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これまで、もたれかかってきた言葉

好きな言葉は「いつも上機嫌」。そして大の本屋好き。ぐるりと360度、見渡す限り本、本、本。あの光景が何とも落ち着くのです。お目当ての本やマンガを買いに行ったり、何かおもしろい本を探しにふらりと入ってみたり。

とにかく理由は何でも良くて、何かと理由をつけては、バンコクに暮らし始めた今も、本のあるところをウロウロしています。


私が本を好きな理由はいくつかありますが、そのうちの一つは、この言葉に救われたなあ、という感覚を味わえるからかもしれません。

どんな一冊を、どんなタイミングで、どんな気持ちの時に、、、とそのシチュエーションを考えれば果てしないのですが、そのあらゆる要素が、ある一点で交差した時に、ずどーんと衝撃を受ける、あの感覚を味わいたくて、本を手に取り続けているのだと思います。意図しない、あの突然来る感じを。


そして今日は、これまで私がもたれかかってきた言葉の一つをおすそ分けしたいと思います。


なにができるからよい、なにをしたからよい、というようなこととなんの関係もなく、「ただいること」がよいとされることを、ほんとうは誰もが望んでいる。be動詞の、「be」の状態で肯定されること。誰よりもじぶん自身からよしとされること。


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『やさしく、つよく、おもしろく。』絵・ながしまひろみ/ことば・糸井重里/発行・株式会社ほぼ日


糸井さんの言葉には、これまでたくさん支えられてきました。数年前に初めて手にとり、ふとした時に読み返す一冊。ながしまさんの柔らかなタッチのイラストと、ふらふらとした心をどっしりと受け止めてくれる糸井さんの言葉たちに、何度鳥肌を立てたことか。タイ行きの荷物に忍び込ませておいて良かったー。


バンコクに来て約1年。今の暮らしに少しは慣れてきたようなつもりでいますが、無意識にこの本を手にとり、この言葉にもたれかかっているということは、自分の中でやんわりと何かのサインが出ているのかもしれません。

ありがたいことに、定期的に会える日本人の友人はいますが、日本にいた頃と比べ、ふと孤独を感じる時間はやはり増えた気がします。

夫が仕事の日は、だいたい1人であちこち好きな場所に出かけてみるのですが、まだまだ日本語以外スムーズに話せない私は、周りの人たちとうまくコミュニケーションがとれない状態に、どこか不安定さを感じているのだろうと思います。


毎日勉強をしても急に他の言語を話せるようにはならないし、笑顔だけで乗り切れるシーンも多々あります。私は、自分が焦っている状態だとストレスに感じやすいので、まあゆっくりじわじわと勉強しようと構えてはいるのですが。


つらつらと書いてしまいましたが、どこかの誰かが、この言葉にそっともたれかかり、心地よいひとときを過ごせますように。

また近いうちに、ご紹介したいと思います。

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