見出し画像

「生きる」を学び楽しんだ無人島❹


 無人島プロジェクトが終わって1ヶ月半が過ぎてもまだあの時の余韻は残っている。


現実が辛かったり、未来に対する不安や心配から現実逃避をしたくて、いつまでも過去の思い出に浸っているようにも見えるが決してそうではない。


「なぜ今でも余韻に浸っているのか?」と訊かれても答えられない。ただ言えるのは、いつまでも関わっていきたいと本気で思えた人たちに出会えたこと。「生きててよかったなぁ」とどんな時よりも強く思えたこと。加えて今でも交流は続いていること。だからいつまでも余韻が残っているのかもしれない。


 今回は無人島プロジェクトに参加して変わったことや気づいたことなどを整理し、全体の総括をしたい。


2泊3日大自然に囲まれて


情報社会の中で当たり前に生きていた日常から完全に距離を置き、自然に身を任せた2泊3日。それはあまりにも短く、あまりにも濃い時間だった。



 また、文明社会の中では人間の偉大さを、自然の中では人間の無力さを実感できた。情報社会が加速し続ける現代はオンラインでほぼ全てが完結する便利な時代になった反面、人との繋がりが薄くなりやすい時代へと急加速している。


そんな時代だからこそ大自然に身を置き、人と協力し、本音で語り合うことは大きな意味がある。時代がどう変わろうが、持つべきは「心の底から語り合える友達・親友」であることを確信した。そして腹を割って堂々と話せる人が増えたことは僕にとって宝物であり、最高に幸せなことだった。


画像5


無人島滞在中に自分に課したルール


無人島に行くことが決まった時にnoteを書いた。



その中で、今回の滞在中自分に3つのルールを作った。


 1情報を遮断する

無人島という大自然にやってきた理由の一つにデジタルデトックスがあった。毎日のようにスマホやパソコンと睨めっこしては心を振り回される毎日に辟易。だからそんな日常とは完全に切り離した時間を過ごしたかった。


デジタルデトックスは大成功。スマホを3日も触らなかったことは初めてだったが、「スマホを触りたい」とは一度も思わなかった。スマホなんてなくても楽しいことは無限にあることを無人島とメンバーが教えてくれた。


海に潜ったり、魚を捌いたり、みんなと話をする方がはるかに楽しかったから。「生きている」を実感しているとき、僕にデジタルは必要なかった


2初めてのことを5個経験する


今回の滞在で初めてのことを5個以上は体験できた。火起こし・キャンプファイヤー・炭で歯磨き・崖からダイビング・蚊に50箇所以上刺される・海岸で寝る・ちねり...。


炭で歯磨きは木を燃やした時にできた炭を使った。だから歯ブラシを持って行かなかった。できるだけ自然のものを使いたかった。文明に感謝するとともに、自然の中で僕ができることを全うするために。


初めてのことをたくさん経験した方が、思い出に残りやすい。五感に残るインパクトが強いから。この無人島滞在が今でも印象深いのは、「初めて」をたくさん体験できたからではないだろうか。


画像2


3写真を撮らない


理由はシンプル。僕よりもはるかに上手い人が写真を撮ってくれるだろうって思っったから。僕が写真を撮る必要はない、そう思った。予想通り、感動するくらいの写真を他のメンバーが撮ってくれていた。


中には僕単体で撮ってくれた人もいた。昔は自分の写真が写っているのを見たくなかったけど、今回はさらに自分を好きになるような写真ばかりだった。写真があることのありがたみを改めて感じることができた。


写真で自己肯定感が上がったことは僕にとって大きな恩恵だ。写真を撮ってくれた人には本当に感謝している。


画像3


人見知りな自分でも大丈夫だった


人見知りの人にとって新しい環境に飛び込むのはとてつもなく勇気がいることだと思う。僕は毎回「人見知りでも大丈夫かな」と不安を抱く。それは無人島プロジェクトが始まった瞬間も同じだった。



しかし、無人島プロジェクトを終えて僕は「人見知りでよかった」と思えた。確かにはじめは人見知り全開でうまくコミュニケーションが取れなかったけど、無人島とスタッフが人見知りの人にも寛容な雰囲気を作ってくれる。そして終わる頃には、みんなと活発に話ができていた。


実際あるメンバーからはこう言われた。「君(僕のこと)は最初人見知り全開だったから、話しかけても塩対応だったね。だから第一印象は30点くらいであまりよくなかった。でも無人島で腹を割って話せたことで、今は君と話すことが楽しく、もっともっと話を聞きたい。君の印象は180度変わったよ!100点に近いよ」って。


この言葉は素直に嬉しかったし、「人見知りでも大丈夫」ということに気づかせてくれた。これまでずっと「人見知りは自分の弱みだ。だからなんとしても克服しないといけない」と本気で思い、悩んでいた。


しかし、「人見知りは克服する必要はないし、むしろ武器になる」ことを確信した。「人見知りは武器になる」理由を他のメンバーに話した時にすごく納得してもらえた。


今まで自分が弱点だと思っていたことが実は強みであることに気がつけたのは僕のこれからの可能性を広げてくれることになるだろう。


画像4


最後に


無人島に来る人は良い意味で「変人」だと思っている。価値観や個性も十人十色。でもみんながみんなのことを受け入れ暖かく迎えてくれる、そんな特別な空間はめったにない。



 繰り返すが、人との繋がりが薄くなりつつある今、これからもずっと関わっていきたい・関わり続けるだろう人たちと出会えたことは何よりの財産だった。もう何人かとはすでに、次いつ会うかの予定も立てているしすでに叶って次の予定を立てている人もいる。


「もっと話がしたいから会おうよ」と誘ってくれる友達がいるのは偶然ではなく、無人島プロジェクトが生み出した必然だと思っている。


画像5


日常に退屈している人、つまらないなと思いながら過ごしている人、何か変化を加えたいなと思っている人には無人島はもってこいの場所だと思う。何か得られるものはあるはずだ。僕は来年もいくことに決めた。次無人島に行った時はどんな出会いがあり、どんな光景を目にし、何を持って帰るのか。考えただけでワクワクが止まらない。


 無人島のすばらしさが少しでも伝われば、幸いだ。
 NO 無人島、NO ライフ。


この記事が参加している募集

夏の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?