、この人に任せても良いなと自然に思ってもらう。


次に、その場に、堀江貴文さん(ホリエモン)も来ることになっていたら、エレベーターに乗って到着した堀江さんをエレベーターの前で出迎え、「この間の記事、評判が良かったんですよ」と、インタビュー会場に向かう十数秒の間で喜んでもらう。

そうすることで、堀江さんが笑顔(^-^)で会場入りすることになり、誰にとっても、全体として良い雰囲気でインタビューをはじめることができる。


これは、最初のテンションや話題選びが重要で、事前準備をしていくことでできることでもあり、相手のことを知っているからできることです。

ひとつの考え方として、たとえ、インタビューの最中にテンパってしまった時は、あえて、素直にそれを口にして言ってみるというのも良いかもしれません。


これが、「インタビューの極意」の6つのポイントです→

①事前準備をしっかりやると、取材の現場で余裕が生まれる
②成功イメージを持つ
③相手を巻き込む
④話を掘り下げる・広げる
⑤勇気を出して切り込む
⑥場の空気をつくる


上記の6つのポイントを念頭に置いて、「【有料級!?】大物に切り込むには“コツ”がある。話を引き出す「インタビューの極意」6選」をご覧ください→


<補足>

全体を踏まえて、特に⑤勇気を出して切り込む、⑥場の空気をつくることに関して、若手の人とか、あらかじめ関係が深く結べていない場合にはどうしたら良いのか。

これを、極めてシンプルに考えていくと、結構、暗いテンションのインタビュアーが界隈に多いようなので、インタビュアーは明るく元気に振る舞う、これだけで十分に差別化を図れるそうです。

また、引いたら飲まれてしまうので、どんなに苦しい時でも、前に出れば自分で場をコントロールできる、そういう強い信念で臨むことが大切として、全体を締めています。


【2023年12月1日:追加】

【頭のいい人が話す前に考えていること①】知性と信頼をもたらすには「コミュ力=聞く力」が全て!|2023.07.29

【頭のいい人が話す前に考えていること②】コミュ力強者の条件とは?|2023.07.30

【クレイジー上司とはこう付き合え】「頭のいい人が話す前に考えていること」35万部ベストセラー作家に学ぶ/北野武映画「アウトレイジ」で生き残らい人の
共通点|PIVOT公式チャンネル:2023.11.17

【超一流のマネジメント】「頭のいい人が話す前に考えていること」著者が語る沈黙の重要性/人の心を掴むポイントは双方向性/出世したければ上司をマーケティングする|PIVOT公式チャンネル:2023.11.24



ちなみに、このインタビューについてnote記事にまとめようと思う前から、ブル中野さんの聞き方が上手だなと思い、時々思い出したようにして、動画のあれこれを視聴していました。

また、2021年5月に録って、だいぶ後に公開された、インタビューのプロ・吉田豪さんをゲストに呼んでいる回もあって、今回のテーマにちょうど良いと思いました。


吉田さんは、いつもの事前準備として、その人のことをよく調べて、インタビューに臨んでいます。

また、あなたの敵ではありません、味方ですよーということで、その人のグッズ、わかりやすくはその人のTシャツを着ていく。


動画の中では、さらっと「興味と好奇心があれば何とかなる」と言っています。

確かに、相手に対する興味があって、いろいろ聞きたい好奇心があれば、何とかなりそうだ、そのように思えてきます。

わかる人にはわかる表現で恐縮ですが、吉田豪さんのインタビューのスタイルは、"UWFインナーナショナル・スタイル(いわゆる、Uインター・スタイル)"ということで、良い緊張感を持ちながらやるスタイルです。


ここの詳細な説明は、それだけでだいぶ長くなりそうなので、これくらいに留めますが、ぜひとも動画の前編・後編をご覧ください→


加えて、聞き上手であることが良いことをもたらすエピソードがあって、以前、吉田豪さんは、2012年12月30日放送分の『情熱大陸』(毎日放送)に出演しています。

実は、これには制作側の思惑があって、年末に、いろいろな人を何人も同時に取り上げたい、でも、どうしたら良い?となった時に、あちこちのインタビュー現場に足を運ぶ吉田豪さんを通してなら、それが可能になるのでないかと思ったのだそうです。

