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関東平野から海と山の見える街へIターン転職

地元・東京から地方都市へ、ビズリーチを使ってIターン転職した際の備忘録。


予期せぬIターン転職

30代半ばに差し掛かろうかというタイミングで、家族の都合によって地元・東京を離れることになった。
生まれてから30年以上暮らした土地から飛び出すことはかなりチャレンジングな選択だった。
とはいえ、留学や転勤で引越ししたことはあったから(その度に東京に戻ったものの)、見知らぬ土地で暮らすことに多少の慣れはあった。
この経験がなければ、地方への移住は決断できなかったように思う。

Iターン転職で使用したサービス

これまで何度か転職したことはあった。
その度にエージェントやサービスを変えてきたが、今回はビズリーチ一本に絞った。
ハイクラス転職を望んでいたわけではなく、採用本気度の高い事業会社とダイレクトにやりとりしたかったことが理由だ。
ビズリーチではエージェントと企業の両方からメッセージを受け取ることができるが、この転職ではエージェントからのメッセージは一切無視した。
というのも、過去に自分自身が人材エージェントに所属していたため、彼らのやり方をよく知っていたからである。
昔取った杵柄で職業紹介責任者の資格も保持していたため、あからさまに様子のおかしな求人票も避けることができたということもある。

ダイレクトリクルーティングのメリット

ダイレクトリクルーティングの良いところは選考プロセスの最初にたいていカジュアル面談があることだ。
カジュアル面談とは、企業サイドから候補者(転職者)に対して会社概要について説明したり、企業サイドの採用要件と候補者のキャリアを擦り合わせたりする場である。
採用に注力しているSaaS系スタートアップやベンチャー企業は採用ピッチ資料や採用ページなどの事前資料を豊富に準備していることも多い。
一方で、ダイレクトリクルーティングに不慣れな企業はカジュアル面談と銘打って、実質的な一次面接をしてくることもあるので注意が必要だ。
今回の転職では何件かのカジュアル面談を受けた。
選考プロセスに進んだのは現職だけであったが、こちらは実質的な一次面接タイプのカジュアル面談だった。
ただし、経営幹部層が採用にコミットしていたため、事業に関する気になる点を全てクリアにすることができた。
人材エージェントに所属していた経験があるため、企業サイドに対して強気に交渉できたことも良かったのかもしれない。
「自分が志望したのではなく、企業側がスカウトを送ってきた」という前提があるため、少々突っ込んだ質問をしても気後れしなくて済むことは精神的に楽だった。
最終面接後にオファー面談を設定してもらい、福利厚生や勤務時間などの細かい条件を擦り合わせられたことも疑問点を解消する上で役に立った。

転職時の3つの企業選びの軸

20代の頃の転職では「裁量が欲しい」だとか、「年収を下げてもチャレンジングな環境で仕事に打ち込みたい」といった血気盛んな理由で企業を選んでいた。
今回はもう少し地に足のついた選び方をすることにした。
なぜなら、人生における優先順位が「家族の時間をとること」の方に傾いたからである。
業界と職種にはこだわらず、とにかく事業会社で、職種はこれまでの経歴で経験のある営業から企画系まで幅広く見ていた。
企業の絞り込み方は、スカウトに添付されている求人票をよく読み込んで、ピンと来たところに返信をするという方法をとった。
その際に重視したのは下記の3点だ。

  1. 家族の都合に合った勤務地→達成

  2. 当時の現職よりも年収アップ→達成

  3. 平均年齢が高い落ち着いた社風→達成

3番に関しては補足が必要だろう。
要するに、一通り自分の仕事は自分でできて、経験豊かな同僚と働きたいということだ。
直近の前職は創業からやや年数が経ったベンチャー企業で、20代の若手社員が半数以上を占めていた。新卒入社の社員も多かった。
私はメンバーの中でも年長の方に位置していたため、管理職ではなかったがチームをリードする役回りを担うことが多かった。
具体的には経験が浅い管理職の代わりにチームの方針を決め、やるべきタスクを洗い出し、それぞれのタスクをチームメンバーに割り振り、それらのタスクのプロジェクトマネジメントや後輩指導を請け負っていた。
大手企業と違い、年数の浅い企業は新人教育が疎かになりがちである。
特に新卒で入社した社員の養成にかなりの課題があった。
ビジネススキルだけでなく、基本的なビジネスマナーや組織人としての意識など、ベーシックな部分から教育する必要があった。
前職に入社して半年も経たないうちに、自部署だけでなく、他部署の後輩社員や管理職からも依頼や相談事が舞い込むようになった。
管理職クラスの大半を20代が占めており、頼れる人が少なかったためだと思われる。
初めのうちはこういった状況を喜ばしく思っていたが、次第に理不尽さを感じるようになり、最終的に燃え尽きてしまった。
自立した大人の多い組織を選んだのは同じ轍を踏まないようにするためである。

これから取り組んでいきたいこと

せっかく掴んだ縁なので、できる限り現職に尽くしていきたいと考えている。
老舗企業ということもあり、事業スピードはかなりスローペースだ。
また、ありがたいことに事業企画に近いポジションを拝命したため、伝統と革新の狭間に立つことができる。
新入社員だった頃から「変化の最前線に立ちたい」と言い続けて、それを実行してきた背景があるため、今の状況は願ってもないチャンスだと捉えている。
今後は腰を据えてじっくりと事業に向き合っていきたい。

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