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[じんぶん大賞支援]『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』はここがすごい!


この記事は、弊社刊行書籍『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』の紀伊國屋じんぶん大賞2020への投票支援を目的として執筆されています。(直球)
素晴らしい本なので、すでにお読みいただいた方は投票していただけるととてもうれしいです!

目の前の道

(「ドマー語、最後の話者」より)イラスト©マメイケダ


● じんぶん大賞とは

紀伊國屋じんぶん大賞とは、人文書を読む人なら誰でも投票できる書店発の選書企画です。
若手の登竜門」と呼ばれるなど、出版業界でも注目を集める賞の一つとされています。

[募集内容]
2018年12月~2019年11月末までに刊行された人文書
[募集期間]
2019年11月1日(金)~12月10日(火)
[応募冊数]
お1人様3冊まで
[該当ジャンル]
哲学・思想/心理/宗教/歴史/社会/教育学/批評・評論のいずれか(文庫・新書も可)

じんぶん大賞への読者投票は問い合わせフォームからおこないますが、投票には100~150字程度のコメントが必要です(*コメントがない投票は無効)。
詳細については、こちら公式HPをご確認ください。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/20191031235555.html


● 『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』について

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本書は、国立民族学博物館に勤務するフィールド言語学者・吉岡乾氏がつづった研究記録・エッセイ集です。

[内容紹介より]
「はやく日本に帰りたい。」
ブルシャスキー語、ドマーキ語、コワール語、カラーシャ語、カティ語、ドマー語、シナー語……。
文字のない小さな言語を追って、パキスタン・インドの山奥へ――。

著者は国立民族学博物館に勤務するフィールド言語学者。パキスタンとインドの山奥で、ブルシャスキー語をはじめ、話者人口の少ない七つの言語を調査している。調査は現地で協力者を探すことに始まり、谷ごとに異なる言語を聞き取り、単語や諺を集め、物語を記録するなど、その過程は地道なものである。現地の過酷な生活環境に心折れそうになりつつも、独り調査を積み重ねてきた著者が、独自のユーモアを交えつつ真摯に綴る、思索に満ちた研究の記録。

「消滅危機言語の調査・収集」というマイナーなテーマにもかかわらず、異郷で奮闘する著者の豊かな語りは話題を呼び、高野秀行氏(ノンフィクション作家)、竹内洋氏(京都大学名誉教授)、サンキュータツオ氏(学者芸人)、辻山良雄氏(本屋Title店主)など、錚々たる方々に取り上げていただける著作となりました。

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● 書評、ご感想(抜粋)

以下では、これまでにいただいた書評、ご感想のなかから、いくつかピックアップしてご紹介いたします。

老人

(「インフォーマントの死」より)イラスト©マメイケダ

高野秀行氏(ノンフィクション作家)
「『現地嫌い』で『出かける前からはやく日本に帰りたいと思っている』とはびっくりだった。というか、フィールド系研究者が『自分はフィールドが嫌い』と明言する本なんて初めて見た。吉岡さんは稀にみる率直な人なのか、恐ろしくひねくれた人なのか、それもよく分からないのだが、ある意味ではこれほどリアルでガチな研究者の格闘記も珍しい。吉岡さん独特のボヤキ節がまた面白くて、逆にフンザ谷が魅力的な場所のように思えてくるのも不思議。また行ってみたくなってしまった。」
(「週刊読書人」2019年10月11日より https://dokushojin.com/article.html?i=6061

竹内洋氏(京都大学名誉教授)
「ひっそりと生きのびている言語の火を消滅前に記録しておきたいという情熱と今を感じさせる生き生きとした語り口、それにマメイケダ氏の挿絵。これらが相まって、行ったことがない『秘境』が『原風景』のように懐かしく思われてくる。」
(「産経新聞」2019年10月6日より https://www.sankei.com/life/news/191006/lif1910060017-n1.html

辻山良雄氏(本屋Title店主)
「著者は小さな言語を求めて、実際にパキスタン・インドの山奥に入る、あまのじゃくな言語学者。文章はサービス精神に溢れ、新たな発見に驚きつつも、世界を覆う単一なグローバリズム的価値観には『ノン』という。真に熱いとは、このような人のことをいうのだろう。」
(幻冬舎plus「本屋の時間」より https://www.gentosha.jp/article/13747/ )

渡邊十絲子氏(詩人)
「そう、ほんものの研究は、世界の片隅で、世の中におもねらない姿勢で、もそもそごそごそとカッコ悪く継続されている。」
(「毎日新聞」2019年10月20日より https://mainichi.jp/articles/20191020/ddm/015/070/017000c

サンキュータツオ氏(学者芸人)
「異様な面白さをまとった本だ。異様に面白い。」「ユーモアという一言で片づけるにはもったいない、機知、滑稽、諧謔、皮肉。そしてそれらをうまく包み込むレトリックの数々。読み進めるうちに研究者としての思考プロセスを自然と追体験しつつ、ともに笑い、苦しみ、マイナーな研究である言語調査の難しさや楽しさ、言語学の奥深さに気づかされていく。この読書体験は他に代え難い。」
(「琉球新報」2019年10月20日他より)