ここでは、聞き上手であることによって、『情熱大陸』に出演できるチャンスをつかめている、つまり、仕事のオファーが来ていることがわかります。


<参考>

『聞き出す力』シリーズ|吉田豪/日本文芸社


4.得意を活かすことについて


ここまでは、聞き上手であることが、仕事にも恋愛にも使えるということを紹介してきました。

聞き上手であることが良い、聞くことが得意であるとして、話を進めてきましたが、ここでは、聞くことに限らず、得意なことがあると人生や生活にとって良いという切り口で進めていきます。


それに付随して、仕事におけるマーケティングをしっかり考えることができると、同時に、個人のマーケティング、人生や生活においても役に立てることができます。

それは、得意を伸ばすことで、多くの人に知られたり、売り上げを上げたりすることができるからです。


さらに言えば、「インタビューの極意」を活用することは、誰かしら個人のことをプレゼンテーションする場合にも使えるかもしれません。


直接聞くか、間接的に調べるかの差異はあっても、もっと詳しく知ろうとするということでは、共通のものがある気がします。

仮説を持って、どこを取り上げると面白くなるのか、取り上げる切り口とそうでない切り口を分ける。

その人のことを全部取り上げるのではなく、おいしいところだけをピックアップすることによって、良いプレゼンテーションになります。


次に紹介する動画では、新R25・渡辺編集長の、今回のコラボレーションでは、どういうテーマで聞いてみたくて、どういうインタビューにしたいかを中田あっちゃんに伝え、その上で、中田あっちゃんがどのようにして、「Win Win Wiiin」のプレゼン資料を作っているのを語っています。


また、中田あっちゃんのプレゼン資料の作り方の話を具体的に聞いていくと、プレゼン資料の作り方も、インタビューの仕方とほとんど同じであることがわかってきます。

つまり、インタビュー全体をどのような着地にしたいのか、また、プレゼンをどう展開したら成功か、先にイメージがあって、質問や仮説を考えているということです。

そのいくつかの観点を同時に持ちながら、ぜひご覧ください→



このような、何かを分析するような思考、あるいは、マーケティング思考においては、林修先生が司会の『日曜日の初耳学』(TBS系列)に、USJや丸亀製麺の業績アップに貢献した森岡毅さんが登場した回が、とてもわかりやすかったです。

林先生と森岡さんの話では、これまでに森岡さんが携わった事業で行ったマーケティング手法や、分析に必要な数学的な思考の話をしながら、特に21:00〜27:46部分で、強み=得意をどうしていけば良いのかについて話が進んでいます。


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日本人の気質として、得意(=強み)を伸ばすというよりかは、苦手(=弱み)を克服する発想で、どれもが平均的にできるようにしたがるので、それだと、誰もが同じようになってしまい、一芸に秀でるような、そういう突出した存在がいなくなる。

バランスは取れるかもしれないけれど、それよりかは、むしろ、バランスはいびつになっているくらいが良くて、ひとつがずば抜けて突出している方が良い、そう二人は考えています。

今はまだそれほど得意と言えるほどではないとしても、考え方のひとつとしては、比較的得意なことを際立たせるために、苦手なことを引っ込めるというアプローチも取ることができます。


また、秋元康さんの言葉で、「記憶に残る幕の内弁当はない」というものがあります。

これもバランスの取り方に通じるもので、ひと通りおかずが揃っていて、見た目にも綺麗、栄養の観点からみても欠かせない、十分に必要なものが入っているかもしれません。

ただ、それと成果を出すことや、印象に残ることは別で、もっと際立った弁当が良いということで、個人的には、唐揚げ弁当や、ボリュームたっぷりのチキン南蛮弁当が良いなと、無類の鶏肉好きとしてはそう思います。


これを得意なことを活かす、あなたの強みとして打ち出そうとすると、たとえば、就職の面接で、人と会って話をするのが得意で、営業職を希望している人が、わざわざ経理が苦手です、在庫管理ができませんとは言わないものです。

私たちひとりひとりが、バランスの取れた幕の内弁当であろうとするより、自分の際立たせた得意なことを、今はまだ発展途上だとしても、50を60、70と伸ばしていくうちに、やがて100に近づくことで、得意なことが本当に得意になっていきます。


しかも、この考え方を取ると良いのは、森岡さんが語るように、①弱みが強みになった例を見たことがない、それに、②結果や成果、プラスの良い影響は、強みからしか出ていない観察・考察があるためです。

