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公民の授業で、与党と野党について学習をしていた時のことです。

「与党、野党ってなんだと思う?」
と質問すると

「野党ってやじを飛ばす人?」
「与党って、居眠りをしている人のこと?」
と呟く生徒いがいました。

その生徒の中で、政治のイメージは

『ヤジを飛ばす人と、居眠りをしている人』でほとんどを占めているらしい。

もちろんヤジを飛ばすのは、野党だけではない。
居眠りをするのも与党と決まっているわけではない。


でも、その生徒のイメージが妙に腑に落ちたんです。

安定多数の与党。

どんなに野党が吠えたところで、この法案は、我が党の原案通りで可決するのだ!

とタガを括って居眠りをしている与党議員。

どうせ、多数決になれば、勝つことはできないとどこか心の中で諦めている野党議員。

せめてもの爪痕でも残せば

なんて、思いながらヤジを飛ばしている?

そんな妄想が頭の中を駆け巡ったんです。

と、同時に、政治にこんなイメージしか持てない。
だから、子供達が政治に失望するのも無理はない?

という思いも湧いてきました。


『選挙の課題』についての授業では

投票率が年々低下している中で、特に若者の投票率が低いことが指摘されている

という現状について、現役中学生に聞いてみたのです。

「3年後、選挙権が当たった時、絶対に選挙に行こうと思う人?」

すると、ぱらぱらと4割ぐらいの手が上がりました。

「用事があったりしたら、行かないかもしれないと思う人?」
と尋ねると、

残り6割ぐらいがさっと手をあげました。

「どうして選挙に行かないと思う?」
と正直な思いを尋ねたところ、

「めんどくさいから」
という反応した生徒に、大多数が大きく頷きます。

さらに

「自分が一票入れたところで変わらないから」
という声にも賛同の声が。


これぞ、まさに、日本の若者が選挙に行かない理由の本質ではないかと私は感じました。


投票率が低いと言っても、実は年代によって、さまざまで、
50代やそれ以上の年代では実は投票率は高い。

この現状の中で、若者が投票権を棄権するリスクは何か?


若者の声が届かない!


生徒たちはわかっているのです。

わかっていながら、
でもやっぱりめんどくさい。

わかっていながら、
どうせ無理。

そうやって、彼らも投票権を棄権してしまうのか?

自分たちの未来は自分たちで切り開く。

少なくとも、政治は、自分たちの代表者を送り込む。

その主導権は国民である自分たちにある!!

そんな当たり前のことを理解して、未来に夢と希望をもつ主権者に育ってほしい!

そんな思いを持って、日々の授業に当たってます。


こう考えると、社会科教員って子供たちの未来に触れている。責任重大だな。

なんて、気が引き締まります。


あっ、そうそう。

与党と野党の学習をしていて、

議席の過半数に達しておらず、多数決を取れば、負けてしまう野党に、存在する意味があるの?

という辛辣ではありますが、実に興味深い呟きもありました。


与党と野党が国民のために切磋琢磨しながら、議論を深めていく。

というようには、生徒達の目には映っていない。

もちろん私にも。

多数決では、少数意見への配慮が大切であること。
少数意見は、精神の自由の観点からも、決して否定されてはならない。

公民の教科書にはそんな記述もありました。

果たして、このことが実社会では、尊重されているだろうか?

私自身、大いに疑問に感じました。

公民の授業では、教えるというよりも、逆に、私自身が、今の政治のあり方について大いに考えさせられることが多い。

そんなことを思う今日この頃のお話でした。

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