林哲夫氏(画家、エッセイスト)
「目に余る嘘がまかり通る世の中、嘘がない、これ以上にほめられるべきことがあろうか。」
(「daily-sumus2」より https://sumus2013.exblog.jp/30818853/

チャーハンみたいなごはん

(「文字のない言葉」より)イラスト©マメイケダ

・amazonレビュー
「初めは本書を読み通せるか心配だった。パキスタンの地名や言語名は初めて接するものばかり。言語学用語にも馴染みがなかった。しかし、著者の驚くべき筆力・思索力によって、パキスタン・インド少数言語の研究現場に立ち会う面白さを、深く味わうことができた。加えて、特筆すべきなのが、この本自体のモノとしての美しさだ。装幀・造本・組版があいまって、本書の魅力を際立たせている。」
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/RWLTJDL011SRK/ref=cm_cr_arp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4422390031 )

・amazonレビュー
「著者の勤務する国立民族学博物館は大阪にあるそうだ。
それでどうということではないけれど、この本の面白さは、そこらへんにもにじみ出ているような気がする。」
「著者の語り口は読んでいて癖になる。
距離を置いているようであたたかい。
これは言語学の本のようだけれど、『人はなぜに生きるのか』をたどった哲学書でもあるなあと思う。」
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1OX6X5624FE72/ref=cm_cr_arp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4422390031 )

・読書メーター、感想・レビュー
「嘆きながらも消え行きそうな言語に向き合い続ける。そうか、言語は人と共に変遷し、記録なく消滅したら存在すら残らないのだなぁ。」
( https://bookmeter.com/reviews/84732329

・読書メーター、感想・レビュー
「絶妙な脱線、愚痴、ぼやきが面白い。現地の人々が持ちがちな属性にしばしばうんざりさせられる…みたいな愚痴も書かれているけれど、そこにあまりネガティブな響きはない。それぞれ別の価値観を持っているんだという前提で、それらの優劣みたいなものは全く語っていないからだと思う。」
https://bookmeter.com/reviews/84912132

・読書メーター、感想・レビュー
「フィールド言語学者による、フィールド言語学に対する幻想(そういうものがもしあるのだとしたら)を9割打ち砕く怪作。しかし、よじれた語りの中に、少数言語を研究するということ、現地協力者との関係、研究者が置かれている厳しい現状など、真摯な問題意識にあふれている。」
https://bookmeter.com/reviews/84382870

・NetGalleyレビュー
「個人的にもっとも印象に残ったのは、『好まれる「研究」と、じれったい研究』。(p118~125)
『それが研究である限り、無駄な研究などないのだ。解ってくれ』という筆者の叫びは、今あらゆる分野の日本の研究者が思っているのではないでしょうか。」
( https://www.netgalley.jp/catalog/book/170632

・読書メーター、感想・レビュー
「こんな題名だけどこの人絶対現地大好きでしょとツッコミを入れるほかない。」
( https://bookmeter.com/reviews/84617107


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(「物語が紐解くは」より)イラスト©マメイケダ

[書評・メディア情報一覧(2019年11月20日時点)]
2019年
日刊ゲンダイ(9月5日)/書評
幻冬舎plus(9月15日)/紹介(辻山良雄氏・本屋Title店主)
週刊エコノミスト(10月1日号)/紹介
月刊みんぱく(10月号)/紹介
ダ・ヴィンチ(11月号)/書評(辻山良雄氏・本屋Title店主)
てんとう虫(11月号)/紹介(蜂飼耳氏・詩人)
産経新聞(10月6日)/書評(竹内洋氏・京都大学名誉教授)
週刊読書人(10月11日)/書評(高野秀行氏・ノンフィクション作家)
毎日新聞(10月20日)/書評(渡邊十絲子氏・詩人)
琉球新報(10月20日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
南日本新聞(10月20日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
北國新聞(10月20日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
秋田魁新報(10月20日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
日本経済新聞(10月26日)/短評
沖縄タイムス(10月26日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
福島民報(10月26日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
下野新聞(10月27日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
宮崎日日新聞(10月27日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
中國新聞(10月27日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
新潟日報(10月27日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
日本海新聞(10月27日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
朝日新聞(11月2日)/書評「著者に会いたい」(著者インタビュー)
神戸新聞(11月3日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
山陽新聞(11月3日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
大分合同新聞(11月3日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)
佐賀新聞(11月10日)/書評(サンキュータツオ氏・学者芸人)


● 最後に

以上、『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき。』をご紹介いたしました。

本記事でご興味をもっていただけた方は、ぜひお手に取っていただけると幸いです。
そしてその読後感がもし年間ベスト3冊に入るなら、ぜひぜひ紀伊國屋じんぶん大賞へご投票をしていただけると大変うれしく思います。

出版業界も研究業界も景気の悪い話が続きますが、送り手・読み手、みんな人文書を盛り上げていきましょう!


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