また、弱みに取り組むことは、どうにも変えようがないこと(=数学で言う"定数")に取り組んでいることに等しいとも言っています。

このあたりは、組織のマネジメントやチームワームという観点で見ていくと良さそうです。


確かに、何かに取り組むにあたって、予算や日程に限りはあったり、何かしらの条件や制限があるもの。

そこをどうにか交渉するとか、工面することも必要ですが、ひたすら、良い商品やサービスをつくることに専念して、お客さまに届けることが、より大切かもしれないということです。


全編を通して視聴すると学べることは多いですが、動画の、特に21:00〜27:46をご覧ください(残念ながら非公開に)→


また、林先生の元には、「得意なことがありません!」と質問してくる人が多いようです。

それに森岡さんが回答するには、得意なことがない人はいない、いるのは、得意なことを(まだ)見つけられていない人がいるだけと説明します。

得意なことを見つけるには、①人と比べない、それに加えて、②自分の取り組んでいて「好きだな」、「楽しいな」と思う行為→つまり、動詞から知るのが良い。


単純に"カバンが好き"ということではなく"カバンをデザインするのが好き"と考えると、そのデザインすることが好きという行為から、何かを描くデザインセンスがあるのか、何かを生み出す創造性(クリエイティビティー)があるのかと判断することができます。


別の例としては、"サッカーが好き"だとだいぶ漠然としているので、もう少し具体的に、"サッカーの作戦を考えるのが好き"と分析する。

そうすると、作戦を考えるのが好きということであれば、経営戦略を練る部署や分析をする部署が合っていたり、リーダーシップを発揮できる可能性を持っていたりするかもしれないということです。

これが"人が好き"、"人と話すのが好き"だという人であれば、人前でプレゼンテーションする能力がありそう、電話応対する部署が合っているとなるので、あなたの場合ではどうなのかを考えてみると良いと思います。



ここで、先に紹介した新R25・渡辺編集長の「インタビューの極意」を念頭に置きながら、さらに、得意を活かす、強みを発揮する発想がわかったところで、その実践を見てみるるとよくわかります。


渡辺編集長がインタビューするカタチで、中田あっちゃんが自分自身の"得意を活かす"ことについて分析する様子を見るという、少しややこしいですが、二つの視点で見てみると、得るものが多くあります。

もしも混乱をきたすように思うのであれば、何回か繰り返し視聴して、インタビューの仕方、会話の引き出し方をメインに見る場合と、得意を活かす、自分自身を分析する場合とを、それぞれ見ていくと良いと思います。


中田あっちゃんも決して完全無欠なことはなく、中田あっちゃんにも苦手なことはあるし、実はかなり致命的な弱点もある。

ただ、それをあっちゃん自身で自覚してもいるので、どうにか対処することができて、ここまでやってこれているということです。

これも、言い換えてみれば、得意なことを伸ばし、苦手なことを引っ込めている発想があるように思います。


こちらも、ぜひご覧ください→


おわりに


以上、だいぶボリュームたっぷりとなった「聞き上手」に関する考え方・やり方でした。

このように、聞き上手になることで、人間関係が円滑になったり、仕事が上手に取り組めたり、恋愛にも応用できたりと、良いことの多くがあることが明らかになったと思います。


また、どのように聞き上手になるか、あなたの得意を活かすことについても、なんらかの手がかりとなったのではないでしょうか?

今回取り上げたことを、ひとつずつ、少しずつで良いので実際にやってみる、そういうことが大切です。


新R25・渡辺編集長も、「話し方の極意」を自ら実践して、実際に、奥さんの反応が良かったということなので、その効果はお墨付きです。

あとは、私たちも、知ったのなら実践してみることで、その効果を肌身をもって実感することでしょう。

参考として、女性が男性のどういう発言や行動に引っかかるのか、女性自身の語っている話を聞いて、至らないところを改善していきたいものです。



今一度、聞き上手であることが良いこと表すエピソードで、少し長めの引用になりますが、1990年代前半、アメリカの保険外交でトップセールスを誇ったフランク・ベドガー による著書『私はどうして販売外交に成功したか』より、「話を聞くことの有用性、効果」について、以下引用です→


