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徹底解説 ビブラートに悩む全ての方へ

お久しぶりです。
ヴァイオリニストの佐久間聡一です。
YouTubeと連携の〈佐久間メソッド〉シリーズ、今回は「ビブラート」です。
まず、皆様はビブラートをどう考えていますか?ビブラートは表現と直結します。
そして以前、世界的ヴィオラ奏者、タベア・ツィンマーマン教授のマスタークラスを聴講して衝撃を受けました。彼女は「ビブラートは響きを柔らかくしたい時にかけるべきだ」と言いました。「不協和音などを直接的に強調したい時はビブラートはかけるべきではない。なぜならマイルドになるから」と言っておられました。
なるほど、私がドイツ留学中に師事していたウルフ・シュナイダー先生は、色合いを感じてビブラートを使うべきで常にビブラートをかけるのが必ずしも正解ではないという考えでした。
ただし、ビブラートを意識すると音のクオリティが上がるのは事実です。なので、どういう音が欲しいのかが重要だと思います。
ソリストのムター、ヒラリーハーン、ズーカーマンなどのマスター達は、ほぼ常にビブラートをしています。それは、一時も音色のクオリティが下がらない、芳醇な音色に繋がっているようです。すでに亡くなった巨匠達も、ビブラートによって個性が際立っていました。
そして彼らがたまにするノン・ビブラートも、なんと美しいことでしょう。
結局は、自分が美しいと思う音を見つけることなのかもしれません。ビブラートが目標になるのではなくその先の、美しい音色と表現を目指して研究するのがヴァイオリンの奥深さ、そして楽しさだと思います。

⭐︎タベアツィマーマン教授のマスタークラスを聴講したメモの公開動画はこちら。惰性でかけてはならない、かけない美しさを感じて、とタベア先生は何回も仰っていました。

タベア先生のビブラートをかけたり、かけなかったりと自由自在にコントロールされた見事な演奏はこちら

さて、ここからはいよいよビブラートの練習の仕方です。

先日、YouTubeについにビブラート特集の動画を投稿しました。この動画は珍しく原稿を書いて、順を追って解説することに注力しました。
なぜなら、ビブラートはかなりデリケートな問題だからです。以下がその動画です。是非、一緒にやってみて下さいね。動画内に言いたいことはまとめてあるので、今回はその文章は割愛させて頂きます。何度も見て下さい笑

巨匠達のビブラートがなぜあんなに豊かなのか、やはり月並みな言葉になってしまうのですが脱力だと思います。面白い動画を見つけました。私が最も使うと動画内でも言っている、リストフィンガービブラート。巨匠オイストラフのそれを見せてくれる動画です。

なんという美しいビブラートでしょうか。
この素晴らしい音色に少しでも近づけるように、私も頑張りますので、皆さんも是非、楽しみながらビブラートにチャレンジしてみて下さいね!!

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