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17年間、難民のラジオを作ってきた私が、いま「言葉」を綴ろうとするのは?

はじめまして

皆さま、はじめまして。宗田と申します。京都の小さなラジオ局(京都三条ラジオカフェ、FM79.7MHz)で『難民ナウ!』という番組を作っています。どうぞよろしくお願いします。
『難民ナウ!』は、2004年2月から始めたので、すでに17年が経ち、いま18年目となっています(17年、18年と書いて自分で驚いています。年を重ねました。。)
noteの最初の記事のタイトルは、「17年間、難民のラジオを作ってきた私が、いま『言葉』を綴ろうとするのは?」としました。
短い文章ですが、読んでもらえたら嬉しいです。

誰のために?

17年前、『難民ナウ!』を始めたとき、私は難民に関する知識はほぼゼロでした。偶然が重なって、難民に関する勉強会に参加し、「難民という立場に置かれた人たちのために何かしたい」と強く思いました。そして訳の分からないまま番組を始めました。

ある省庁にいきなり電話をして「難民を取り巻く状況を教えていただけないでしょうか」と尋ねたり、イギリスの公的な国際文化交流機関(ブリティッシュ・カウンシル)に本国の難民に対する姿勢を質問したり、、。体当たりの度が過ぎていて、今となっては恥ずかしい思い出です。そして当時、戸惑わせてしまった方々にお詫びを言いたい気持ちです。

でも、難民という立場におかれた人たち、とくにすべての子どもが自分の家で安心して眠れる日が実現するためには、今まで関わりがなかった人たちに向けて情報を届け続けることで、一人でも多くの人が「この問題に関心を寄せ、できる範囲で行動を起こす」ことが必要だと信じて疑いませんでした。

コロナで勢いを失う

それから月日が経ち、昨年、新型コロナウィルス感染症の影響で外出の機会が減ると、「人と会う中で課題の解決策を一緒に考えようとしてきた」私の取り組みも大きく制約を受けることとなりました。
「オンラインでも情報の発信はできる」と分かっていながら、日常の暮らしの行動範囲に合わせるように活動も小さくなり、なにより活動への思いがしぼみ、声を発する機会が減っていきました。
例えると、足を車のアクセルから離したような感じでした。しばらくは惰力で進みますが、既に前に進む力が止まっているような、、。そういう感じです。

もう一度、誰のために?

いま、私が出会ってきた難民という立場に置かれた人たちを取り巻く状況は、ミャンマーで、シリアで、トルコで、そして日本で日ごとに深刻になっています。


「僕は誰のために情報を届けようと思ったんだろう?」「なぜ、いま声を届けようとしないんだろう?」

自問を続けました。そして、もう一度、17年前に感じたことを思い出し、再び声を届けたいと思うようになりました。誰に言われたのでもなく、自分で始めたいと思いました。
一人でも多くの人に情報が届けば、どこかで決定打となるような大きな変化につながるかもしれません。
――歩み始めても道に迷うかもしれません。そのときの羅針盤となるよう、自分の言葉を刻みつつ進んでいきたいと考えた次第です。
最初の投稿はこれで終わりです。
今の深刻な状況を前に、近日のうちに新しいプロジェクトを開始しますので、これからも時々、訪れて読んでもらえたら嬉しいです。
これからどうぞよろしくお願いします。

※記事の写真は、昨年の世界難民の日(6月20日)に、難民という立場に置かれた人たちと歩み続けたいと思って撮りました。

宗田

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