ジョゼフ・オート・ニュートン博士といえば、有名な牧師であり、著述家であり、かつ新聞の特別欄の寄稿家であるが、かつて私に向かって次のように語った。

「セールスマンは、相手の話を真剣に聞くことが大切で、また牧師と同じように真剣に誠意を持って相手に話をするといったようなこともしなければならないと思います。

私のいちばん大切な勤めのひとつは、その人その人の生活に関するいろいろな話を、できるだけたくさん聞くことです。

この間も、あるひとりのご婦人が私の机の向かい側に腰をかけて、非常な早口で話し出しました。この人は、私の言うことなどは一言半句も耳に入らないようでした。ですから私は完全に聞き役に回りました。

私に聞かされる話というのは、その婦人の過去がいかに哀れであるかということや、また現在、どんなに心を痛めているかというようなものでして、それをこと細かに話されるのです。

まるで心の中にしまい込んであった悲しみが一時に堰(せき)を切って出たような具合で、次から次へ、いつ終わるともわからないくらいな雄弁なものでした。

ついにこのご婦人は私に『先生は私を救ってくださいました。私は、今、どなたかにこの悲しい気持ちを聞いていただなければ、どうにもならなかったのです。先生はご親切にも、私の言い分をすっかりお聞きくださいまして、私を慰めてくださいました』と言われました。

実際その場合、私にはひとことも差し挟む余地さえありませんでした。たとえ私がしゃべったとて、私の言うことが果たして耳に入るかどうかさえ疑わしかったのです。

私はそのご婦人の孤独感と悲嘆とをなんとかして慰めてあげることは、ただ熱心にその話を聞いてあげることだと考え、そのことに専心努力しましたので、ご婦人もきっと肩の荷が軽くなったのでしょう。帰るときには、嬉しそうな笑顔さえ見せていました」

新聞の特別欄寄稿者で、書いたものが世界で最もよく読まれているひとりだと言われているドロシー・ディックスは、次のようなことを書いている。

世間に名前を売る近道はおしゃべりをすることではなくて、誰の言うことでも耳を傾けて聞いてやることだ。諸君がある人に向かってどんな話をしてみたところで、その相手が自分自身のことについて諸君に話したいと思いつめている事柄に比べると、その半分の興味も持たせることはできないないものだ。

彼が、魅力のある、そして好感の持てる男だと言う評判を得ようと思うならば、『あなたの話はすばらしく面白い話です、もっと聞かせてください』と相手に言うことが必要だ」

私はりっぱな座談の名人になろうとはもはや思っていない。ただ、いつも聞き上手になるということにのみ努力している。そして、これのできる人は、どこへ行っても、きっと喜んで迎えられることは間違いがない。

(『私はどうして販売外交に成功したか』p.75〜77より引用、太字加工、改行適宜、表記一部変更)


『私はどうして販売外交に成功したか』フランク・ベドガー 著、土屋健 訳、猪谷千春 解説/ダイヤモンド社


とにかく、人の話をしっかり聞くことで、ある意味、誰かのセラピー効果につながるし、それはまた、ビジネスにおいても効果があるということです。


もし良かったら、今回のnote記事の感想を、下記のツイートにお寄せください→


最後に、もうひとつ、実戦の良いお手本を紹介して、今回のnote記事を締めくくろうと思います。


「はじめに」で西野さんの例を取り上げたように、「なるほど」、「確かに」、「そうですね」の実践例として、この時、ほとんど初対面の手越祐也さんとの対談動画が参考になります。

「なるほど」、「確かに」、「そうですね」のフレーズだけでなく、相槌(あいづち)の打ち方、視線や笑顔、手を叩くなどの動きにも注目すると良いと思います。

40分を越えるボリュームの動画ですが、ほとんど初対面の二人のトークとは思えないほど、見ている時間があっという間に感じられる、二人の掛け合いが抜群の動画です。

何も知らない状態で見ても、思わずファンになってしまう気持ちが、わかるような気がします。


人に好かれるとは、こういうことかと思う対談動画、ぜひご覧ください→


今回の、「話し上手は聞き上手」の内容を踏まえて、次回はもっと"話すこと"に焦点を当てて、「話し上手になる秘訣」について考えていこうと思います。

話し上手は聞き上手、聞き上手への道を進みながら、より話し上手になっていきましょう!


【2023.04.12:追加】

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