コレクティブストーリーハーべスティングに参加してきた!
先日、コレクティブストーリーハーベスティングの練習会に参加してきました!
コレクティブストーリーハーベスティングは簡単にいうと以下のことを行うもので、1人のストーリーからお互いに学び合う対話の方法です。
・話し手を1人立てる
・他の人は聞き手にまわる
・聞き手は何かしらの問いや視点を持って、話し手の話を聞く(20分)
・話が終わった後、視点を基にどう感じたかを共有する
・話し手は聞き手の話を聞いた感想をフィードバック
※ワークショップの詳しい流れは主催者の一人、げんどうさんのブログに詳しいので興味のある方はぜひご覧ください。
なぜ参加したのか?
Management3.0という経営改善の考え方があります。この中に、ストーリーを語ることが組織のビジョンを伝えるのに適しているという考え方があることをイベントで知りました。
こちらで話をしていたアカツキという会社は、実際にストーリーを使って組織文化の醸成を行っているそうです。
なんとなく良さそうという感覚はあったのですが、自分でやってみたことがないので「ほんとに効果があるのだろうか?」と実感がわいていない状態でした。
そんなストーリーの持つ力を感じられるのではないか?と思い参加しました。
参加して感じたこと
僕は聞き手として参加しました。聞き手は主に2つの役割を担います。
・20分間質問せず、ひたすら話を聞く
・1つの視点を持って話を聞く
僕は「どんなところで、どんな風に話し手のエネルギーが変化したとあなたは感じましたか?」という問いでした。
聞いていて感じたことは主に2つです。
・話し手にとても親近感を感じた
・自分ならどうするだろうということを考えながら聞けた
この「親近感」というのがこのコレクティブストーリーハーベスティングの1つの大きな特徴だと感じています。
なぜ親近感がわいたのか?
今回のストーリーは「海外無銭旅行」でした。話し手の方は旅行のエピソードだけでなく、無銭旅行をした理由、旅行から学んだ自分の内面や奥様との関係性など、自分の中をさらけ出して話をしていました。ここがキーポイントです。
僕は心理学は専門ではないので違うかもしれませんが、認知的不協和の解消が親近感に関係しているのではないかと思います。
私たちは様々な対象に対して態度や信念を持つが、それらを含む知識のことを認知要素と呼ぶ。私たちは、時折、ある対象に対する認知要素に矛盾が生じることがある。
<中略>
態度と態度の矛盾や言動不一致など認知要素同士の矛盾が起きると、心理的に不快な状態が生まれる。
社会心理学者のレオン・フェスティンガーは、これを認知的不協和と呼んでいる。そして、認知的不協和が生じると、人は行動や態度などの認知要素を変化させて、不協和を低減しようとする心理的な傾向があることを主張している。
※心理学ビジュアル百科「負け惜しみのメカニズム」より引用
今回の例でいくとこんな感じかと。
①…(今日はじめて会った方だ。どんな人で、どんなストーリーを話すのだろう)
②…前述した自分をさらけ出したストーリーを話す
認知的不協和…はじめて会った人なのに、いきなり自分の内面に踏み込んだ話をしている
③…(この人は良い人だ!)(親しい人だ!)(私に心を許してくれている!)と認知要素が変化
→認知的不協和の解消が行われる
もちろん、このような心理学的な話以上に、話し手の方が積極的にワーク参加し、真摯にストーリーを語っていただけたのが前提なのは間違いないと思います。
今まで様々なイベントで様々な人のお話を聞いてきましたが、ここまで親しさを感じたことは初めてです。ストーリーの強力さを肌で感じることができました。
これから
この「親近感が増す」に加え、もう一つ感じた「自分事にできる」という特徴を使って、それこそManagement3.0にあるように会社ビジョン、ミッションを伝えるのに使えるのではないかと思いました。
また、リーダーズインテグレーションというリーダーとメンバーの信頼感を高めるワークショップがあるのですが、それにも応用できそうです。
かなり可能性を感じたコレクティブストーリーハーベスティング、まずは自分で実施してみようと思います。
※参考文献